新規キャンバスaa

照り映えし小満といふ深き色

ごきげんよう。今日は蒸し暑い一日でしたわね。
本日から二十四節気の「小満(しょうまん)」に入りまして、また一段と汗ばむ陽気へと季節が進んだように感ぜられますわ。これからは暫くこういったお天気が続くのかしら。

「小満」は言葉としましては草木が成長し天地に満ち始める頃という意味だそうですけれども、天文学ですとより厳密だそうで太陽の黄経が60度になる瞬間だそうですわ。これが90度になりますと夏至、逆に0度ですと春分ですから随分と真夏へと近づいてきたということが数字でも分かりますわね。

季語として「小満」を見てますと、そのまま(しょうまん)あるいは(せうまん)と読むのですけれども、他にもこの時期使ってみたいのが「夏ぐれ」という季語がございます。これは「沖縄の梅雨」を指す季語でして、本州が梅雨入りする前の丁度この季節に、沖縄で降る夕立を「夏ぐれ」と言うそうでしてよ。

また、沖縄では梅雨のことを「小満芒種(スーマンボースー)」とも申すそうですわ。こちらは歳時記には載っていませんでしたけれども、節気を合わせた言葉ですから問題はなさそうですわね。

尤も琉球特有の響きを含んでおりますから、俳句で詠むしても少々使い方に頭を悩ませる必要がありそうですわ。

本州でこの時期の雨の表現には「迎え梅雨」でしたり「走り梅雨」という言葉がありますけれども沖縄特有の「夏ぐれ」でしたり「小満芒種」という表現も素敵ですわね。この季語は是非、沖縄の方に詠んで頂きたいですわ。やはり句全体を生の琉球方言で統一したほうが自然な風合いが出そうですもの。

ということで今日は梅雨に思いを馳せてみましたけれども、実際はこれから暫く暑い日が続くそうで真夏日の可能性もあるそうでしてよ。

暑いとそれだけで体力を奪われてしまいますから、皆さまも十分に休息を取りまして是非ご自愛下さいませ。
水分補給を忘れないことも大切ですわね。


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芙蓉セツ子
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