オニヤンマ君を求めて
うちの8歳の息子と5歳の娘は家の前で遊ぶのが好き。
息子は主に虫取り。
娘も虫取り。
夏は虫取り!虫!虫!虫!!!
とにかく虫取り!!
だが今年はなんだか物騒だ。
近くでスズメバチが出たそうだ。
業者に言って巣は取ってもらったそうだが
巣を取られたスズメバチが怒ってなぜかうちの周りをパトロールしている。
まぁまぁ気持ちもわかる。
会社に行って叫んでる上司を見て帰って来て家がなかったら私だって上司のように発狂するし周りをパトロールはしないかもしれないけど帰る家が無いからウロウロするかもしれない。
可哀想に…
悪いなとは思うけど私は人間界に生きてるから人間ファーストで考えるね。
虫取りが出来ない夏なんて私たちの夏ではない。
スズメバチを来ないようにするには[オニヤンマくん]を家中にぶら下げるしかない!!
はい!オニヤンマくん!!はい!コレ!!
でも何個も買うと結構高い!!
こいつ一個千円以上する。子どもの命を守る為とは言え高い…!
よし作ろう!!
と工作する事にした私だったが雨にも負けず風にも負けない強いオニヤンマ君を作るのは大変なのでは?
黒いストローで土台を作って緑の目はどうする?BB弾塗る?BB弾うち無いけど?塗るってどうやって?雨にも負けず褒められもせずそんなオニヤンマ君にキミはなれる???
なんだか出来ない気がして来た。
出来るかもしれないけど今日用意するのは大変なのかもしれない。
どうしよう。私の夏が!!!!と悩んでしまう。
だが私は諦めない。
諦めません!勝つまでは!!!
そして私は勝利した。
夏に打ち勝った!!!
キミに決めた!!!
思い出したのだ。
息子は捕った虫を標本にしてコレクションしている事を。
ムシコレクション2024(ニーゼロニーヨン)を見てみるとやっぱりいる。オニヤンマの死骸が。ピンブッ刺さってる。
「これいーい?ちょっと貰うわ」と貰おうとしたけど私は虫を触れないので結局息子に取ってもらい糸を付けてもらいベランダに吊るした。
はい!どん!!!
はい。こちら。この真ん中です。
これで大丈夫なはず。こいつは雨にも風にも負けても別に良い。
むしろちょっと風にフワフワ〜っとされた方が本物っぽくて良い気がする。
一件落着した。
来い!私の夏!いでよ!夏!!!
ユアマーサンシャイン!!!池崎!!!
でも息子がボソッと
「あれはオニヤンマじゃなくてルリボシヤンマだけどね。」と言った。
もうわかんないや。
なんだっていいよ。
鬼でもルリちゃんでも同じだよね。
それから天気が悪い日が続き虫取りが出来なくなってる間にスズメバチはどこかへ行ってしまいましたとさ。
おしまい。