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いかなごの鋭き命箸を置き

四月廿九日 俳句席題演習 一時間十題十句練(実測九十分)

いかなごの鋭き命箸を置き
衣染むギンポ女将の忙しなく
食わせぬと澄ました顔や菜種河豚
春暮るる茜の影や準備室
花蘇芳といふ赤飯を鳥の食み
君の編む浜簪やこそばゆし
幼子の蟻つつきしや招魂祭
牡丹百合きみの手のひら包みたり
花山椒小さく吾を攻めよがし
石滲む傘止太夫は鈍の空

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芙蓉セツ子
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