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子育てって?

垣谷美雨さんの『子育てはもう卒業します』を読みました。


以下少しネタバレです。

登場する母達は、昔大学で知り合った女子3人組。男女の壁や、都会と田舎の壁、家族との壁にぶつかったり、打ちのめされたりしながらも社会に出ていきます。

また、それぞれ新しい家庭を築いて、幸せを掴んでいくつもりが、、、?

このお話を読んで本当に思うのは、自分にとっての〝安心〟や〝幸せそうな未来〟を子供に押し付けることはしたくないなーということ。

子供は子供の人生を歩んでいて、自分でビビッときた方の道を選んで行く。頼りなく見えても、子供にとっての幸せをそっと後押しできる親でいたい。


でも、幸せを願うからこそ、道を外れそうになった時、子供が不安になったり、苦しそうな時、親も同じか、それ以上に慌ててしまったりするのが現状のところ。冷静を装うのに必死な時もあります。


私にとって子育てってどういうことだろう?


確かに子供達が赤ちゃんで、なにもできない頃は、自分の全ての時間を捧げる勢いで、食事や着替え、おむつ、お風呂、、、と何から何まで年中無休で子育てしてきたなと思います。

そんなに人に尽くしたことがなかったので、ついついなんでも知っている気になってしまうのが母という立場のなんだかややこしいところ。 

確かに私は子供達にとって人間として先に生まれた先輩であり、母であることは確かなのだけれど、子育てしてるというのには何か偉そうに感じてしまう自分がいます。彼らの人生は彼らのもので、親のものではないのだという事を忘れたくないのです。

こうやってnoteを書いていて、今私が子育てという言葉と必死に距離を置こうとしているという事に気がつきました。笑

今まさに受験生がいる我が家で、主人との考え方が違うことに危機を感じている私がいて、必死に抗おうとしているのだと思います。


夫は多分、息子に自分みたいな道を進んでほしいと思って、一緒に伴走しようとしているように私には見える。ちょっと近くない?と感じている。

そして、それを見て尚更、無関心のように振る舞う母。

夫は協力的でないと思っているかもしれませんが、私は息子のしたいように、できれば目標をもって進んでほしいだけ。言われたからやっているという状態になってほしくないだけ。

なんだか難しいものです。笑

私たちの経験が、時には子供達の人生のヒントになることもあると思います。でも、その全てを正解に当てはめてしまうのはすこし違う。

〝大人達が子供に少しでも安全で正しい道を勧めたくなる気持ちはいつの時代も同じです。でも、それは30年前の話で、今は違うかもしれないということを、常に頭に置いていることが大切〟と坂本勤先生が以前参加した講演会でおっしゃっていました。


昔、そっちの街にいくと怪獣がいた事を知っているから、行くのはやめなさいと自分の子供に言うことは、必ずしも正解とは限らないというということです。今は綺麗なお花畑かもしれない。

その逆も然り。自分の通ってきた道が今も成功かはわからない。

いつの時代も、世代ごとの変化は必ずあって、今の流れを受け入れ、親世代もいつも学ぶ姿勢を忘れない事、経験からの決めつけは良くないということをこの小説からも痛いほど感じました。

いつも健やかに、やわらかい頭でいたい。そのためには、やっぱり自分に目を向けて自分を大切にしてあげること。その上で家族に接することができたら、家族の幸せのお手伝いができるかもしれないですね。

そして、自分の家族以外は順調な人生に見えてもそんな訳はなく。
結構ショックな出来事があった時にも、人生振り返ってみたら、まぁそんなこともあったねと笑って話せるようになる日が来るんだよ、と思えるようなお話でした。


今日も読んでいただいてありがとうございました。

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