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短編集『のどに骨、胸にとげ』

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どこから読んでも、『いや〜な話』の、詰め合わせ。 短編小説集。
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記事一覧

【短編集】のどに骨、胸にとげ/さいしょのおはなし 「あの子」

 仕事帰り、思いがけず空いていたバスの中で手持ち無沙汰になり、スマホでニュースサイトの流…

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【短編集】のどに骨、胸にとげ/ふたつめのおはなし 「家族」

 時計の長い針が「12」を指すと、家の二階から目覚ましの音が聞こえて、そしてそれはすぐに消…

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【短編集】のどに骨、胸にとげ/みっつめのおはなし 「山口店長」 

 結婚二周年もまだ迎えていないのに、引っ越しはもう五回目になる。全国規模のチェーン店の、…

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【短編集】のどに骨、胸にとげ/よっつめのおはなし 「モンスターハウス」

「性別、知りたいんでしたっけ?」  まだ年若い担当医は、私のお腹にエコーを当てながら、ま…

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【短編集】のどに骨、胸にとげ/いつつめのおはなし 「同棲日記」 

四月 一日  リョータと映画に行った帰り、一緒に住もうと言われた。  てっきりエイプリルフ…

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【短編集】のどに骨、胸にとげ/さいごのおはなし前編 「親愛なる子殺しへ①」

 第二駐車場から保育園まで、大人の足なら片道四分。幼児連れの場合でも、順調にいけば十分足…

【短編集】のどに骨、胸にとげ/さいごのおはなし中編 「親愛なる子殺しへ②」

 『世間』という曖昧な定義の界隈で、数多くの母親に一方的に押される、『母親失格』の烙印。  その烙印を押された者達の中でも、一番の頂点に君臨すると言うべきなのか、それとも最底辺に属すると言うべきなのか。とにかく、とりわけ究極の存在である、子殺しの母へ。  私は知りたい。あなたと私、何が違って、どこまで同じなのか。  だから、貴方について考え続ける事を、どうか許して下さい。  それが私の贖罪になると、思わないわけでは無いけれど。 ・・・・・  自分のスマホから通話の

【短編集】のどに骨、胸にとげ/さいごのおはなし後編 「親愛なる子殺しへ③」

 いつから千里さんと話をしなくなったのだろう。  両親があの町に家を買ったのは、私が幼稚…

創作大賞感想【短編集】のどに骨、胸にとげ 『つぎにデビューする作家とつながるラス…

デビュー前からその作家さんを知ってるぜ。  その作家さんとXで相互フォローだぜ。  そのよ…

おったろう
2か月前
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『親愛なる子殺しへ』Twitter感想まとめ 2023

 私は普段Twitterでnoteを紹介しているので、そのままTwitterの方で感想をいただく事が多いで…