名古屋の小さな古道具屋の店主、古物の世界の秘密を語る「古物白書」始めます。
こんにちは。「古道具めぐる」という名前で名古屋で小さな古道具屋を営む店主です。
弱小古道具屋ですが、一応理念だけはそれなりに持ってやってたりはします。まあ理念というと大層な感じになっちゃいますが、結構色々考えてます、ということをこのnoteで伝えていきたいと思っています。
また、ほとんど表に出ないクローズな世界である古物業界の裏側や事情を、赤裸々に書いてみると面白いかなと思って、noteを始めてみました。
古道具屋は、選りすぐった商品と、美しく作り上げた世界観で勝負する商売です。
ごちゃごちゃと語らないほうが良いかとは思うんですが、似たような商品、似たような世界観、似たようなお店が乱立する中で、当店にしか持ってないものは何か?と考えたら、自身の手法や、信念、コンテクストなどの、目には見えないものでした。そして、それを言語化して伝えていくことが、当店のアイデンティティそのものになるのではないかと。
良い意味で手の内を明かしていきたいと思っています。
古物白書というタイトルにしたのは、そういう意味です。
古道具好きな方、同業の方から、古道具に馴染みにない人にも、面白く、発見のある話が出来たらと思っています。
店主の本業はフリーのウェブデザイナーです
まずは店主の自己紹介から始めたいと思います。
店主は普段はフリーランスのウェブデザイナーとして働いています。
古道具は副業?趣味?でしょうか。本業はウェブデザイン制作で、私の生計を成り立たせてるのは、こちらの仕事です。
ウェブデザイン制作の仕事は大学卒業してから今までずっと続けている仕事です。制作会社を何社か勤めた後、フリーランスのデザイナーになると同時に古道具屋を本腰入れてやり始めました。(厳密に言うと古道具はフリーになる数ヶ月前からネットのみで販売してました)
ウェブデザイン制作の仕事なんですが、どんな仕事をしているかというと、簡単に言えばホームページを作る人です。
私の場合、デザインからエンジニア的なこともやっていて、一通りの事ができるので、自分で言うのもなんですが、この業界では割と重宝されている存在かと思います。
ホームページを作ると言っても、最近は一からサイト制作をする事よりも、私の場合は、ITベンチャーや、ウェブサービスを行っている会社さんのサイトの運用面での定期的な手伝いをしていることが多いです。
こちらの仕事が優先なので、古道具屋のほうは超絶マイペースでやってます。すいません。
ですが、最近は買付が増え、ものが増え、大きな倉庫など借りてしまって、何だか想定以上に大事になってしまいました 笑
ウェブデザインの仕事と古道具の仕事の両立
8:2ぐらいの時間割合で(8が本業、2が古道具)今まで緩くやっていたんですが、倉庫を借りてしまってからはやることがすごく増えてしまい、配分が半々ぐらいになってしまいました。
この間お客さんから「こっちを本業にすればいいじゃないですか〜」と言われましたが、正直なところ、古道具屋を本業にはしたくはないんです。(すいません)
なぜかというと、古道具屋は大変な割に儲けるには難しい商売だからです。
儲からないの?と思うかもですが、この辺りの話はまた別で詳しくしたいと思ってます。
今まで古道具の仕事は、ウェブデザイン制作の空いた時間などにやってました。以前まではそこまで在庫がなかったので、入ってきた分だけメンテナンスして販売するという感じだったので、ちょうど良かったんです。
しかし最近は、買付が増え、在庫が増え、古道具の仕事に大量の時間を割くことになってしまい、ウェブデザイン制作の仕事を圧迫する状況となっていました。
その結果としてどうなったかというと、前より儲かっていない(泣)。
古道具の仕事は時間単価が低いんです。
なぜかというと、古道具の仕事は、雑務仕事(掃除やメンテナンス・商品管理・梱包配送作業)が非常に多く、正直誰でもできるような仕事を店主自らしてると、当たり前だけど単価の高い仕事にならない。
そのため、今後は雑務はアウトソーシングして、自分にしかできない仕事(ブランド作り・戦略作り、マーケティングとか)だけをしていきたいと思っています。
つまり人を採用して、もっと事業を大きくしていけたらと思っています。決して古道具の仕事がしたくないわけではないです。
それでも、本業は古道具ではなく、ウェブデザイン制作の仕事にしたい理由は他にもあります。
違う分野の組み合わせが面白い
店主は大学卒業してからウェブ制作の仕事をずっとしています。
ウェブ制作の仕事で培った知識とスキルがあるので何か別のことをやるなら、この知見を活かさないと勿体ない。
その点、古物の業界は、年齢層も高く、かなりアナログな業界です。自分のウェブ制作のスキルを活かす業界としては古物は適役だと思いました。
そのため、仕事のウェイトの多くを古道具にせず、ウェブ制作の仕事を続けることで、身につけたテクノロジーの知識やリテラシーを、古物の仕事にフィードバックして相乗効果で面白いことが出来たらいいなと思ってやっています。
また、ウェブデザイン制作のスキルや知識は、古道具だけじゃなくて、別の業界でも活かすことができます。今後、もしキャリアチェンジすることがあった時にも活躍できるスキルです。ウェブデザイン制作を本業にしておきたいのは、その汎用性の高さからです。
でも、こんな事を考えたのは、古道具屋を始めてから考えたことで、もともと古道具屋をやりたいなんて一切思ってもみなかったような人間です。
それがとあるきっかけで突然古道具屋をやろうと決意しました。
やり始めてからは、あれよあれよと言う間にこの仕事の面白さにハマってしまいました。
さて、次回はなぜ私が古道具屋をやりはじめたのか?というお話をしたいと思います。
お楽しみに。
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