画家になるにはどうするか
以前、ちょっと真面目な脱サラ話を書きました。
そして今回、画家になるにはどうするかについてのお話。
「今月なにかとマジメ話が続くじゃない」と思われた方、
目の付け所がシャープです。
そう、何を隠そう今月は誕生月(’∀’)!
毎年ながら誕生月にはちょっとばかし真面目に半生を振り返ります。
まぁそんなにマジメではありません。
そしてビジネス的成功をおさめる手段も書かれていません。
正確には
「画家と宣言するにはどういう理屈が必要なのか」ムニャムニャ往生際悪く考えた内容について(’∀’)3000字
「真剣な答えが欲しい」と思い詰めている人に読んで頂くとアレなので、
結論から言いますと
画家は名乗ればいい。
ただ、名乗るなら本気で。
これに尽きるかと思います。
AIにきいてみた
イマドキでAIに尋ねました。
「画家になるにはどうする」の回答。少し長いですけれど引用。
おおむね間違いではなく、かといって痒いところには届かない。
でも日本の雰囲気ってこんな感じよねと醸し出している回答。
問いへの答えを抜き出せば
「画家になるには、特別な資格や学歴は必要ありません」
デビューとかないのです。
食べていけるのか?という潜んだ質問へは
「絵画の販売だけでは十分な収入を得られないケースがほとんど」
食べていけるかは「なった後の話」。
学歴や入選は、研鑽を積む手段と経歴になるもの。
会員・弟子入りはその過程で発生。
画廊契約や副業云々は生活する手段の1つ。
スキルを身に着けるのは自主トレでもよく、
生計は何でもよい。
もちろん、目指す画家の頭に「〇展画家」とか「売れっ子画家」などがはっきりとつくようなら、それに沿った戦略・経歴が必要です。
画家になるには
「特別な資格や学歴は必要ない」とすると、どうなるか。
冒頭に戻ります。
名乗ればいい。
怖いですよねー、なにかが(’∀’)
しかし、考えればここに至るんです。
どう考えても「名乗ればいい」としかならない。
いやいやいや、しかしまぁそうではあるけれど、ほら、なにか、綺麗に人に納得してもらえるようななにがしかをですね…と心の中で狼狽える声。
それは保身ですな。
まごうことなき保身と不安による「先延ばし大作戦」である。
先延ばしにして何がしかのハクをつけて自分で納得してから、というのも1つの戦略です。
ただそれはプロデュースの話。
なるには名乗ればえぇんです。
ほな、どのタイミングで画家って名乗るん?
私もどうすべかなと考えたのはここで、最初に明言したのはnoteでした。
家族には「絵で食べていけるようになりたい」と説明しただけだったので
その時点では「画家」と言ってません(日和見感)
そこから名刺作成、他のSNSアカウント設定、自分のwebサイト作成、
確定申告。
役所での減免申請。
お役所絡みで名乗ればもう腹が据わると言いますか、
そういう意味ではありがたかったです。
そうこうしていると初対面の人にも画家と名乗るしかない。
でも誰一人として「どこの大学?」「受賞歴は?」「先生は?」と尋ねる方はいらっしゃいませんでした。
聞くのも面倒な部分だというのもあるかと思いますが
それより作品やどうやって食べてるのといった話の方に進みます。
作品は画像を見せればよく
生計は言える範囲で素直に話せば問題ありません。
大丈夫、画家の頭に「売れていない」がつくだけで
画家であることを面と向かって否定する人はそういないのです。
名乗るなら退かない
さぁ今からあなたも画家になれます(’∀’)
まだ作品がなければ「処女作構想中の画家」である。
ただし、名乗ればなれるということは
「名乗り続けなければ画家でい続けられない」ということでもあります。
だから私は「絵描きです」とは言わないことにしました。
やわらかい響きで好きですし、イコール画家ですが
自分の場合は何かそこに甘えてしまいそうでグッと我慢の子。
ついでながら
「いま無職の」と愛情あふれる紹介をされた時も
「いま依頼のないフリーランスの画家の」と冗談調で訂正します(笑顔で)
そうこうして結局食べていけなくなって、
違う仕事についたら名乗りをやめたって問題ありません。
名乗れるようになったらまた名乗ればよくて、それを決めるのは自分です。
とはいえ、名乗るのに気恥ずかしさや自信のなさがぬぐい切れないこともモチのロン。
趣味だけでやっているわけではないけれど、
やっぱり誰からもプロとして見てもらいたい。
1つ、背中を押してくれた言葉をご紹介します。
こんな言葉を教えてもらいました。
かけている時間、お金、気持ち、姿勢、知識、技術。
あらゆることが圧倒的であること。
そうであろうとすること。
画家であることに「プロの」という言葉をつけたいのであれば
こういうことかなと思っています。
いやぁ、熱くなりましたね(’∀’)
まだまだ青い!
実は中学1年の時に書いたメモに
「お金のために描かなくなったら画家」というのがありまして、
ごめん、12歳の自分。
その頃は「絵で食べていくなんて正気の沙汰ではない」と思っていました。
一理あるぞ、12歳の自分。
社会人になるにあたり、
22歳の私は「絵は趣味です」と言い切りました。
アトリエ一緒の画家さんが「よく言い切った」と言ってくれて、
それだけで良かった。
それから12年趣味を通し、
34歳で「画家」と名乗ってもうすぐ1年。
個展をやるからではなく、絵を買ってもらえたからではなく
この1年名乗り続けてきたから。
ようやく素直に自分は画家だと思えています。
おまけ
「いやもうちょっと現実的な設計を知りたいねん」という方には
福井 安紀 著『職業は専業画家』(誠文堂新光社、2021年)がお薦めです。