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海を愛し、地域に愛される、そんな企業を目指して

"地域の方々に自社に愛着を持ってもらいたい"
そんな企業さんも多いのではないでしょうか。
我々フルノも兵庫県西宮市の企業として、地域の方々に知っていただき、ぜひ応援してもらいたい。そんな想いを持って事業に取り組んでいます。

しかしフルノの主な事業は商船や漁船などに搭載する航海計器やITS関連の産業用機器で、いわゆるBtoBのメーカーです。あまり一般の方々が手に取るような製品・サービスは多くありません。
それでも!地域の方々に FURUNO という会社を知ってもらいたい!という熱い想いを企業広告に込め、地域密着で広告掲出を行なってきました。

第一弾、第二弾と回を増す毎に勢いを付け、第三弾では阪神電車さんに大型掲出を企画。多くの反響をいただきました。
今回はその仕掛け人と、さらに阪神電車様のご担当者の方にお話を伺いました。BtoB企業の認知獲得に向けた挑戦をご覧ください!

『しつこいくらいやって、ちょうどよい』
そもそもの認知がないからこそ、こってり味で展開してます!

まずはフルノの企業広告の例を1つご覧ください。

フルノの主力事業である舶用機器製品にはあまり関係しないようなユニークな訴求内容です。一体どんな狙いでこのイメージとなったのでしょうか。この企業広告を企画したフルノの広報担当者に狙いや効果を伺いました。

野口 竜太郎
営業企画・広報/PR職として鉄道会社で従事した後、21年にフルノに入社。
経営企画部に配属以降、企業ブランディングに携わり、地域とフルノがつながる場『うまいもんマルシェ』の企画や『FURUNOを知ってほしくてシリーズ』などの企業広告を担当するほか、海を好きになってもらう活動『海を未来にプロジェクト』のリーダーとしてPJを推進。自ら企画する傍ら、広報としても企業情報の発信・メディア誘致など社会と企業をつなぐ役割を担うことで、フルノの企業価値向上に努めている。
好きな言葉『できっこないを やらなくちゃ』

野口さん「BtoB企業であるフルノが企業広告を出す狙いとしては第一に知名度向上です。知名度があがることで今後の採用活動の効果に繋げたいという狙いがあります。私自身中途採用でフルノに入社しているのですが、正直に言うと転職活動開始時はフルノという企業を知りませんでした。調べていくうちに魅力を感じ、エントリーを決めたのですが、そういった方を増やしたいという想いが根底にあります」

現在野口さんが所属しているブランドコミュニケーション課は2019年4月に設立された部門で、立ち上げ以降主に本社がある西宮市を中心に様々なブランディング活動を実施しています。ブランディング活動に力を入れる理由のひとつに関西には多くの大学や研究機関があること。地元での認知拡大は学生のエントリー数などに影響があるからなのだと言います。
そこで生まれたのが『FURUNOを知ってほしくてシリーズ』です。

野口さん「フルノの事業はなかなか一般の方に馴染みがありません。それでも一般の方に”面白い”と感じてもらえるように、難しいことを長々とは語らず、軽快なアニメーションでシンプルに表現しました。
一般の方に直接製品を売ることがないBtoB企業にとっては、CMも人々に楽しんでもらうためのサービスの一つであり、広告を介したコミュニケーションの積み重ねが当社の財産になると考えています」

そういった狙いから、これまでの最寄駅の大型ビジョンへのCM放映や地元商業施設の映画館でのCM放映などの企画を実施してきました。
さらに2024年には、就職活動が活発化する2月に合わせて阪神電車の車両内の広告ジャックと神戸三宮・大阪梅田駅で大型掲出を実施。SNSなどでも多く反響をいただける企画となりました。
そんなCMの広告展開のテーマは『しつこいくらいやって、ちょうどよい』。やり続けることで「このアニメーションと言えばフルノ」と結びつけて、広告を見てくださった方の記憶に残すことができると考えています。


TOHOシネマズ西宮OS

大きな反響をいただいた阪神電車への広告展開!
阪神電車のご担当者様にもお話を伺いました!

そんなフルノの広告を掲載してくださった阪神電車様はどのように捉えられたのでしょうか。交通広告を担当されている斎藤様にお話を伺うことができました。

斎藤様にとって”海とは"を伺うと「落ち着くもの」とのこと

今回の広告は阪神電車様側からフルノにお声かけいただき、実現した企画なのだとか。なぜフルノに声かけをしてくださったのかをまずお聞きしました。

斎藤様「我々阪神電鉄としましても地域に根差した鉄道会社として、地域の方々へのアピールやイメージアップということを大切にしています。車両を最新式のものに入れ替えたり、駅の施設を整備することも重要ですが、私としては広告でも貢献できると考えています。ですので地元企業様や団体様とタッグを組んで広告展開することは双方にとって魅力あるアクションではないかと思います」

斎藤様の同僚が釣り好きだったことや、グループ会社である阪急電鉄とフルノがコラボしたイベント等を通してフルノを知り、当社への広告掲示のご提案に繋がったのだとか。年間数百点に近い広告を管理されている斎藤様ですが、フルノの広告は特にユニークで、興味深かったとのことです。

斎藤様「最初見た時に『何の会社だろう?』と分からなかったのがとても面白いですよね。印象に残るというか。今回で第三弾と伺っていましたので、過去のものと照らし合わせると船長や社員の方々を模したキャラクターがどんどん育っているように感じました

2月に行った車両内の広告ジャックと神戸三宮・大阪梅田駅で大型掲出は非常にインパクトがあり、阪神電鉄社内でも反響は大きかったと斎藤様は言います。

大阪梅田駅東改札外柱シート(11面)
神戸三宮駅バーストップ
本線ADトレイン(車両広告ジャック)

斎藤様「『フルノさんの広告面白いですね』といった声かけを社内でも多くいただきました。特に釣り好きの方には馴染み深いようで、かなり印象に残ったようです。役員の方々からも良い反応もいただきまして、ここまで社内で話題になるのは珍しいことだと思います」

野口さん「阪神電車での掲出では社員をはじめ社員家族からも大きな反響がありました。取引先の方とも『駅で広告を見ました!』と話題になることも多く、社外コミュニケーションにも良い影響を与えています。
さらにSNS上でも『今日も眺めながら阪神電車を乗りました』『頑張れ!海のスペシャリスト!古野電気』などの応援メッセージや、『古野電気さんがめっちゃ広告を打ってる理由は謎!』といった純粋な疑問を投稿いただくなど、様々なステークホルダーの皆様の話題にあがり嬉しい限りです」

斎藤様、貴重なお話をありがとうございました

地域への愛着を得ることは次の良い仕事に繋がる

今回紹介した地元密着のブランディング活動は地域だけでなく自社社員に対する想いも含まれているとのこと。

野口さん「BtoB企業のフルノは、一般の方々と直接的な繋がりは少ないですが、自分たちの会社のことを知ってもらう、身近な人から興味を持ってもらうことはやっぱり嬉しいことだと思います。
フルノ社員は西宮市やその近隣に住んでいる方が多いので、地元密着で広告を出すと『フルノさんCM見たよ!』『楽しそうな会社だね!』という声は巡り巡って社員やその家族の耳に届くことになります。
そうやって地域の方々がフルノに対して愛着を感じてもらうことは社員やその家族に愛着を感じてもらうことと同じことじゃないのかなと考えています」

こうして1人でも多くのフルノファンを増やし、会話のきっかけをつくることは社員のモチベーションや誇りにも直結する。その結果が『フルノで働いてよかった!明日も頑張ろう!』と次の良い仕事に繋がっていくのではないかと野口さんは言います。

野口さん「社員の皆様が自分の会社に誇りを持ち、好きになってもらう"インナーブランディング"とステークホルダーの方々に企業としての信頼感を感じていただくための”アウターブランディング”。その両軸でこれからもフルノのブランディングを推進していきたいと思います。そしてもう一つ、”サステイナブルブランディング”という考え方も取り入れ、フルノの企業価値をさらに高めたいと考えています」

サステイナブルブランディングとは自社の社会的価値を掘り下げ、地球環境や社会活動に良い 影響を与える活動に取り組むsocial goodな存在として理解・信頼・共感を獲得するアクションを指します。具体的にはフルノでは2023年より「海を未来にプロジェクト」を推進しています。

ロゴには「FUN-FUTURE-FURUNO」という思いを込め
「F」の文字を波に見立てたデザインは、
当社の活動が波のように絶えること無く続いていくことを表現しています

野口さん「フルノの広告展開において、私たちが伝えていきたい”海に育てられた企業として、海を未来につなげていく”というキーワードを組み合わせる形を考えました。ブランディング会社の皆様からいただく様々な魅力的なアイデアを基に課員とも何度も議論を重ね、さらにフレッシュな視点を取り入れるために新入社員の皆さんからも協力を仰ぐことで今回の企業広告の姿が少しずつ明確になりました。
今回の一連のクリエイティブをお楽しみいただき、『海』のこと、そしてちょっとでも『FURUNO』のことを好きになってもらえると幸いです」


- 海を未来にプロジェクト -