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「瑠璃の浄土」展 @京セラ美術館

京セラ美術館は京都の岡崎エリア、平安神宮の巨大な鳥居のすぐ東側にあります。以前は「京都市美術館」だったのが京セラの冠で3月21日にリニューアルオープン・・・するはずが、新型コロナウイルスの感染予防・拡散防止のため延期、休館していました。

5月15日の京都府の「緊急事態措置の見直し」を受け、先ずは5月26日から府民オンリーの完全事前予約制でオープンする事になり、もともと行くつもりだった開館記念展「杉本博司 瑠璃の浄土」に行ってきました。

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新設された(話題の)半地下のガラス張りの入口で予約確認をして、マスク着用して、検温されて入場。

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老朽化していた内装も美しくスッキリ改装されてて気持ちいいです。何がどこになにがあるかわからないのでスタッフに聞きながら、広々とした中央ホールを抜けて、一面ガラス張りの向こうに見える庭を見ながら、東山キューブと呼ばれる展示室へ向かいました。

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入り口には幕が張ってありました。何の家紋でしょうか。寺社紋ぽいです。
くぐって中へ入ります。

以下は感想ですが、写真があるものとないものがあります。

・最初の薄暗くて細長い部屋は、ガラスの可愛い五輪塔が続く回廊になっていて、導かれた先にはガラスの破片を詰めたモノリス形のオブジェが立っていました。静かで神聖かつ廃墟にいるような別世界感覚です。

・OPTICKSシリーズの間へ行くと美しい色の繊細なグラデーションの写真の数々。際限なく綺麗だァ。どうやって写真でこういうものが表現できるのでしょうか。

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・「仏の海」と名付けられた間では、蓮華王院(三十三間堂)の千手観音群が異様な立体感で迫ってきます。東山から注ぐ朝日に照らされる瞬間を撮ったものらしいです。どういうわけか本当に海にいるのような雰囲気に包まれました。

・作者が収集している考古遺物のコーナーでは、古代のガラス製品などが一個一個それぞれに斬新な照明が当てられて美しく浮かび上がっていました。

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・その奥にあるのは瀬戸内海の直島にある護王神社の模型。地下への階段にガラスが敷かれていて驚きました。実際の場所もそうなっているそうです。この展示では石室の穴の向こうに海の写真を配してあって、そこに本物の海があるかのように見える仕掛けも面白いです。というか直島に行ってみたくなりました。

・最後に映像コーナーがありました。屋外施設で踊る舞踏家。誰かと思えば田中泯さんではないですか!いろいろなシーンでいろいろな動きをしています。ほぼ自然光の中で施設(ランドスケープ)を見せながら演者を撮っているので見所がいっぱいあるのですが、一番見入ったシーンは、狭くて暗い回廊から這いつくばって外に出る瞬間の引き伸ばされたような動きです。
全体を通して昼だけじゃなく夜のシーンもあって、衣装は赤いつぎはぎの着物にボロの麻?の衣を纏ってたり、普段着っぽいズボン姿で杖を動かしたり、あ、その杖の動きと陰も妙なので見入ってしまいました。
映像コーナーを出たところに説明文があって、これは小田原にある江之浦測候所というところで「場踊り」をしている映像だということです。なるほど「場を踊る」ということで喜怒哀楽を全く表現しないニュートラルスタンスだったわけですね。そして江之浦測候所も行ってみたくなりました。
それにしてもここまで映像に見入ってしまうと、美術展示を見にきたのか田中泯を見にきたのかわからなくなりますね、知らなかったのに。

・展示の後のショップには和三盆の五輪塔がぁ!なんというアイデア!この干菓子、茶席では正客から順に上から取っていけば5人で楽しめますってアドバイスまでされてる!ちなみに木型製作は香川県の「木型工房市原」だそうです。

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・それから外のテラスにあるガラスの茶室・聞鳥庵(モンドリアン)を見に行きました。これも杉本博司氏の作品です。

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・靴を脱いでから木道に上がって進みます。と、池を渡る橋が一部外されているので近づくことはできません。橋は途中からガラスっぽい素材になっているので、これもしかして光るのかしら?

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茶室は2畳で炉が切ってあるように見えます。出入口はよく見ると向こう側ににじり口もあります。客はぐるっと石を伝って回って入るのですね。手前は茶道口ということでしょうか。

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客として(靴を脱いで)木→ガラス→石と(池の上を)歩く感覚はどんなものでしょうか。ああ素敵。ここでお茶に呼ばれたいです。

以上ここまでが「瑠璃の浄土」展でした。
とても神聖な気持ちになりました。
ちなみにこの展示は会期を変更して2020年10月4日までやってるそうです。これはもう一回行っても良いかな。

京セラ美術館のミュージアムショップには書籍のほかアートグッズ、白を基調としたデザインのオリジナルグッズも数多く置いてありました。
干菓子もあって、亀屋即克さんとのコラボの和三盆。写真はないけど、なるほど亀屋即克さんらしい丸くて白い綺麗なデザインです。
書籍を購入したら、オープン記念の数量限定トートバッグに入れてくれました。嬉しいです。

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そしてこのおみくじ機、透明感がなんとも美しい。白い鳳凰がおみくじを運んでくれるから見てるだけでうっとり。ご利益ありそうです。

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鬼頭健吾の展示。宙吊りのものは動きます。

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北西エントランスのガラスを置いたポップな展示。

京都市立京セラ美術館は、近代的でスタイリッシュなミュージアムで、とてもとてもお気に入りの場所になりました!


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