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【漫画】鬼滅の刃

【漫画】鬼滅の刃

鬼殺隊の子ども達が切に願い、又歩むことのできなかった「何もない穏やかな日常」という不滅の想い。それが時代を超え、ラストシーンに繋がっています。

想いは全てを凌駕する。このコンセプト自体は、少年漫画あるあるなのですが、他のジャンプ作品と大きく異なる点は展開の速さだと思います。私の脳は、クライマックスは1番の見せ場なのだから、とにかく尺を伸ばすことが基本だと他作品で叩き込まれていたので、本作品のクライマックス含めどの章も読み切りのような展開の速さに驚きを隠せませんでした。且つ、その速さの中に、藤子作品を思わせるような小笑いや、読者の求める感動シーン、キャラクターへの愛も抜かりなく凝縮している為、満足度が高いです。優れた構成です。

又、映画公開や外伝等、読者に「次」を用意し喪失感を与えない点も、流石だと思います。

最近、嫌なことや辛いことがあると「炭二郎はもっと辛い想いをした」「炭二郎はこんなことでは音を上げない」等、脳内カウンセラーが炭二郎ばかりを召喚してくる為、選択肢が「我慢」と「努力」の二択しかなくなり悲惨ですが、それだけ私の中で影響力のあった作品だったと言えます。