名前のないお漬物(乳酸発酵)
この食べ物の名前を何と呼べばいいのかわからないので、便宜上、「飯(いい)と酒粕のお漬物」と呼んでいます。乳酸発酵してるのでその呼び名で間違いではないはずですが、「粕漬け」みたいな「名は体を表す」便利な呼び名を考えているところです。「飯」という、結構 特殊な食材が必要でして、決して一般向けでは無いけれど、美味しいから日常的に作ります。
ざっくり作り方です、というか材料の紹介です。
●塩酒粕 適量 (あると便利な調味料 作り方はこちら)
●飯(いい) 酒粕より少し多め
●味噌 色がつかないくらいの量
●塩麹 スプーン1杯くらい
●きび砂糖 お好みの量
●塩 味見をして適宜加える
●無農薬の柑橘類の皮 適量
以上の材料を、ジップロック等のビニール袋に入れてよく混ぜる。塩は、味見をしてちょっと塩気がきついかな、くらいの量を調整してください。これが漬け床。
●お好きな野菜 写真はウドとタラノメ
適当な大きさに切って軽く塩をして絞る
漬け床に、野菜を入れてよく混ぜる。浅漬けなら1〜2時間で食べられます。古漬けも美味しくて、1〜2週間漬けても大丈夫。これだけ!
ポイントは何といっても「飯(いい)」。滋賀県の名産、鮒鮨の本体ではない部分です。つまり乳酸発酵したご飯。ほどよい酸味と旨味があり、何とも言えない良い香り。物によっては柑橘のニュアンスもあります。だから、柑橘類(レモンでも良いですが、個人的にはミカン系がおすすめ)の皮を入れて、全体をより爽やかな方向に寄せて食べやすくするのです。
この「飯」、苦手な人もいるようですが、私は大好きなのです。鮒鮨ごとに飯の味が違うので、お好きな飯を見つけてくださいね、と言いたいところですが、一体それはどうやって手に入れたらいいのか、という問題もあります。鮒鮨は結構有名ですが、その周りについている白いどろっとしたアレ(=飯)は捨てられることも多い食材です。本当にもったいない。
飯だけで売っていることは稀かもしれませんが、鮒鮨ならお土産等でもらうこともあるかもしれません。旅先の直売所で買うこともあるかもしれません。どこかで見かけたり、誰かにもらったりすることがあれば、本体は美味しく食べて、まわりについている飯は捨てずに是非とも活用してほしいです。ものすごく可能性のある食材です。全力で推します。大好きなので、ついつい熱くなってしまいました。乳酸発酵万歳。