見出し画像

「海のはじまり」第十二話感想

良かった…本当に良かったです!!!ここまで辛いと思う瞬間もあったけれど、観続けてきたからこそ見届けられた、素敵なすてきな最終回でした。登場人物、皆みんな、大好きです。本当にありがとうございました。

水季「朝ごはん食べちゃって。」
海「うん。いただきます。」
水季「はいどうぞ。」
海「ママ髪やって。」
水季「あ〜手離せないからパパにやってもらって。」
夏「んっ?」
水季「あっほら。パパ髪やって〜って。」
夏「三つ編みでいい?」
海「パパやだ!」
夏「何で?」
海「ママがいい!」
水季「パパで我慢して。」
夏「じゃあ勝手にやっちゃおう。」
海「やだ〜!」
夏「何で。いいじゃん。」
海「ママがいい。」
水季「ちょっとふざけてないで。海!夏くん!」

「海のはじまり」第十二話

水季が梅干しをお箸で取っておにぎりに入れているのをみた瞬間に、「あ、これは現実ではない」と悟ったオープニング。そして「恋のおしまい」と繋がってくるあたりが…はぁ生方さん本当に「繋げる」の天才ですよね。

広いカウンターキッチンで、キッチンに緑が飾られていて、トースト・スクランブルエッグ・ウインナー・レタス・ミニトマトっていうお手本のような彩り鮮やかな素敵な朝食が3人分並べられていて、大きなテーブルを前に椅子にちょこんと座る海ちゃんがいて。3人分ある時点で、これは夏くん出てくるじゃん…!って浮かれましたよね。幸せな空間。

水季が夏くんと海ちゃんと3人で生きることを選択したら、こんな世界線があったのかな。たらればはないけど、そんなふうに考えちゃいましたね。そして…夏くんの夢だったか…。夏くん…。

和哉「夏のとこ行くの?」
ゆき子「何で分かるの?」
和哉「大和には大和の好きなご飯作るから。夏のご飯だなと思って。無意識?」

「海のはじまり」第十二話

ベーコンで巻いたロールキャベツ(多分)を煮込むゆき子さん。美味しそう…!真似したい!流石コロッケを普段から作れるゆき子さん、ごはんに手間暇かけている、、、!作品に出てくる食べものに影響されやすいタイプなので、重い腰を上げて、作りたくなりました。

夏くんのために、作るお料理。夏くんが落ち込んでいることを察して作ってくれるお母さん、とっても素敵ですね。そして、そのことに気付く和哉さんも素敵な旦那さん、お父さんです。月岡家、最高です。

朱音「海ご飯。」
海「いらない。」
翔平「朝ご飯食べようよ。」
海「食べたくない。」
朱音(お茶碗を取り、おにぎりを握る)
朱音「お箸持つ元気がなかったら、おにぎり食べるの。食べなきゃ駄目。生きていかなきゃいけないから。おじいちゃんとおばあちゃんね、ママが死んじゃった日でもご飯食べたの。海のために生きなきゃいけないから、おにぎりにして食べたの。元気ない時はお行儀悪いの許す。」
海(おにぎりを食べる)
翔平(卵焼きを小皿に取って、海と朱音の前に差し出す)
海「ママもお行儀悪かった?」
朱音「ママは元気なときもお行儀悪かった。」
海「フフ…。」
朱音(卵焼きを手で取って食べる)

「海のはじまり」第十二話

ご飯をいらないという海ちゃんに、おにぎりを作ってあげる朱音さん。優しいし臨機応変だし流石です…!食べなきゃ駄目。生きていかなきゃいけないから。という台詞にはってなりました。

食べることは、生きること。

『アンナチュラル』も、『スロウハイツの神様』も、『カルテット』も、『大豆田とわ子と三人の元夫』も、『幸福な食卓』も、『そして、バトンは渡された』も、私の好きな物語は、どれもどれも、食べることの大切さを教えてくれました。絶望した時でも、誰かが亡くなった時でも、きちんとごはんを食べることの大切さを。そして、この『海のはじまり』も。

私の一番大好きなドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』で有村架純ちゃんが演じていた主人公の音ちゃんも、息をつく間もないくらい忙しい仕事の合間にカップ麺を啜っていたり、仕事終わりの自宅のキッチンで立ちながらお茶漬けを食べたり、切り詰めて生活している中、給料日に悩みながらたこ焼きを買ったりしているシーンが、丁寧に描かれていました。音ちゃんがきほちゃんとお鍋をつつくシーンも、同僚と飲みに行くシーンも、練くんが佐引さんたちとお弁当を一緒に食べるシーンも、きほちゃんの「恋愛って、衣食住っちゃ」っていう名台詞も、どれも好きだな〜。このエピソードとは関係ないけど、『海のはじまり』と同じ徳田真裕さんの音楽も最高なんですよね。

ああもう、いつ恋愛が強すぎて、大分いつ恋語りしてしまいましたが笑、改めて、どんな時でも、食べることの大切さを噛み締めています。このエピソードを入れて下さって、感謝しかありません。ありがとうございます…!長くなりました、戻りましょう。笑

ママが死んじゃった、って亡くなったってワードを使わないのも朱音さんの配慮ですよね。どこまでも気を配れる方だ…。そして、朱音さんの言葉を受けて、ちゃんとおにぎりを食べる海ちゃん。偉いよ…!ママは元気な時もお行儀悪かったって聞いて、笑う海ちゃん。笑えて良かったです。

ゆき子(かぼちゃの煮物(多分煮物。勝手なイメージでごめんなさい)のタッパーを差し出して)「食べな。」
夏「後でいい。」
ゆき子(かぼちゃを一つ手で取って食べる)「んっ!うまっ。食べな。」
夏(かぼちゃを一つとって食べる)
ゆき子「夏も寂しがってたよ。唐突に『お父さんは?』って無邪気に聞いてくんの。もういないよって言いくるめちゃった。夏があの人のこと覚えてなかったの私のせいかも。いないことにさせたから。」

「海のはじまり」第十二話

朱音さんが海ちゃんにごはんを食べるように言ってからの、ゆき子さんの夏くんへの食べな…!孫に、子にごはんを食べてほしいと願う気持ちが伝わってきます。

そして、夏も寂しがってたよというゆき子さん。色々違えど、子どものママパパで一緒にいた人と離れた立場だからこそ、響くものがありますよね。素直に言いくるめちゃった、って少し寂しそうに本音を語ってくれるゆき子さん、今の夏くんにとってどれだけ沁みることか…って思いました。

弥生(棚を開けて取り出したコメッコの袋を開けて、食べる。かごに入っているパン粉を見つめる。)「はい。」
海「弥生ちゃん?」
弥生「海ちゃん?」
夏「はい。」
弥生「伝言。」
夏「んっ?伝言?」
弥生「ママは夏くんの話沢山してくれた。」
夏「うん…。」
弥生「夏くんといたことなかったけど、いない時から夏くんのこと好きだった。だからママいないけど、夏くんとママの話したかったんだって。」
夏「今向かってる。」
弥生「おなかの子がいなくなった後すごいさみしくなってね。」
夏「うん。」
弥生「頑張って忘れようとしたら、もっとさみしくなった。」
夏「うん。」
弥生「だからいたって事実は大切にしようって思ったの。お墓作って写真…まぁエコー写真だけど大事に残して。忘れないことにしたの。時々ああやって罪悪感のふたがバーンって開いちゃう時はあって、ご迷惑おかけしたけど。でも…。忘れなくていいって思うと、安心して忘れる時間が作れたの。だから他の子のお母さんになろうって本気で思ったんだよ。」
夏「海ちゃん弥生さんがさみしがってるってまだ気にしてる。」
弥生「私のさみしい決めつけないで。月岡くんがちゃんとパパやってくれないとさ、せっかく今伸び伸びと生きてる私に新たな罪悪感が生まれちゃうわけ。」
夏「それは困るね。」
弥生「困る。だから…。しっかりしてくれ。」
夏「はい。」

「海のはじまり」第十二話

お菓子を取り出して、かごに入ったパン粉を見て、何かを思い出したような顔をする弥生さん。海ちゃんにコロッケを作る時に、買ったんですよね。そうですよね、パン粉って結構出番少ないですからね。そして、電話をしながら自分のために、コロッケを作る弥生さん。一人でもエプロンちゃんとつけているの偉いですよね、流石弥生さん(ズボラなので、エプロン持っているのにつけないタイプの人間です…見習いたい弥生さん…)。

おなかに宿った子どものことを、夏くんに話す弥生さん。いたって事実は大切にしようって思ったの、って…。涙 これ大切な人がいなくなった、誰しもに刺さる言葉じゃないでしょうか。そして、大切な人がいなくなった海ちゃんの側にいて、自分も大切だった人がいなくなった今の夏くんにも。忘れなくていいって思うと、安心して忘れる時間が作れたの、っていう台詞もは〜ってなります。忘れよう忘れようと思えば思うほど、想っちゃう考えちゃうんですよね。

私のさみしい決めつけないでっていうの、とっても生方さんっぽい…!『silent』でも『いちばんすきな花』でも出てきた、何でも一括りにしないでっていう生方さんの伝えたいことの大きな一つなのかと思っています。このメッセージが、私はとても好きです。さみしいとか、かわいそうとか、障害があるからこうとか、病気だからこうとか、これを見たらこう思うだろうとか…。勝手な決めつけが、人をじわじわ傷つけるんですよね。そして、その決めつけをしない人に、救われる人がいる。そんな人が増えてほしいなと、思う次第です。

お母さん以外にも、自分の経験談から押し付けがましくない優しい助言をしてくれる人がいて、良かったね夏くん。しっかりしてくれっていう弥生さんのエール、夏くんの表情から察するに、きっと確かに届いたと思います。

夏「一緒に読んでいい?」
海(本を夏に近づける)
夏「ありがと。ごめんすぐパパにならなくて。ママがいた時に一緒にいなくて3人でいれなくてごめんね。俺も…。お父さんいなくて寂しいって思うことあった。いた人がいなくなったから、寂しかった。でも海ちゃんは、最初からママと2人で最初から俺はいなかったから。一緒にいた人がいなくなるのと、最初からいないのは違うから。いなくなるのはいたって知ってるから寂しいんだよ。海ちゃんよりずっと短いけど、俺も水李といたから、いなくなって…寂しいよ。ごまかしたり無理したりするだけで…ずっと寂しい。」
海「海夏くんと2人でいるのずっとさみしいままだったら、どうすればいい?」
夏「図書館行って津野さんに会ってもいいし、弥生さんとまた遊びに行ってもいいし。」
海「いいの?」
夏「いいよ。行きたいこと行って、会いたい人に会えばいいよ。」
海「夏くんはどうするの?」
夏「待ってるよ。海ちゃんが寂しくなくなるまで待ってる。待ちながら、どうしたら少しでも寂しくなくなるか考える。」
海(水季の遺灰が入ったネックレスを外そうとする)
夏「あっいいよ。」(ネックレスを外して海に渡す)「はい。」
海(ネックレスを夏に差し出して)「さみしい時貸してあげる。」
夏「ありがと。」(ネックレスを海の首にかける)
海「さみしかったら言ってね。」
夏「海ちゃんもね。あっこれママのでしょ。大学生の時着けてた。」
海「夏くんと一緒にいたとき?」
夏「うん。水季といたとき。」
海「ママいたよね。」
夏「うん。いたよ。」

「海のはじまり」第十二話

くまとやまねこの絵本、先日本屋さんで立ち読みしたのですが、ことりをなくしたくまが、ことりを大切に想いながらもやまねこと一緒に生きていくお話で、だからタイトルがくまとことり、じゃなくて、くまとやまねこ、なんですよね(とっても深い話なのに、ざっくりまとめてしまって、ごめんなさい…素敵なお話なので、ぜひ皆さまも読んでみてください)。水李がいなくなって、大切に想いながらも夏くんと生きていこうとする海ちゃんに本当にぴったりだな、水李のセンスって凄いなと思いました。

縁側でお話する、夏くんと海ちゃん。ゆき子さんと弥生さんがしてくれたみたいに、夏くんも自分の経験談を海ちゃんにお話します。こうやって、人から受け継いでいくのって良いですよね。いなくなるのはいたって知ってるから寂しいんだよ、っていう夏くんの言葉、海ちゃんがほしかった言葉なんじゃないかなって思います。そして、夏くん自身が色々考えて、色々な人から話を聞いて、だからこそ編み出せた言葉なんじゃないかって。

そして、今まで実の父親にしか言えなかった、水季がいなくなって寂しいっていう本音、海ちゃんに打ち明けられましたね。良かった…!海ちゃんにとっても、夏くんにとっても、良かったです。寂しいっていう気持ちを共有できて。

次回予告で出てきた、行きたいこと行って、会いたい人に会えばいいよっていう台詞、ここぞという時に出てきましたね!!この台詞とても好きなんですが…!海ちゃんの意思を尊重してくれる、水季の子育てにも通ずるところがある、想いの込められたメッセージで心に響きました。

ネックレスをさみしい時貸してあげるって言って夏くんに差し出す海ちゃん、なんて優しいの…!そしてさみしかったら言ってねって、お姉さんっぽい感じが、余りに可愛いです。ずっと水李がいたってことを大切にしてきて、いないことが寂しかった海ちゃん、夏くんと寂しいを共有出来て、本当に良かったね。

台所から二人のことを見守っていた朱音さんと翔平さんがお互い見つめ合って、朱音さんが涙ぐみながら安堵した表情を見せるのも良かったです。

弥生(コロッケにソースをかける)「いただきます。うん。」

「海のはじまり」第十二話

自分のために、コロッケを作って、自分のために、コロッケを食べる弥生さん。素敵、好き(大音量)!!!そして、一人でも手を合わせて「いただきます」とちゃんと言う姿勢、いいですよね、私も言います(聞いていない)。

本当に美味しそうに、うんと呟いて何度も頷く姿が可愛くて…有村架純ちゃん最高です。

朱音「お昼食べた?」
夏「いえ。」
朱音「食べて。」
夏「ありがとうございます。いただきます。」
朱音「立ったまま食べないでよ。お行儀悪い。」
夏「ごめんなさい。」
朱音「いいわよ。健康でいてね。海にご飯食べさせるために、あなたがちゃんとご飯食べて。健康でいて。」
夏「はい。」

「海のはじまり」第十二話

朱音さんの、夏くんに対するしょうがないわねえって感じのスタンスが、好きです。夏くんの誠実で優しいお人柄も、だからこそちょっと頼りないところも、ちゃんと受け入れてくれていますよね。朱音さんの健康でいてね、に泣きました。朱音さんがそれ言うと沁みるんですよ、こちらは…!水季がいなくなって、海ちゃんを任せる夏くんに健康でいてほしいっていう気持ち、切実で。確と受け止めたように見える夏くん、本当頼むよお願いよって思った、一視聴者です。そして、おにぎりを美味しそうに頬張る夏くん、可愛かったです。

夏「これ探したら少しあった。」(水李が映っているフィルム写真を差し出す)
海「ママ!」
夏「ここにもママがいた証拠。よし。ご飯用意するね。」

「海のはじまり」第十二話

水季と夏くんのフィルム写真、味があって素敵です…!今風に言うとエモい、というのでしょうか(もしかしてこの表現も古い?まじでどうでもいいですが、私令和についていけていません笑)。私の夫も写ルンですがすきなのですが、スマホやデジカメにはない味があるんですよね。夏くんの素朴で優しい感じとマッチしている気がします。

夏「海ちゃんごめん。明日仕事になった。」
海「日曜日なのに?」
夏「うん…。ごめん。あっおばあちゃんち行く?」
海「一人でいれる。」
夏「いやでも…。」
海「お留守番にも慣れた方がいいでしょ?」
夏「うん…。じゃあなるべく早く帰るね。」
海「うん…。」
夏「いや甘えよう。うん。」

「海のはじまり」第十二話

恐らく視聴者の大半が、また海ちゃん一人にするの!?大丈夫!?と不安になったであろうこのシーン。もれなく不安になった、私。じゃあなるべく早く帰るね、という夏くんに向けた海ちゃんの表情が寂しそうだし。だから、いや甘えよう、と言ってくれて、本当に嬉しかったです。そうだよ夏くん一人で抱え込まずに、周りに頼っていいんだよ!と大声で言いたくなりました。

夏「すみません。」
津野「暇なんで。お邪魔します。」
夏「どうぞ。すみませんお願いします。じゃあ海ちゃんいい子にしててね。」
海「はーい。」
夏「うん。すみません。お願いします。」
津野「いってらっしゃい。海ちゃん夏くんに内緒できる?」
海「何?」
津野「ケーキ買ってきちゃった。」
海「ありがとう!」
津野「でも津野くん意地悪なので、海ちゃんの分と自分の分しか買ってません。夏くんに内緒できる?」
海「できる!」
津野「よし証拠隠滅しよう。あいつ甘やかすなとか親みたいなこと言うようになったからな。」
海「甘やかしていいよ。」
津野「甘やかします。」
海「いただきます!」

「海のはじまり」第十二話

ここで現れる津野くーん(歓喜の舞)!!!
未だにちょっと距離感のある津野くんと夏くん。この距離感にももはや慣れましたね。笑 津野くんが夏くんに行ってらっしゃいっていうのも、なんか笑えますが。津野くん後ろに何か隠し持ってる…!

そして、ケーキ買ってきちゃったの津野くんの笑顔!最高です!!!からの、あいつ呼び。笑 前回のお前呼びからの、あいつ呼びですか!笑 でも親みたいなこと言うようになったからなって、夏くんをきちんと親として認めてくれている感じがして嬉しいですね。甘やかしていいよ、の海ちゃん可愛い。こんな可愛くていい子、いくらでも、甘やかしたい…!ケーキ散財したい!笑

弥生「えっ?」
津野「あっ…。今日急きょ仕事になったって。」
弥生「はいだから遊びおいでって、海ちゃんから電話もらって。津野さんも?」
津野「はい。あの…。月岡さんから連絡もらって。」
弥生「へぇ〜。仲いいんですね。」
津野「いや…。」
海「弥生ちゃーん!」
弥生「お待たせ〜。」
弥生「イェイ」
海「イェイ」
津野「あっじゃあ僕帰りますね。」
弥生「いえいえ全然いてもらって。」
津野「いやここにこの3人でいるの変ですよ。」
弥生「フッ…。変じゃないですよ。」
津野「笑っちゃってますよ。」
大和「海ちゃん来たよ〜。あっ…。」
津野「いやいや…。」
弥生「いやいや…。」

「海のはじまり」第十二話

津野くん×弥生さん、絶妙な他人で絶妙に本音が言える関係、好きなコンビ復活、ありがとうございます!!!
帰ると言う津野くんに、全然いてもらってという弥生さん、強い。笑 この3人でいるの変ですよ、変じゃないですよのやり取り、微笑ましいです。

そして登場する大和くん!!!
何この豪華メンバーは!最終回まで観続けた我々へのご褒美ですか、ありがとうございます!!!
海ちゃんを真ん中に仲良く手を繋ぐ3人を見て、あっ…と引き下がる大和くん、分かります、そうなるよね。笑

津野(夏くんへのLINEで)「こうなったので先に帰ります」
(海ちゃんと弥生さんと大和くんがケーキを食べながら、笑い合っている写真)
夏(微笑む)

「海のはじまり」第十二話

津野くん、自然体で素敵な写真撮るの上手すぎません…!?カメラ目線とかではなく、皆素で笑っていて、楽しそうで。津野くん、写真撮るように見えないのに(なんか失礼だったらごめんなさい)、凄い。そして、弥生さんか大和くんもケーキ買ってきたのね!笑 海ちゃん全力で甘やかされてて、最高です!

海「津野くんママのこと好きだった?」
津野「えっ?うん好きだよ。何いまさら。」
海「ママも津野くんのこと好きだったよね。」
津野「フフ…しーっ。」
海「夏くんに内緒?」
津野「はい。ぐあ〜。」
海「また図書館行くね。」
津野「待ってます。」

「海のはじまり」第十二話

大人の恋話に、察しのいい海ちゃん!笑 近頃の女の子はませていますねとか言いたくなりそうだけど、近頃も、女の子も、勝手な決めつけ良くないよくない、海ちゃんだからだよと自分に言い聞かせる、生方さんファンの私。

ケーキは前座で本当の内緒話はこちらだったのね…!またも伏線回収ありがとうございます。

津野くんの待ってます、は水季が図書館で利用者さんに言っていた言葉。こうやって、水季から色々なものや人が受け継がれていくんですね。

津野「何で産むって言わなかったの?」
水季「海の父親ですか?」
津野「うん。後悔ないの?」
水季「はい。1人で産んでなかったら図書館で働いてないと思うし。」
津野「いやいや…大学出れたほうがよかったでしょ。」
水季「いやいやそしたら津野さんとも会えてないですもん。違いますよ。」
津野「違うんだ。」

「海のはじまり」第十二話

選択や決断って、凄くて。あの時あの選択をしていなかったら、今はない。それが人生なんですよね。選択の一つひとつが、道を作っていく。だから、今あること今あるもの今ある人に感謝出来るのは、これまでの自分の選択が正しかったって思えること。それって、とっても素敵なことだよねと思います。

そしたら津野さんとも会えてないですもん、って水季の言葉、津野くんに刺さったでしょうね。だって、後悔していないことの大きな理由の一つが、自分との出会いって。

弥生「ありがとね。すごい楽しかった。」
夏「うん。俺も。」
弥生「うん…。んっ?何が?あっ休日出勤?」
夏「あんまりそう見えてなかったと思うんだけど…。俺も楽しかったんだよね。楽しかったよ。」
弥生「そう?なら良かった。」
夏「駅まで送る。」
弥生「いいよ海ちゃん待ってるよ。」
夏「寝てるんでしょ?」
弥生「えっ?じゃあ…。送ってもらお。」
弥生「パパ頑張ってるね。自信ついた?」
夏「ん〜…。」
弥生「またそんな返事して。まあそんなないか。『はい』か『いいえ』でね答えられることなんて。」
夏「フフ…。」
弥生「何?」
夏「ううん。」

「海のはじまり」第十二話

俺も楽しかったんだよね、で通じる二人の関係性…!こうやって登場人物に多くは語らせないで、分からせてくれるところが、生方さん好きです。

別れた元恋人が、こんなふうな関係になることって、あんまり想像つかないんだけれど、色々な出会い方があるように、色々な別れ方があって、型にはまらない色々な関係性があっていいんですよね。

一話でやめてもらえる?と言っていた夏くんの曖昧な返事を、最後に全肯定してくれる弥生さん。肯定してくれる人の存在って、大事。夏くん、良かったね。

海「行ってきます。」
夏「行ってきます。よし行こう。」
水季「夏くんへ。お久しぶりです。元気でしたか?内緒で産むと決めたこと後悔してません。夏くんはいなかったけど、海と過ごせて幸せでした。1人で海を育てた訳じゃないよ。たくさんの人に助けられてきました。たまーに夏くんにいてほしいと思うことはあったけど、全然大丈夫でした。海と海を大切にしてくれる人たちがいたからです。その人たちは絶対に夏くんのことも大切にしてくれます。一緒に過ごした場所も人も海や夏くんのことを忘れません。頼って甘えてください。親から子どもへの一番の愛情って、選択肢をあげることだと思う。海には自分の足で自分の選んだ道を進んでほしい。夏くんには大きくなってく海の足跡を後ろから見守ってほしいです。私たちがお別れしてから、夏くんはどんな風に生きてきましたか?誰と出会って誰と過ごしてきましたか?何を知って何を大切にしてきましたか?私や海とは関係ない夏くんだけの大切なものがあっていいはずです。思い出を捨てないでね。人は2人の人から生まれてきます。1人で生きてくなんて無理なんだよ。夏くんも誰かと生きてね。海を幸せにしながら自分も幸せになってね。2人が一緒にいる姿が見れないのはちょっと残念だけど、想像するだけでちょっと幸せな気持ちになります。海と生きることを選んでくれてありがとう。海の母より。」
夏「分かった?」
海「うーん…。半分くらい。」
夏「半分くらいか。」
海「だいたいどういう意味?」
夏「海ちゃんのことが大好きってことと、ママは幸せだったってこと。」
海「フフ…ふーん。」
夏「よし。宿題した?」
海「する!」

「海のはじまり」第十二話

海ちゃんと、夏くん、それぞれと水李が映っている写真に挨拶する二人。そして、この写真たちの前に置かれてある、「夏くんへ」という水季のお手紙。待っておりました、やっと明かされる時がきましたね…!!!

もうまず、夏くんへで流れるback numberのタイミングよ、完璧です。たくさんの人に助けられてきました、で映る大家さん。この場面でお顔が見られて、嬉しい。その人たちは絶対に夏くんのことも大切にしてくれます、で絵本を読む姿が映る津野くん。何だかんだいいながら、海ちゃんと夏くんの味方でいてくれてありがとうね。涙 一緒に過ごした場所や人で映る夏美先生、海ちゃんのことをいつも気にかけてくれてありがとうございました。細やかな気配りの出来る夏美先生、きっとこれからも沢山の生徒さんに寄り添っていくんだろうな。

頼って甘えてください、という水季の言葉。一人で頑張ろうとしていた夏くんが、周りを頼り始めた今、さらに背中を後押ししてくれる力になると思います。

月岡家で皆と楽しそうにジェンガをする海ちゃん。月岡家の平和が、ながくながく続きますように。

そして、何度もこのドラマに登場した「選択肢」。水季の大切にしているキーワード。水季にとっての選択肢は、海ちゃんへの愛情そのものだったんですね。本当に素敵なお母さん…。涙

海ちゃんの足跡を後ろから見守ってほしいという、水季。大丈夫。元々優しくて、そして色々な経験を経た夏くんなら、そっと見守ってくれるよと伝えたいです。

思い出を捨てないでね、で映る笑顔の弥生さん。夏くんが弥生さんとの思い出を持っていることを、肯定してくれてありがとう水李。

お墓参りして、鳩サブレーのお供えをする海ちゃん。最後にまた鳩サブレーを出してくれて、ありがとう。買いたいです。笑

海を幸せにしながら自分も幸せになってね、って二人の幸せを祈ってくれる水季。いつもお手紙で、人の幸せを祈ってくれますね。

海と生きることを選んでくれてありがとう。選択肢を大切にしてきた水季だからこそ、夏くんの選択に感謝する想いが伝わってきます。

夏くん、ちゃんと約束通り海ちゃんと一緒にお手紙読んだのね。理解したのは半分くらいという海ちゃん、きっと何度も読み返して、大人になるにつれて身に沁みるように理解出来るようになるんだろうな、なんて想像しちゃいます。お手紙って、何度も読み返すことが出来て、落ち込んだ時や辛い時やふと過去を思い返したくなった時に、力をくれます。だから、水李が海ちゃん宛てにはあえて書かなかった手紙を、夏くん宛てに書くことで、夏くんだけではなくて、海ちゃんへの贈り物にもなって、良かった。

だいたいどういう意味?という難しい海ちゃんの問いに、さらっと答えてくれる夏くん、もうすっかりパパで…感慨深いです。

朱音「いつ言おうかなってタイミング探って言えてないことあるの。」
夏「はい。」
朱音「娘が自分より先に死ぬこと想像してみて。私たちはね娘の遺影の写真を選んだの。それがどんなにつらいか、今なら少しは分かってくれるかなと思って言いました。意地悪ばっかり言ってごめんなさい。」

「海のはじまり」第十二話

朱音さん、このタイミングで夏くんにこのこと言うの、一見残酷にも聞こえるけど、それだけ水季のことを大切にしてきて、海ちゃんのことを大切にしてほしいっていう切なるメッセージなんですよね。意地悪の裏には、強い感情があるんですよね。

朱音「食べる?」
水季「食べる。誰かのお土産?」
朱音「お父さんが一番おっきいの買ってきた。」
水季「お父さんホント好きだね。私のこと。」
朱音「ねっ。」
水季「お母さん。」
朱音「んっ?」
水季「海産んでよかった。」
朱音「そう。」
水季「死にたくないんだけどね、でも娘が自分より先にって想像したらそれに比べたらもう全然。喜んでって感じ。だから…。ごめんねお母さん。待ってるけどでもあんま焦んないでね。お母さんせっかちだからちょっと心配。」
朱音「海…産んでくれて良かった。」
水季「うん。」
朱音「海いなかったらお母さん寂しくてすぐ水季のところに行こうとしちゃうもん。」
水季「そう。じゃあホント産んで良かったわ。」
朱音「うん。」
水季「海のパパがいたからだよ、海がいるの。」
朱音「うん。」
水季「優しい人だよ。」
朱音「うん。」
水季「あんま意地悪言わないであげてね。」
朱音「意地悪は言うわよ。」

「海のはじまり」第十二話

水季のいちばんすきなお菓子、鳩サブレーのいちばん大きいのを買ってきてくれる水季に甘々な翔平さん、最高に優しくて、好きです。そして、それがきちんと水季に伝わっているのが嬉しいです。

自分より早く娘を亡くすことになる朱音さんへの、水季からのごめんね。こんなに辛いごめんねがあるでしょうか…。

そして、今更ですが朱音さんせっかちなのに、長年不妊治療を頑張られたの、改めて凄くないですか…?本当にどれだけ頑張られたのかと思うと、胸が苦しくなります。それだけ水李に会いたかったんですよね。それなのに、先に子どもに旅立たれるなんて…想像しただけでも悲しすぎて考えたくないのに、当事者はどれほど辛いことか…。計り知れない重さを感じます。

そして、海ちゃんの存在が、朱音さんにとっての大きな希望になってよかった。大切な存在がいなくなっても、繋がっている存在があるって、生きる糧ですよね。

海ちゃんの存在は、パパあってこそだよって伝える水季。意地悪は言うわよって宣告してた朱音さん、可愛いです。笑

水季「追伸。海はどこから始まってるか分かりますか?海に聞かれて水があるところかなぁと曖昧な答えしかできませんでした。始まりは曖昧で終わりはきっとない。今までいなかった夏くんは、いつからか海のパパになっていて、今そこにいない私はいなくなっても海のママです。」
海「夏くん!あっち行っていい?」
夏「いいよ。」
水季「父親らしいことなんて出来なくていいよ。ただ一緒にいて。いつかいなくなっても、一緒にいたことが幸せだったと思えるように。」
夏「いるよ!」

「海のはじまり」第十二話

リアタイから1時間くらい遅れて観たので、水季のお手紙の追伸を一時停止して必死にTVにかじりついてじっくり読んだ私に、OIOI(いつ恋を観た方なら、このネタ分かりますよね?とまだいつ恋を引きずっています。笑 いつ恋についても、また今度語りたいので、ご覧になった方はぜひ読んでいただけると嬉しいです!)後で水季が素敵に読んでくれるんだから、焦るんじゃないよと言いたい。笑

1話の冒頭の海ちゃんと水季の海辺のシーンに繋がる、最終回最後での海ちゃんと夏くんの海辺のシーン!水季の「いるよ」と重なる、夏くんの「いるよ!」。そして映る「海のはじまり」のタイトルバック。あまりに美しかったです。


あと最後になりますが、徳田真裕さんの音楽、いつ恋の時から大ファンなんですが、今回も優しいピアノの音色が物語に丁寧に寄り添っていて、本当に素敵でした。ありがとうございました…!

back numberの「新しい恋人達に」も、何度も聴いて、想いを馳せています。未だにsilentの主題歌の「Subtitle」をしょっちゅう聴いては、しょっちゅう「♪凍りついた心には太陽を〜」と口ずさみ(夫にまたそれ歌ってるねと言われた)、いちばんすきな花の「花」のコラボムービーをみては、あの4人のことを考えているので、またこれからは「新しい恋人達に」をしょっちゅう聴いて、聴くたびにこの物語のことを考えるんだろうなと思います。

関わってくださった(私がくださったっていうのも烏滸がましい話なのですが)全ての皆さま、本当にお疲れさまでした、そしてありがとうございました…!
また、生方さん×村瀬さん×徳田さんの作品が観られることを、心より心待ちにしています!!!
(欲を言うと、次回の主題歌は、Mrs.GREEN APPLEなんていかがですか…私有村架純ちゃん大好きなんで、次は主演いかがですか…(小声))。

そして、ここまで読んでくださったあなた、長文乱文読んでいただいて、本当にありがとうございました!!!
気付けば12,997文字です!愛に溢れすぎました!笑

読んでくださった、あなたの幸せを願っています。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?