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同じ学舎で育った二人が、世代を越えた表現に挑戦する / uka 渡邉弘幸さん【Talkwith#1】(後編)

こんにちは。ファンタラクティブPRの石原です。
「Talkwith」シリーズ第1弾、株式会社ウカ代表取締役CEO渡邉弘幸さんとファンタラクティブ代表井村の対談の後編をお届けします。

後編では、渡邉さんと井村の共通項であった出身校にまつわるエピソードや、渡邉さんがウカさんに入られた時のこと、今後のITの取り組みなどについてお話しいただいています。

前編の記事はこちら


二人の出身校が唱える「新しき道 先きがけ行かむ」の精神

——ファンタラクティブを紹介していただいたきっかけのところでお話が出ましたが、お二人とも麻布中学・高校のご出身なんですよね。

渡邉:そうなんです。だから中高生の頃から広尾に通ってたんですよね。

井村:この辺りに来ると懐かしい感じがします。

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▲今回の対談でお邪魔したウカさんの本社オフィス。オフィスの周りは緑がたくさんでとても六本木とは思えない静けさ。

渡邉:義父(向原一義さん。渡邉さんの奥様である季穂さんのお父さま。)がウカの前身である美容室「EXCeL(エクセル)」を創業した場所も六本木なんですよ。高校生の時にそのEXCeLに通ってました。
自宅もこの辺りの僕にとっては六本木はもう庭のようなもので、この辺のトーン&マナーを知り尽くしてると思ってます。子どもの頃やんちゃしていたこの場所に戻って来れたので、今度はまた大人のやんちゃができる感じです。井村さんもその仲間だと思ってます。

井村:私も麻布中高から美大に行ったという変わった経歴ですが、渡邉さんもまさにクリエイティブなお仕事をされているところに共通項を感じます。
以前、ウカさんでこんな冊子を作りたいと言ってAppleの作ってるクリエイティブブック「Designed by Apple in California」を見せていただいたり、ファッションや現代アートのおすすめを聞いたりしたのですが、そういうところから渡邉さんのクリエイティブなアイデアや表現のセンスが生み出されているのかなと思いました。
そこに麻布らしいやんちゃな感じが加わって、一般受けを狙わない、渡邉さんらしいかつukaのブランド部の表現の考え方になっているなという印象ですね。そこをちゃんと理解してWebサイトを作りたいと思っています。いわゆる定番はこうですよというただ単に売れるサイトを作っても面白くもないし、ウカさんらしくもないなと思ってて。

渡邉:ありがとうございます。
母校の校歌の中で、「新しき道 先きがけ行かむ」という言葉があります。新しい道を誰よりも早く行くという意味で、そこに僕たち麻布生のアイデンティティがあると思います。
卒業生の中には東大に行って役人や政治家になる人もいれば、アウトサイダーの視点で政治に物申していくような世の中に必要なご活躍をされている先輩たちもたくさんいます。僕はそういうアウトサイダーの視点って大事だなと思いますね。マーケットの中でもアウトサイダーでいるというのは、うちの小笹(ウカ副社長)や、他のスタッフ皆が意識しているところです。

職人の仕事をビジネスにするのが新しさだった

——ウカさんは創業75年の老舗企業ですが、渡邉さんが主導で2009年に今のウカにリブランディングされたんですよね。
老舗ですと、長く働いている職人さんと、渡邉さんのように大きな変革をもたらそうとする人との間には衝突があるのではと想像しますが、渡邉さんが入られた時はどうだったのでしょうか。

渡邉:僕はラッキーだったんですが、高校生の頃からEXCeLに通って髪を切っていたし、そこの娘(季穂さん)と結婚してるし、前の会社も辞めて来ているから、本気でやるんだろうと社内の皆さんには信用されやすかったと思うんです。
最初から思うようにはいかなかったですけどね。前職の博報堂の時とは違う。僕が共に闘ってきたような人が持っているスキルを持つメンバーは当時のウカには誰もいなかったので。
10年間僕と一緒にウカの副社長をやっていた職人出身の巖谷に、僕が入りたての頃、職人も一人一人がブランドを体現しているわけだからきちんとビジネスのマインドを持て、と言ったことがあるんです。
それに対して巖谷は、「なべちゃん(渡邉さん)、俺たちにビジネスという言葉は使わないでくれ。」と言ってきて。職人は徒弟制度だから、師匠から教わったものをお手本に伝えていくのが俺たちの仕事で、それはいわゆるビジネスではない、と。
僕は、「そこが新しいビジネスなんだよ、それをビジネスにしよう、だからこっち(ウカ)に来たんだよ」と、一年くらいかけて真剣に巖谷を口説いたのが始まりでしたね。
義父(向原一義氏)の一番弟子が巖谷だったんです。巖谷は、義父のカリスマ的職人の部分はすごく尊敬しているけど、ビジネス的なところにはあまり触れてなかったんですよね。妻の季穂は義父の家族として会社全体を見ていたので、僕が入る前はビジネスの部分は彼女が引き受けていました。それで最初は季穂と巖谷がよくケンカしてたみたいですね。それが徐々に僕と季穂のケンカだらけになって、巖谷は「なべちゃんごめん、今まで季穂ちゃんと俺がケンカしてたんだけど、なべちゃんにケンカさせることになっちゃって本当に申し訳ない。」って。(一同笑い)

井村:そんなことがあったんですね、面白いですね(笑)。僕はウカさんのサロンに行くと毎回歴史を感じます。カウンセリングから施術まできめ細かなサービス設計がされていて、今まで私が約30年間髪を切ってきたところと全然違うなというのが衝撃で。あのサロンの体験の良さというのを、Webサイトでしっかり出したいと思っています。

渡邉:最高のエクスペリエンスは必ずサロンであるべきだと考えているので、まずはサロンでの体験を一番強化していきたいですね。ブランドのポジショニングのコアはサロンにあると、社内にもいつも伝えています。
それがWebサイトでも実現できたら嬉しいし、したいと思っています。

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▲ 左:株式会社ウカ 代表取締役CEO 渡邉弘幸さん
 右:ファンタラクティブ株式会社 代表取締役CEO 井村圭介

攻めと守りのIT戦略

——美容業界もこれからコロナ禍が明けて変遷が激しくなってきそうですが、最後に今後DXと言いますか、ITを使ってやっていきたいことをお聞かせください。

渡邉:僕たちはウカらしい表現のアウトプットを続けたい。そのためには変なストレスがなくて楽しく作れる環境をITで整えてほしいという思いがあります。
僕は三世代くらい表現の世界にいるから、今後表現のトレンドがどういう流れになっていくか大体想像できるんですけど、井村さんとは世代を越えた表現に挑戦したいと思っています。

井村:私はウカさんのITの担当役員という気持ちで取り組んでいます。
攻めのITでいうと、ARVRなど新しいテクノロジーを使う、発信を増やしていくことをやっていけたらと考えています。
守りのITでいうと、システムをきちんと安定稼働させることが重要だと考えています。具体的には、ウカさんのECサイトに登録されている約22万人の会員情報をしっかり守る、ショッピングが問題なくできる、バグや障害が出ないという当たり前のところをきちんと担保するなどがありますね。
今後5年10年、ECや会員システム自体が大きくなっていけるような動きをしっかり続けていかないと、と強く感じています。

渡邉:心強いですね、その通りだと思います。企業が成長する時は、子どもの身長が伸びるのと一緒で、関節痛や筋肉痛が必ず起こるんですよ。あらかじめそれを予測して事前に設計ができていれば急激に伸びる可能性があるんです。


——今日はたくさんの貴重なお話をありがとうございました。


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▲ウカさんのオフィスエントランスで笑顔の井村

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▲オフィスにはウカさんのプロダクトがずらりと並ぶ

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▲ウカの生みの親とも言える向原一義氏の言葉も


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ファンタラクティブでは無料開発お悩み相談室を設けております。
サービスを構想中の方、現在運営中のサービスのシステムやデザインについてお悩みの方など、お気軽にこちらからご予約ください。


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Profile
株式会社ウカ
所在地: 東京都港区赤坂9-5-14赤坂ヒルサイドハウスⅡ 2階C
代表取締役: 渡邉弘幸
事業内容: 理美容業全般/オリジナル商品の企画販売 ヘアショー・講習・セミナーの企画運営/講師の派遣雑誌、CM等撮影への派遣(ヘアメイク、ネイル、ヘッドセラピー等)各種イベントへの協力等

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ukaのビジョンは、うれしいことが世界でいちばん多いお店。きれいになるとうれしい、ほめられるとうれしい。ヘア、ネイル、お肌、カラダ、ココロ、家族、仲間、地球・・・あなたと私と地球が、もっときれいに、うれしくなることをふやしていきたい。そんな想いから生まれるのがukaのトータルビューティー。
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