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SoupStockに救われた話

ここ数日、抗がん剤の副作用で食欲が全くありませんでした。

何も食べたくないんです。

くいしんぼと名乗っているわたしが、何かを食べたくないと思うなんて・・!

長い治療の日々の中で初めての事だったので動揺しました。

でも何か食べなきゃ身体が弱ってしまう。

おかゆを食べてみたり、果物を食べてみたり、、

食を楽しむ事ができず義務として食べる毎日。

美味しいと感じられないのがこんなにも辛いとは・・・

食事もおもうようにとれず、フラフラしてきたのでベッドで寝ながら考えました。

”何か食べたいものはない??”

”これなら食べられるってもの・・”

”好きなものでも、なんでもいいよ??”

と自問自答したところ

”あ、スープストックのオマール海老のビスクが食べたい!”

お告げの様にこの料理が頭の中に浮かんできました。

腹痛とか息苦しさとか色々あったけど、一度思い浮かんでしまったら
もうスープストックの事しか考えられません。(このあたりが食い意地が張っているところでしょうか)

電車で4駅、スープストックを買う為にフラフラになりながら向かいました。

そしてようやくお店に。


”ああ、、たった4駅だけどようやくたどり着いた。。。”

私が通っているスープストックのお店の雰囲気は、
木目や白を基調にした温かい雰囲気の店内で、
いつもお店にいるだけで癒やされます。

スープストックの料理が食べたくなったのは”癒やされたい”という理由もあったのかも。

優しい店員さんの笑顔にまで少し涙がでそうになりました。

無事、念願のオマール海老のビスク、ごはんをテイクアウト。

なんとか帰宅をして、テーブルの上にスープをいそいそと並べる。

スープの香りを感じた時、

「お、お腹空いた・・・!食べたい・・・!」

それは久しぶりの感情でした。

ビスクを一口。

「わあああ・・・美味しい・・・・(涙)」

思わず声が出てしまいました。

濃厚な海老とクリーミーな味わいがなんともいえない。
一口、もう一口とスープを飲んでいると、どんどん身体と心があったかくなってきました。

美味しいって思えるってなんて、なんて幸せなことなんだろう。
大袈裟だけど、生き返った様な感覚でした。


それに、こんなに手間のかかった料理を自分で作るなんてできないだろうな。

soup stockさんに感謝の気持ちを伝えたかったけど、お店の方に伝えるのもちょっと大袈裟かなと思い自分のnoteに書き残しておく事にしました。

soup stockさん、、こんなに美味しくて優しい食べ物を提供してくださり本当にありがとうございます!スープに救われた人間がここにおります!
これからも通い続けます。

わたしにとって食べることって生きる事。

美味しいご飯、美味しいと感じられる事に感謝した1日でした。

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くいしんぼ
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