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二刀流カレーの話。

こんな世の中になってから、私はほとんど毎日在宅で仕事をしている。勤務先のオフィスもフリーアドレスになったので、いよいよ出社する必要も無くなった。

他方で、妻の勤めている会社では、在宅と出社の半々のハイブリッド的な勤務形態になっている。今月から来月にかけては、抱えている仕事が佳境らしく、妻は何日も出社している。今日と明日も出社だ。

で、私は、妻が出社の日には、子供を保育園や学校から迎えに行った後、夕食はラクをして、出来合いのものかドライブスルーで買うようにしている。だが、それを続けているとさすがに懐が寂しくなってきたので、久々に自炊することにした。

簡単に作れてみんな好きなものと言えば、カレーだ。

我が家は、チビ二人(小1と年少)のため、普段は甘口のカレーを作って食べているが、今回は、私が好きなように作っていいのだ。とは言え、辛いものを作ると子供は食べられない。だから少々面倒だが、子供向けの甘いカレー、大人向けの辛いカレーの二種類作る。子供はバーモント(甘口)、大人はジャワ(辛口)だ。

というわけで、前日から調理。カレーを作ろうとすると、毎回、私の悪い癖なのだけど、ついつい無水カレーに挑戦してみたくなる。ご存じだろうか。水を使わず作るカレーだ。トマトや玉ねぎ、など水っ気のある野菜をたっぷり使うことで、野菜から出た水分でカレーを作るものだ。野菜の甘みやコクが出て非常に美味しい。

今回も、肉や野菜の具材を炒める工程までは、大人用と子供用でまとめて行ったが、その先は別々の鍋で調理する。子供用は普通に、カレールーの箱に記載されているレシピ通りに作る。大人用は、水を入れずに、トマト缶丸々一缶をぶちこんでひたすら煮込む。なお、玉ねぎは分量よりもかなり多めに入れている。煮込む途中で水分がたくさん出てくるし、それにひたすら煮込めばほぼ原型は無くなるから問題ないのだ。

具材の煮込みまで終えて就寝。そして今朝。ルーを入れて溶かしてさらに煮込む。

だが、子供用は普通に「カレー」だが、大人用のは何というか「赤いペースト」に見える。

ビビリの私は、そこで無水カレーの原則に反して、ちょっとだけ牛乳を入れる。「お水じゃないからいいよね、これは牛乳だから…」誰に言い訳するでもないが、そう自分に言い聞かせて、どんどん無水状態から遠ざかる。「赤いペースト」は、「赤い少し水っぽいもの」になってきた。
自信をつけた私は、家にあったクミンやレッドペッパー、蜂蜜なんかもぶち込んでいく。そして「一度入れてしまったんだから、もうちょっとくらい良いだろう…」と悪魔の囁きに負けて、さらに、牛乳を足していく。

結果、大人用も、「カレーっぽいもの」は出来上がった。子供用の方も美味しそうだが、大人用のほうは香りが格段に良い。芳醇な感じだ。味見はしてない。

子供向けカレー(甘口)

カレーだ。

大人向けカレー(辛口)

カレー…なのか?

やはり、今回も、厳密な無水カレーにはならなかった(毎回ビビって牛乳の誘惑に負けている)。が、美味しければいい。味見はしてないが。

今晩の夕食までたっぷり時間はあるので、コトコトじっくりと煮込んでいこうと思う。カレーの二刀流の話でした。

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