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六等星の星


私は寒い日が苦手。だから冬になると起きるのが億劫になる。でも冬の夜の星空が好きだった。肉眼でも分かるほど夜空に輝く星々は、私にいつも勇気をくれたのだ。
仕事の帰り道。
帰路につき家に入る一瞬、
空を見上げる。


なぜ人は空を見上げるのだろうか
たくさんの人が生きている。
私も生きている。
でもひとりだと感じる世界で、
ひとりじゃないと教えてくれる。
だから人は空を見上げるのだろう。

自分はひとりじゃないと知りたいから。


夜空の星々を眺めていると、自分はちっぽけな存在なんだと思い知らされる。
悩みも星空の前では無力だ。
きらきらと輝く世界
眩しい世界
手を伸ばす
いつだってその手はあなたに届くことはないけれど、
それでも手を伸ばす。
いつか届くと信じて
それが無謀なことだと分かっていても、
手を伸ばさずにはいられなかった。


ねえ、あなたは今なにしてる?
笑っているのかな
それとも泣いているの
あなたのそばにいたいよ、
私はいつだって。
その輝きに目を奪われた時から
ずっと、ずっと
あなたの傍にいたかったんだ。

眩しくてきらきらなあなたは星だ。
私の星。
いつも私の世界を照らしてくれる
見守っていてくれる。
大切な人
なくしたくない。
消えたりなんてしないでね
あなたのいない世界なんて
考えたくもなかった。


出会ってしまったら、もうあとには戻れないんだ
出会う前には戻れない。
あなたのいない世界にきっと私はいない。
生きていくなんてきっとむりだよ。
あなたが見せてくれた世界は輝きに満ちていて
私はもうあなた以外なにも考えられなかった。
あなたが私を連れ出したんだよ、ねえ。
あなたがいないとなにも味がしないんだ。


だから、手を伸ばす
あなたに届くように。
あなたみたいに輝く星じゃない
六等星の星だけど
あなたは見つけてくれた。
ありがとう、ありがとう。
出会ってくれて、ありがとう。
あなたの隣でかがやきたい。
私もいつか
あなたの隣で輝く
一等星に


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