精神科閉鎖病棟って、どんなところ? 〜基礎知識①〜
うつ病で休職して、姉夫婦の家で療養していた私ですが、病状は悪化するばかり。ついに、姉夫婦の家の近くにある大学病院の精神科閉鎖病棟に入院することになりました。
精神科閉鎖病棟は、他科の病棟と違い、特殊な空間で、入院するまでは、どんな入院生活が待ち受けているのか、不安を通り越して恐怖を感じていました。
まず入り口が2重扉になっていて、両方とも鍵がかかっています。鍵は精神科の医師や看護師など病棟スタッフしか持っていません。病状が回復して、売店や院内散歩、作業療法に行く以外は、原則、外には出られません。
病室は、どうしても他の患者さんと上手くコミュニケーションがとれない方や、お金に余裕にある方は個室ですが、基本は4人部屋です。
あと、隔離室(保護室)という部屋が、ナースステーションの奥にあります。統合失調症で幻覚や幻聴などの陽性症状が激しい方、自傷や他傷の危険がある方などが入る部屋で、部屋の中には、ベッドとトイレしかありません。暴れたり、点滴を外すなど、治療に支障がある場合に身体拘束されることもあります。扉には鍵がかかっていて、中から扉を開けることはできません。
そして、病棟に持ち込むことができないものが、たくさんあります。荷物は全て看護師がチェックします。面会者も荷物をチェックされ、病棟に持ち込めないものは、ロッカーなどに入れて中に入ります。
まず首吊り防止の為、ヒモ類は禁止です。病棟内はスリッパですが、院内散歩や外泊用にスニーカーも必要で、なんとスニーカーのヒモさえ禁止です!あと、パーカーのヒモ、ズボンのウエストを絞るヒモも、全部取ってくださいと言われます。
あとリストカット防止や他人を傷つけるのを防ぐ為に、刃物類が禁止です。爪切りやひげ剃りも、必要なときにナースステーションで借りたり、預けているのをもらったりします。
私は現在(2020年5月)までに8回精神科閉鎖病棟に入院した経験がありますが、現金の所持は、病院により違いがあります。
私が最初に入院した大学病院は、コインランドリーを使ったり、1人暮らしで外泊のとき帰る為のお金は、ベッド横のサイドロッカーの鍵付きの引き出しで持つことができましたが、売店では伝票で買い物して、翌月にまとめて銀行口座から引き落とされるシステムでした。
別の病院では、売店はプリペイドカード、現金はナースステーションで管理のところもありましたし、自己責任で現金は自由に持てるところもありました。
携帯電話も、病院によって扱いが異なります。自宅に置いてきてくださいという病院、院内散歩のときだけナースステーションで受け取り使える病院、24時間手元に置いておける病院とさまざまです。
長くなりましたので、今回はこの辺で。次回続きを書きますので、お楽しみに!
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