「値段と量の点ではまったくconvenientでなくなったコンビニ弁当」
最近のコンビニ弁当の値上がりや量の減少は、いくつかの経済的要因と社会的背景が絡み合って起こっています。これらを理解するために、以下の点を深掘りしていきましょう。
1. 原材料費の上昇
近年、世界中で原材料の価格が大幅に上昇しています。この理由は、複数の要因が重なっているためです。
国際的な供給チェーンの問題:コロナ禍により、サプライチェーン(供給網)が大きく乱れました。輸送の遅延や物流コストの上昇が続いています。
ロシア・ウクライナ戦争:この戦争は、特に食料品やエネルギーの供給に大きな影響を及ぼしています。ロシアやウクライナは小麦などの農産物の大規模な輸出国ですが、この供給が不安定になったため、世界中の食材価格が高騰しています。
気候変動:異常気象や気温変化も農産物の生産に影響を与えています。日本国内でも、台風や長梅雨、猛暑による農作物の不作が影響し、国産の食材も価格が上昇しています。
これらの要因により、食品の仕入れ価格が高くなり、コンビニ弁当の製造コストも増加しています。
2. 輸送コストの増加
物流費の上昇も大きな影響を与えています。燃料費の高騰やドライバー不足の影響で、トラック輸送のコストが年々増加しています。日本では商品の配送がほとんどトラックで行われており、これがコンビニなどの小売業におけるコスト増につながっています。
ガソリン価格の高騰:石油価格の上昇が輸送コストの大きな要因です。日本は燃料をほとんど輸入に頼っているため、国際的な石油価格の変動が直接影響します。
ドライバー不足:日本では高齢化や労働環境の問題でトラックドライバーの人手不足が深刻です。人材の確保が難しくなることで、人件費も上がり、輸送コストに反映されています。
3. 人件費の上昇
少子高齢化の影響で、国内の労働力不足が深刻化しており、特に流通業や食品製造業では人件費が上昇しています。これは以下のような要因からです。
最低賃金の引き上げ:日本各地で最低賃金が年々上昇しています。コンビニや食品工場では、特にパート・アルバイトの人件費が大きく影響するため、賃金が上がると弁当の製造コストにも直結します。
高齢化と労働人口の減少:若年層の人口が減少しているため、労働者の確保が難しくなり、賃金を上げなければ労働力を維持できない状況です。
このような背景から、企業は生産コストの増加を商品価格に転嫁せざるを得なくなっています。
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