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「線状降水帯の発生メカニズムについて」


「線状降水帯の発生イメージ」(出典:「NHK首都圏」のSNS)

線状降水帯は、短時間で非常に多量の雨をもたらし、洪水や土砂災害の原因となる現象です。今回は、その発生メカニズムを説明していきます。

1. 暖かく湿った風の流入

線状降水帯の発生には、海上や南から供給される暖かく湿った空気が不可欠です。この空気は通常、海から吹き込む南風や、前線や低気圧の周辺で流入します。この暖かく湿った空気は、水蒸気を多く含んでおり、上昇気流が発生しやすい状況を作り出します。

2. 地形や前線の影響での上昇気流の形成

暖かく湿った空気が上昇する要因として、地形や前線の存在が重要です。例えば、山脈にぶつかると、風は強制的に上昇しなければなりません。また、停滞する前線に沿っても空気が持ち上げられます。これにより、空気中の水蒸気が冷却され、凝結して雲が発生します。この過程で、積乱雲が形成されます。

3. 積乱雲の連続的な発生

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