相変わらず、瀬尾さんは優しい世界を描いてくれる。でも、今回は優しいだけじゃなくて、コロナとか、誰かの心ない言葉とか、そんなことに苦しむ人たちの葛藤が描かれていて、だからこそ刺さる部分も大きかった。
冴ちゃんのお母さんが究極にかっこよくて、蒼葉くんの才能を人のために使う優しさと逞しさに唸って、冴ちゃんみたいな先生がいてくれたら皆どれほど救われるだろうと思って、心晴ちゃんとお手紙の相手の関係性があまりに素敵で。
瀬尾さん作品の登場人物は、いつだって魅力的で、会いたいなと思わせてくれる、そんな人たちです。