見えるものと信じるもの

鏡に映った自分は

二次元で平らで、どこかの誰かによく似ている

動いても動いても

自分で自分は見えず

僕の目に映るものは

どうやら僕ではなさそうだ

身体も心も

その不確かな奥行きは

ぼんやりと感じるしかない

空は空のまばゆい青さを知らないが

鳥の囀りを信じている

雪は雪のはかない白さを知らないが

花のときめきを信じている

それが美しいかたちと信じている

(408日)

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