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木霊するヒグラシ鏡の国にをり
皆さまごきげんよう。
七十二候「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」ということで、夏のおわりを告げる蜩の物悲しげな声が聞こえてるという季節になってまいりました。
けれども、今年、わたくしあまり蝉の声を聞かない気がするのですけれども気の所為かしら――? まだまだ蜩という感じではないですわよね。
俳句ですと蝉の句でいちばん有名なのはおそらく芭蕉さまの「閑さや岩にしみ入る蝉の声」ですけれども、この蝉が「何の蝉か?」という蝉の種類について文壇では論争になったそうですわ。
結局、ニイニイゼミという結論が出たそうですけれども、俳句の世界ですと一般的な「蝉」でしたり「油蝉」ですと夏の季語、「蜩」や「法師蝉」ですと秋の季語ですわね。
その他にも「春蝉」という季語もありますから、上手く使い分けたいところですわ。
やはり秋の季語にあります寒蝉はどこか悲しげな情感が呼び起こされるのかしら――。
今年はなぜかあまり見ませんけれども、道傍に転がっている蝉からは十分な間合いをとって通り過ぎるように気をつけておりますわ。
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