ワークショップで作った古典インクを紹介したい 草木でつくる古典インク CRAFT INK LAB TAG STATIONERY 紙博東京2024
今日はワークショップで作成したオリジナル古典インクの紹介をします。
2024年3月15日(金)~ 2024年3月17日(日)に浅草で開催された紙博東京2024で「CRAFT INK LAB |草木でつくる古典インク」というワークショップを楽しんできました。
草木でつくる古典インクはTAG STATIONERYが開催しています。様々な文具イベントでこちらの古典インク作りのワークショップが行われているため、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
このワークショップでは草木から作られた天然染料と鉄、アラビアガム(増粘剤)を混ぜて古典インクを作ります。
普段は7色前後の染料からオリジナルの配合を作ることができますが、今回のワークショップでは3種類の染料を用いて色を作ることができました。私は古典インク作りが初めてだったため入門編として丁度良かったです。
オリジナルカラーを作るワークショップではありましたが、講師の方が単一染料でインクを作るのもオススメだと話していたのでログウッドという天然染料のみでインクを作ってもらいました。
ログウッドという植物は喪服を染める際に用いられる黒い染料です。
左が塗った直後、右が塗ってから30分程度経ったものです。塗りたては紫みの強い灰色ですが徐々に赤みが抜けます。真っ黒のインクではなく灰色寄りの黒インクです。
草木でつくる古典インク×トモエリバー/クリーム
トモエリバーはにじみやかすれが起きにくいという特徴を持ち、しっかりとした書き心地をしています。今回はクリーム色の用紙を使用しました。
インク名はカリグラフィー用のつけペン、文字はプレジールの中字Mとガラスペンの中字Mを使って書きました。
紫みのある深い灰色です。ガラスペンで書いた文字は黒に近くなります。万年筆で書いた文字は淡い灰色になりました。
書いた直後は灰色みのある紫色ですが時間経過で徐々に灰色へと変化します。
草木でつくる古典インク×iroful/イロフル
iroful/イロフルという紙はインクの色・濃淡をくっきり鮮やかに表現できる特徴を持ち、しっとりとした書き心地をしています。
こちらもインク名はカリグラフィー用のつけペン、文字はプレジールの中字Mとガラスペンの中字Mで書いています。
書いた文字は青みのあるブラックになりました。パキッとした黒色でインパクトのある発色をしています。色の淡い部分や万年筆で書いた文字は青みのある灰色です。
万年筆で書いたときとガラスペンで書いたときとで色の印象が大幅に違うのが興味深いです。
草木でつくる古典インク×10 グラフィックに適した用紙
グラフィックに適した用紙はスライド式リングレスノートであるSlideNote(スライドノート)のリフィルとして発売されているケント紙です。絵を描くことに適した用紙ですが万年筆で文字を書くと滑らかな書き味が楽しめます。
こちらの文字に使用したのもインク名はカリグラフィー用のつけペン、文字はプレジールの中字Mとガラスペンの中字Mです。
紫みのある灰色に発色しています。
今回使用した紙の中で一番色が淡く発色しました。万年筆で書いた文字が明るい灰色に見える程です。
草木でつくる古典インク×MEETS TAKEGAMI A4 PAPER
MEETS TAKEGAMI A4 PAPERは100%国産の竹で作られたサスティナブルな紙です。一般的な紙と比べて表面にわずかな凹凸があり、個性的な書き味をしています。
こちらの文字もインク名はカリグラフィー用のつけペン、文字はプレジールの中字Mとガラスペンの中字Mで書いています。
書いた文字は紫みのある暗い灰色です。ガラスペンで書いた文字は真っ黒ではなく暗い灰色になりました。
他の紙と比べると字幅がかなり細く仕上がります。
草木でつくる古典インク×ケント紙
ダイソーのKENT PAPER(ケント紙)にインクを塗りました。
はがきサイズで厚みがあるので絵を描いたり色見本を作ったりするのに便利で重宝しています。
色の濃い部分と薄い部分を楽しみたかったので水筆を使ってラフにインクを塗りました。
色の濃い部分は深い紫色と灰色の中間のような色です。色の淡い部分は青みのある淡い灰色になりました。
水でぼかした部分の方が赤みが抜けやすい気がします。
まとめ:草木でつくる古典インクは繊細な色彩の黒インク
草木でつくる古典インクのワークショップで作ったログウッドの古典インクは紫みのある暗い灰色のインクになりました。
色はとても好みなのですがインクが詰まりやすい気がします。
まだ使い始めて1ヵ月弱しか経っていませんが2本のペンにインクが詰まってしまい使えなくなりました。両方ともプレジールです。プレピーのペン先と交換可能なので被害は最小限で済んでいますが詰まるペースが早過ぎるため困っています。
古典インクの勉強が足りていないのかもしれません。まだまだ修行が足りませんね。
しかし天然染料でインクを作ることができるのはとても興味深いですし、使い方を試行錯誤するのもなんだかんだ楽しいです。
古典インクの仕組みも勉強することができるため、インク好きの方にはぜひ1度体験してもらいたいワークショップでした。
もし機会がありましたらぜひ試してみてください。