竹の子に抜かれし朝や草の露
ごきげんよう。
季節が巡るのは早いもので、立夏も末候「竹笋生(たけのこしょうず)」になっておりましたわ。
俳句ですと初夏の季語で「たかんな」とも申しますけれども、ここまで伸びてしまいますともう頂けませんわね。あまり土から出ないほうが良いと聞いたことがありますわ。
さて、タケノコは俳句でもよく題材になるのですけれども、扱うのかが難しい季語の一つですわね。例えば食材として捉えるのか植物としてなのか。それによって「筍」なのか「竹の子」なのか「タケノコ」を使うのか。
わたくしは植物として詠む際は「竹の子」で旬の味としては「筍」を使うことが多いですわ。
それにしましても、もう夏ですわね――。蒸し暑い一日でしたわ。
俎板のずいと占せしむ筍や
竹の子に抜かれし朝や草の露
甘辛に照るやタケノコ窓の朱
たかんなの寂しかりけり藪知らず
栄映えし筍飯の茶碗かな
いいなと思ったら応援しよう!
平素よりご支援頂きまして誠にありがとう存じます。賜りましたご支援は今後の文芸活動に活用させて頂きたく存じます。