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つと指を天気図這わし冴えかへり
つとゆびを てんきずはわし さえかえり
ごきげんよう。
本日2月16日は本邦初の「天氣圖」が作製された日だそうでしてよ。
明治16年の今日、東京氣象臺が全国から氣象電報の受電を開始いたしましたの。そこで、当時指導に当たっていたプロシアの航海士クニッピングさまが天気図を作ってみようということになったそうで手書きでお書きになったそうですわ。
この日本で初めて作られた天氣圖はあくまでお試しのもので、本格的に予報や印刷が始まったのはその後のことだそうでしてよ。
その予報は当時まだ新聞には載っておりませんでしたので、朝昼晩と1日3回ほど東京市内の交番に掲示物として掲げられていたそうですわ。
新聞に天気図の掲載が始まったのは明治26年ですから、案外最近のことですわね。今となっては無くてはならないものですけれども。
さて、おそらく本邦で一番有名な天気に関する電報は秋山真之さまの「本日天気晴朗ナレドモ浪高シ」ですけれども、
日本初の天気予報はというと「全国一般風ノ向キハ定リナシ天気ハ変リ易シ但シ雨天勝チ」というものだったそうですわ。
この短文だけでもなんとなく当時の空模様が目に浮かんでまいりますわね。
名電文ですわ。
昨今ではお出かけ前に天気図を見ることは全く以て日常の一部ですけれども、予報図の黎明期にクニッピングさまが手書きで天気図を描いていた頃は一幅の天気予報にも未来への情熱が詰め込まれていたのかしら。
そう思いますと、なんだか見慣れた今朝の天気図もありがたく感ぜられてきますわね。
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