好きなことば「もっと、もっと」という気持ちをなくすのです。‥‥」樹木希林より④

樹木希林（きききりん）１９４３－２０１８女優「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」などのテレビドラマで人気を博す。「東京タワーオカンとボクと、時々、オトン」「わが母の記」で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞。０８年紫綬褒章しじゅほうしょう１４年に旭日小綬章きょくじつしょうじゅしょう。平明へいめいでユーモラスな深い言葉を数々残す。独特の人生観で多くの人々に影響を与える。

「もっと、もっと」という気持ちをなくすのです。
「こんなはずではなかった」
「もっとこうなるべきだ」という思いを一切なくす。

「もっと、もっと」という気持ちをなくすのです。「こんなはずではなかった」「もっとこうなるべきだ」という思いを一切なくす。自分を俯瞰して、「今こうしていられるのは大変ありがたいことだ、本来ありえないことだ」とおもうと、余分な欲求がなくなり、スーッと楽になります。もちろん人との比較はしません。
これはやはり病気になってから得た心境でしょうね。いつ死ぬかわからない。諦めるというのではなく、こういう状態でもここまで生きてきて、上出来、上出来。‥‥中略。本当に幸せです。

樹木希林120の遺言 死ぬときぐらい好きにさせてよ

「こんなはずではなかった」「もっとこうなるべきだ」と悔しさに涙するときもあるけど、今の状況すべてを素直に受け入れたとき、スーッと楽になれるのかもしれません。