2021年からの未来出版研究会のビジョン
2021年、未来出版研究会は以下のビジョンを掲げて活動していきます。
私たちの活動には、多くの同志が必要です。
出版業界の関係者の皆様、本を愛している人、街の書店を守りたい方、どなたでもご参加いただける開かれた会をめざしておりますので、ぜひお力添えいただければ幸いです。
ご連絡お待ちしております。
未来出版研究会 事務局長 K
▼未来出版研究会が掲げるビジョン(SDGsとともに)
本が人をつくり、人が社会を築く――。
未来出版研究会は、現代人の精神文化向上に資する本の普及に努めることで、正しき文明の発展に寄与します。その活動は、国連を中心に世界各国が取り組む「持続可能な開発目標(SDGs)」と志を同じくするものです。そこで、開発目標達成のために、以下の活動を推進することで、誰一人取り残さない、持続可能な未来を創造することに貢献します。
1.未来出版研究では、「文化の発信地」としての書店を再興します
本とは、その時代の思想を世に訴えるものであり、文化を後世に伝える貴重な財産です。その意味で、書店とは「文化の発信地」だといえます。
しかし、1999年には全国に2万2296店あった書店が、20年後の2019年には1万174店に半減しました。書店の減少は、社会・国家にとっての大きな損失です。
未来出版研究会では、良質な本を出版する版元や書店と手を携え、「文化の発信地」としての書店を再興する活動を推進することで、以下の開発目標の達成をめざします。
SDGs目標4.質の高い教育をみんなに
(すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する)
【ターゲット:4-7】
2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。
2.私たちは「ブックロス」を削減します
書店数が年々減少する動きに反し、書籍の発刊点数は近年まで増加の一途をたどってきました。このことが、売れ残った書籍を大量に廃棄処分する“ブックロス”を生むことに拍車をかけています。
「出せば売れる」。そんな薄利多売の時代は終わったにも関わらず、売れなければ安易に返品する書店、大衆に受け入れられる”売れる本”を作るために発刊点数を増やす出版社など、業界にはびこる旧態依然の慣習が、”ブックロス”を加速する大きな原因の一つになっています。
未来出版研究会では、書店・版元・流通への意識改革を促し、”ブックロス”の削減に努めることで、以下の開発目標の達成をめざします。
SDGs目標12.つくる責任 つかう責任
(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)
【ターゲット:12-5】
2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
3.私たちは、「100年後まで読み継ぎたい本」の発掘と普及に努めます
本とは、読む人に知識と智慧を授け、人格を形成する大きな役割をもつものです。ですが、“ブックロス”の加速の波の中で、消費者の目に触れられることなく、断裁の運命をたどる良書も少なくありません。
未来出版研究会では、文化財である良書が長く読み継がれるように「100年後まで読み継ぎたい本」の発掘と普及に取り組み、以下の開発目標の達成をめざします。
SDGs目標11.住み続けられるまちづくりを
都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする
【ターゲット:11-4】
世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。