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食べ放題に行ってみたい

つい最近ふと立ち寄ったサイトでステラおばさんのクッキーに食べ放題があるという恐ろしく魅惑的な情報に出会ってしまった。価格は880円で60分、1ドリンク付きということだった。

えっ、なにそれ…!あのクッキーを一時間なら食べ放題でいいだなんて天国じゃない?じゃあまずチョコチップから食べて、オーソドックスなところに行ってから大好物であるセサミに行こう!そうしよう!!!

ちょこ「心の声」

一瞬でここまで脳内で思考がぐるっと動いた。ちなみにわくわくしながら調べてみたところ、食べ放題の行われている店は近くになかった。私は思わず軽く机をダンっと叩いてしまう。

どうしてこんなところに私は住んでいるのか。


とまあ、ちょっと大げさな気もするけどそれだけ私はステラおばさんのクッキーというお店が大好きということだ。普通のお店の方なら行ける距離にあるのに…と悲しくなる。

仕方がないので次の外出で最寄りのお店に行き、これでもかと量り売りでクッキーを買ってきたところ母に怒られた。

今は密封できる袋に入っているために保存がしやすくなったけど、さすがにやりすぎだと当たり前のことを言われる。


「でもお母さん、食べ放題やりたいのに近くにないんだよお店」
「それは仕方ないじゃない。今たくさんあるんだし、うちで試しにやってみれば?」
「なるほど!ホットミルクでやってみる」


なんと、私の記録とは一時間で6枚だった。意外とクッキーの触感がかさばり、ホットミルクを飲みながらでも結構飲み込むまでが難しい。

もっとがぶがぶミルクを消費すればいいのかもしれないけど、そうしたら私が食べたのはクッキーではなく乳成分と言うことになってしまう。そうすると本末転倒だ。


「けど、せっかくならお店で食べたいんだよね」
「うちで食べるのと何が違うの?」
「うーん、お店の雰囲気を味わえるというか…」
「味は同じでしょ」
「うっ…」

そういえば私は外食するのがわりと好きな方だけど、母は忠実に基本は自炊ということを守っている人だ。たまに私が一緒に買ってきたハンバーガーをついでに食べてくれる程度。


「こんなにたくさん…食べきれるの?」
「多分三日くらいで食べられる」
「やめときなさいよ。太るって」
「うっ…」

母が言うことは基本的に正論なので私は言葉をなくすことが多い。袋の中に残っているクッキーの数を数えていると、母はため息をついた。

「じゃあ手伝ってあげるわよ。セサミは私も好きだから」
「お母さん…!ありがとう」


そうしてもぐもぐとクッキーを食べ進めながら私は思った。バイキングだとかビュッフェだとか、食べ放題ものってなんて罪作りなシステムなんだろうと。おなかいっぱい食べても満腹感どころか「あれも食べたかった」と思うばかりじゃないか。

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ちょこ
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