見出し画像

舐めプは全能感添えて飛んでくる

(物語)小ぎたない恋のはなしEx:13.5

前回


僕はるなと遊んだ記憶を思い出していた。

それでも思い出されるのは小学校の帰りに神社でからかわれたことぐらいだった。その場所以外でるなと話した思い出なんてない。
子供は繁殖に対しての意識、モチベーションが低すぎると思う。生き物とは性別の違う生き物と交雑しなければ未来にその種が残らないのに、朱に交わって赤くなってしまいがちだ。

つまり子供は恋愛を忌避するということ。生き物としての本能に反しており、度し難い行動結果であると僕は思う。朝の電車に乗っていると、一人で本当にどうでもいいことを考えるしかなくなると僕は思う。

異性と仲良くなる同性を見つけるにつけ、この世の悪を見つけたとでも言わんばかりに糾弾する。それは何も得られない行為だ。

同性同士で戯れる。他人の恋を馬鹿にする行為とは、自らの種を絶滅に導く行為である。生き物として本能が欠けた状態なのではないだろうか?

あるいは、本能に支配されない脳を持った状態とは、生き物の運命や使命から解放された、次元が異なる領域に生命が属した状態と言えるのだろうか?

感情の揺れ動きとは突如発射される銃弾のようだ。誰も許可してないのに急に全能感を持って飼い主の行動を突き動かす。どうやら本能が突き動かす衝動と、感情が突き動かす衝動があるようだ。

これは氷が溶けないなら炎で焼き尽くしてやるべきだという考えと、読書でもしながら氷が溶けるのを待つみたいな対比と同じだ。

ここまで考えてもるなとの思い出も彼女の名字も思い出せない。僕は彼女になんて言えばいいんだろう?


次回

ヘッダ画像をお借りしています。




いいなと思ったら応援しよう!

中村風景
このサイト内ではいかなる場合でも返信行為をしていません。