羊毛フェルトアニメ「PUI PUIモルカー」第3話 感想
羊毛フェルトアニメ「PUI PUIモルカー」第3話 ネコ救出大作戦
が公開されました。
おそらくこれまで通り、来週月曜日までの公開でしょう。
モルカー第三話 導入
以下は公式チャンネルからの概要説明について引用したものです。
暑い夏の日。レストランに停車したアビーの中には、まだドライバーの飼い猫がいて…!?熱中症からネコを助けなくちゃ!
このアニメを拝見するに応って、全く季節というものを考えたことはありませんでしたがいつの間にか季節はすっかり夏。モルカーを使っての移動はこの世界の人間(人間と見受けられる生体)にとっても涼しく快適で安らいだ空間を提供するのでしょうか。
仮に快適であるとするのであれば、なんらかの空調代替的なシステムがあるということになる。しかし本当にそれがあるのだとすれば、今回の第三話の内容とは少しだけ矛盾してしまう可能性がありますがそんなことを考えていては野暮の極みであるともいえるでしょう。
明かされていない展開として、ドライバー(所有者)の許諾が降りないと、もしくは所有者と認識した相手と心をひとつに合わせないと解除できないリミッターのような能力を持っている可能性もある。
ファミレスに行く使命を達成したモルカー
Molsanという看板が立てられた建物に一人のモルカーが訪れます。器用に背面駐車しているようですね。店名はJohnasanのオマージュでしょうか。羊毛フェルトのストップモーションアニメで外食チェーンを表現することは難しい。店舗の外観や支柱なんかは木の端材で丁寧に造られているように感じます。
今回の主役と思われるモルカーにはどうやら初心者マークのようなものがついていて、性格としての自信のなさを表現しているような印象を受けました。
夏は暑い。木陰が用意された駐車場(駐モル場)に自身を収容できたモルカーもいるようですが、それ以外のモルカーは殆どが灼熱をもたらす太陽の下で必死に堪えているように見受けられます。
夏、そして異常事態、特殊能力
主役と思われるモルカーも同じですが、なにか猫のような鳴き声がして異変に気づく。自身の体内を見られる仕様があったんですね。1+2話の感想を自分では注意深く書いたつもりでしたが、3話目で初めて知りました。
同じく歩く度に赤ちゃんのようにぷよぷよという音声が鳴っていますね。鳴っているというか自発的に発生してしまう癖のようなものなのかも知れませんが……
主人公の白モルが自分の体内の中で異常が発生していることを認識できたのは、運転席部分に目を発生させられたため。外側部分の目を閉じることで、体内に目を生じさせることが出来ています。かなり興味深い特殊能力であるように思えます。
どうやら自身の中に猫がいるとは認識できていなかった様子で、ひどく取り乱しました。体内に目を生やすことができる技を所持していながら、触覚や聴覚のような知覚能力は今ひとつ発達していないのでしょうか。車種によって変わる?しかしながらそれではあまりにも人工的すぎて、機会のようであり可哀想に感じます。
白モルの取り乱しは同じく駐モル場で所有者を待っていたモルカーたちにも伝わったらしく、めいめいに白モルの体内を覗き込みに来、同じように慌てふためいて何故か木陰のある場所に全員でなだれ込む。この時ひとりだけ木陰から出てしまい慌てる。
取り乱さず待ち続ける白モルですが車内温度の急上昇に勘付き、同じように木陰に入りに行くものの、これでは甘いと断ずる。
精神的に恐ろしく追い込まれた白モルはなにか良いことを思いつきます。この白モルの意を決したかのような、あるいは明るさを取り戻したかのような表情に救いを求めたのか他モルも同調して白モルの後を追いかけました。
後は話してしまっては情緒を失ってしまうためやめておきます。
平静を失ったモルの状況判断は割と的確であり、追い込まれることで咄嗟に選んだ選択肢はどのように導き出されたのかが気になるところで次回へ続く。
今回の気づき
3話で気づきましたが、モルカーたちは現代社会とほぼ同じ車であるため持ち主に依って「待たされる状況」に陥ってしまうことが多い。
モルカーたちそれぞれにどのような裁量権が付与されているのか全く判然とはしませんが(自由な作風および制作環境の維持という目的のためにも、特にはっきりとしてほしいとは思っておりません)前段落の終わり間際に記載したように、主人とされる存在の言うことを健気に遵守していたところ、偉いことに巻き込まれてしまうというパターンがあるようです。
そこから何が起きるのか、自発的な行動なのか運なのかわかりませんがモルカーの個性と密接に関わっているように感じます。
また同じく3話で気づきましたが、(正確には気に留められるようになっただけでしょうが)きちんとオープニングとエンディングテーマが付与されている。
OP,EDさらにアイキャッチなんかではモルカーが涙を流している様子がコミカルに表現されています。コミカルな表現であるため、はははと笑ってほしいのだと理解できますが本人たちはもしかしたら命令遵守のために、あるいは生命維持のために必死なのかも知れません。もしかしたら今後明かされて行くのかも知れません。明かされなくても全く問題ありません。
後記
ところで、モルカーを観たら必ず感想を書かなければならないという義務を自身に課しているため、たった2分のアニメでありながらおいそれと観ることができないという事情が起きるようになりました。
おいそれと観てはならない理由は、初回の新鮮な感想が薄れたり忘れてしまったりするためですね。
それくらい色々なことを思わせてくれるアニメなので、こんなにも楽しみにできるのだと思いました。おつきあい下さりありがとうございます。
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