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J2昇降格ラインとレノファの失点数

今年から20チームになったJ2。試合数と降格チーム数も変わって、勝点が読みにくくなっています。ここ数年より調子が良いとはいえ、レノファサポーターの多くは降格の恐怖から逃れられないでいるでしょう。例年夏場に減速するし、昨年は過去の統計から安全圏と言われていた勝点41以上に到達しても、その後も全く安心できない状況が続きました。

22チーム制での勝点見通しは、2年前にnoteにまとめました。2022と2023の両シーズンも結果的にその範囲内でした。今年から試合数が変わったため、勝点で比較することは難しいですが、平均勝点ならそれなりに比較できるのではないでしょうか。過去10年間のJ2の、上位から7チームと下位から4チームの平均勝点を拾ってみました。

J2上位7位と下位4位の平均勝点 2014-2023

この10年間で最も勝点を獲ったチームは、現日本代表キャプテンの遠藤航選手がいた2014年の湘南ベルマーレで、なんと勝点101を獲得しています。31勝8分3敗、勝率7割3分8厘です。凄まじい。そして、この10年間に最少勝点で2位となったのは、勝点75で平均勝点1.79、昨年2023シーズンのジュビロ磐田となっています。今年も接戦になると思いますが、少なくともこのライン、勝点68を越えていかないと自動昇格のチャンスはないものと思われます。

次にJ1昇格プレーオフの出場権を得る、6位以上になるにはどうすれば良いでしょうか。過去10年間の実績から計算すると、勝点64(平均勝点1.68)あればまず大丈夫で、少なくとも勝点54(平均勝点1.42)はないと、その可能性はないということになります。最少勝点で6位になったのは、2015シーズンのVファーレン長崎で、北九州、東京V、千葉、札幌との壮絶なプレーオフ圏争いを制しました。そしてこの年はプレーオフを勝ち抜くことはできなかったものの、2年後にリーグ2位でJ1初昇格を決めています。「勝点55」って、そういう数字なんですね。

さていよいよ降格ラインです。今年から3チームが降格しますので、かなり厳しい条件になりました。これまでは下から3チームのところにバーが設定されたことがないため、過去データがどこまで適用できるかは不明ですが、全チームが1つでも多くの勝利を目指して毎年全力を尽くしているので、それなりに参考になるのでは思います。

2020年は降格のなかったシーズンですが、平均勝点1.17(38試合換算で勝点44.3)でも下から3番目になっています。つまり統計的には45点取らないと安心はできないということです。もちろん実際に45点取っても当事者が安心できるかはわかりません。それくらい3チーム降格は危険性が高く、最後まで予断を許さないということが言えると思います。レノファも8年間で過去3回、下から3番目以内に着地していますので、とにかく勝って勝点を積み上げていく必要があります。

ところで、レノファのもう一つの目標である、失点数についても確認しましょう。これは順位とは完全には連動しないし、分析するにはかなり複雑になるため自チームの数字のみ。「失点45」というのは1試合あたりの平均失点数が1.18となり、過去J2で最も良かった2021年を上回り、さらにJFLやJ3時代の数字に近いものとなります。

レノファの失点数 2014-2024

新体制発表会のあとに、ひろっぴーさんがnoteで書かれていましたが、まさに今レノファは新しい価値観の浸透を進めている状況にあります。いまのところは順調に進んでおり、サポーターさんの多くにも支持されているものと思います。別の不安もふつふつと湧き出てきていると思いますが、とにかくひとつひとつのことを「総力」でしっかり作り込んでやっていきたいと思います。


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