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自由が丘 ネコ日記 「クリボーは外の変化に大変だ。」 外猫に戻ったクリボー編

今年の7月19日深夜に60日間続いた家ネコ修行を断念し、クリボーをリリースしました。

今でも振り返って、リリースする瞬間の動画を見ることは出来ません。この時のお別れは、外で暮らして行くわけで、今が最後かもしれないという現実を受け入れるためでもあります。

今も、クリボーが来るたびに、これが最後だと、出て行くクリボーを見送る時の後ろ姿に、これが最後だとしても、、、と自分に言い聞かせています。

勝手口から外を見守るクリボー

毎日、通って来てはいますが、そのうちに通えなくなる一つの原因、環境の変化があります。ネコの通り道がなんらかの理由で使えなくなる時です。彼らはあまり迂回することも無いような気もしています。

よく、自分の敷地内からノラ子を追い出す方法として、ネコの通り道に酢を蒔くなどして、ネコの嫌いな匂いでそこを通れなくしてしまうのです。そうすると、ノラ子たちは環境が変わったと、そこに入らなくなることが多いです。
工事が始まり、ネコの通り道が分断されてしまったりと、ちょっとしたことで、ネコの生活が変わってしまいます。

数週間前に、ご近所で外装工事が始まりました。
騒音、職人さんの話し声、足場の設置。僕はこれはまずいと思ったのです。音や人の話し声で警戒して、うちに来なくなってしまうかもと。
そしてそれは予想通りに、まる1日来ない日が、5日に1度はあるようになりました。

クリボーが僕に話しかけてくる事が増えています。

クリボーを見ていると、うち以外でご飯をもらっているとは思えないのです。1日来ない次の日は、5回も6回も来て食べています。オーバーカロリーになるので、極力小分けにしていますが、いつ来れなくなるかも知れず、十分には与えるようにしています。

先日、飲み会のため、深夜遅く帰ってもクリボーは待っていました。窓を開けると、クリボーの声が聞こえてきます。見当たらないなと思って、あの給湯器の上かと思ってもそこにいなく、どこかと見上げれば、外装工事の家の足場にいるのです。
まさにキャットウォークを歩くクリボー。

クリボー、キャットウォークを走っています。

僕はその足場を歩き、走るクリボーを見て、環境に順応していると思うのです。これが出来なければ外では生きていけません。怪我をしないように、病気しないようにと人間は思うのですが、ネコたちはそんなことを考えては生きていけません。

ネコの飛び出しによる事故も多いようです。ある日は、深夜の東横線を全力で横切る黒猫を見ました。これはもう一歩間違えば即死。そこは人間でも自殺の名所。高架では無いエリアが未だあります。踏切もあります。

クリボーの外猫ライバル、ブランちゃん(メス)

車道へのネコの飛び出しもあります。ネコは止まって、後ろに下がる事を知りません。ネコにバックギアは無いのです。そんな路地に、フェラーリやランボは入ってきます。僕は住宅街は居住者以外は侵入禁止にして欲しいのですが、そうはいかないのです。
こんなところを500も600馬力も、もっとあるやつがスタートダッシュで走り去って、あれに突っ込んでも即死だわと生き続けるのも運なのかと感じます。

外猫にとっては、平和で安全な環境は無いのかも知れません。それを見守り続けることも非常に辛いです。
いつかまたクリボーは、うちに戻ってくることを夢見ています。

クリボーは裏庭のテラスで野宿してます。いつでも戻っていいよクリボー。

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Hirolie  Matsumoto
サポート頂きました費用は、全て野良子たちに還元されます。日々の食事、健康管理のための医療費。人間の勝手から外で生きることを余儀なくされる彼らを少しでもサポートするよう活動しております。