「あたかも芝居の台本を読んでいるかのような新年のあいさつと、その受け答え」
同僚から「お正月何して過ごされました?」と尋ねられて「猫とごろごろしていました」と返事をしたところ「一言半句違わず予想通りのお答えありがとうございました。そんな予想通りなことあります?」と言われたけど家に猫がいてそれ以外に何かあります?
私がフォローしている某SNSのアカウント主が、上述のような大変気の利いた、いかにも芝居の台本でも読んでいるかのような投稿が目に留まったので、今回はこの投稿の面白さについて説明をしていきます。
1. 質問の背景:「お正月何して過ごされました?」
文化的背景
日本では、お正月は家族や親しい人々と過ごす特別な時期であり、休暇中に何をしていたか尋ねるのは一般的なコミュニケーションです。
この質問には、「あなたの近況を知りたい」という関心と、「新年の挨拶」としての儀礼的な側面があります。
「お正月」というテーマは、多くの人に共通する出来事(初詣、年賀状、家族団らんなど)を想起させるため、会話の入り口として機能します。
質問の意図
同僚の意図はおそらく軽い雑談や、会話のきっかけ作りであり、それ以上に深い答えを期待しているわけではありません。
一方で、相手の性格やライフスタイルに基づいた「予想」をしながら質問している可能性もあります。
2. 返答:「猫とごろごろしていました」
言葉選び
「猫」と「ごろごろ」という言葉が、日常のほのぼのとした雰囲気を醸し出しています。
「ごろごろ」という擬態語は、リラックスした非生産的な時間の象徴であり、それ自体が余暇を満喫している感覚を伝えます。
自分らしさの表現
話し手が「猫とごろごろしていました」と答えることで、自分のライフスタイルや価値観を自然に伝えています。これはペットと過ごすことが重要である、あるいは大切な時間であるというアピールでもあります。
また、特に力を入れてイベントごとを行わなかったという「気負いのなさ」や、「平穏な時間の楽しみ方」を感じさせる表現でもあります。
3. 同僚の反応:「一言半句違わず予想通りのお答えありがとうございました。そんな予想通りなことあります?」
「予想通り」の感覚
同僚は話し手の性格や日常の行動パターンをよく知っているため、「猫とごろごろしていた」という答えがあまりにその人らしいと感じました。
そのため、まるで自分が書いた「台本」に沿って会話が進んでいるように感じたのです。
言葉の選択とユーモア
「一言半句違わず」という表現はやや誇張されており、正式な場ではなく親しい間柄だからこそ使える冗談めかした言い回しです。
「そんな予想通りなことあります?」という問いかけには、驚きと笑いを込めたニュアンスが含まれています。同僚は、返答が予測可能すぎて面白かったのです。
台本の比喩
「あたかも芝居の台本のよう」という比喩は、日常のやり取りがあまりにも予定調和的で、自然というよりも演出されたように感じたという表現です。
これは「予定調和」や「典型的なパターン」に対する軽い驚きや共感を示しています。
4. 「家に猫がいてそれ以外に何かあります?」という返し
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