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【イベントレポ】 千石ブックメルカード一箱古本市in千石2022に出店いたしました!

おはようございます!

昨日は「千石ブックメルカード一箱古本市in千石2022」「本屋PLOW」として出店しておりました!ご来場のみなさま、運営・出店者のみなさま、ありがとうございました。

初めてのイベント出店、本当に楽しかった…余韻がまだ残ってるんですけど…!

本好きの方や小さいお子さん、地元の方、学生さん、いろんな方々とお話ができて、本を売る側だったのにこっち側が色々もらってしまったような気持ちです(実際に差し入れもいただきました。笑)。



ところで、

一箱古本市ってなに?どんなことやってたの?
箱ごと買わなきゃいけないの?

出店前に周囲からこんな声がちょこちょことありまして。

ということで、気持ちが冷めやらぬうちにレポート&反省を!

店主は、こんなことをやっていたよ!

そもそも一箱古本市とは?


自分で屋号やコンセプトを決めて、みかん箱くらいの一箱の中に自分の好きな本を入れて売る、本のフリーマーケット。

値付けも自由で、これが結構悩むところ…!思い入れのある本は高めに設定しちゃいがちです。

今回は読み聞かせや煮干しの解剖、絵本作りのワークショップなど、いろんなイベントも同時開催されていました。

雑貨なども販売ができます。ラクダのぬいぐるみを持っていた小さいお子さんに声をかけたら「今日買った」とおっしゃってたので、どこかのお店でぬいぐるみも売ってたのかな…?

コーヒー屋さんなど飲食の出店もあり!

会場は千石の町の5ヶ所に点在。町を探検しながら、本好きの方もお子さん連れの方も、幅広い世代が楽しめるイベントでした。

開店準備

会場に電車に乗り込み、天気がいいなあ……気持ち良い、本屋日和だ!と外を眺めて、ふと気づく。

「あれ、わたし看板持ってきたっけ?」

そう、実は朝っぱらから痛恨のミスを犯していたのです。
本屋の看板を家の壁にかけたまま、放置してきてしまったあああ!!!!

家に帰ったら、やっぱりあった泣

絶対に忘れ物しないぞ、と思って、数日前から荷物を準備していたのに!!!!!
とんでもなく重大な忘れ物です。なにやっとんじゃあ!


しかし、もう戻る時間はありません。
しょうがない。なんとかするしかない。
急にスッと冷静になり、会場へ向かいます。


出店する会場「巣鴨大鳥神社」に到着したのは、集合15分前。ちょっと早かったかな…?
集合時間に近づくにつれて、続々と店主さんたちが集まってきます。

集合時間になる頃には、店主さんたちで会場がパンパンに。


全店舗が集まったところで、じゃんけん大会により出店場所を決定しました。

じゃんけんに勝った順で好きな場所を取っていくのですが、なんといっても私はじゃんけんが弱い!!!!ごめん、最初から負ける覚悟であった……。

負けるだろうという予想は的中、最後から2番目に場所を決め、会場の入り口近くに出店することになりました。


ここで、本来はお店の準備に移るのですが……
今回、実はご依頼をいただいていたラジオ出演が……!

TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」内、「おでかけリサーチ」のコーナーでお話をさせていただきました。

緊張していたのですが、喋り始めると意外となんとかなるもんですね。
持ってきた本の中から、比較的いろんな方が楽しめそうな「ショート・プログラム(あだち充)」をご紹介させていただきました。


収録後、バタバタしていたら、開場10分前〜!?

急いでセッティングをして、お客さまを出迎えます。

セッティング完了!
看板なかったけど
ショップカードとPOPでわかる…かな?

開店〜お昼ぐらいまで

このイベント、会場が5つにわかれていて、この「巣鴨大鳥神社」はスタンプラリーの景品受け取り場所。どうやら最後に回る人が多いよう。
午前中は、比較的まったりとした雰囲気。

Twitterに自分のお店の写真を上げたり、本の並べ方を客層やお客さまの反応を見ながら、少しずつ調整していました。

なんせ、初めての出店なので、客層もわからないし、対面で本を売る感覚もいまいち掴めなくて。
一箱古本市特有のお客さまのお出迎え方とかあるのかな?とか、謎に戸惑う私。いや普通に楽しく話せばいいだけだよ。笑


開店1時間後。他のお店に比べると、いまいち本を手に取ってもらえていない気が……

「漫画半分、短編、ビジュアルブックなどの軽〜〜く読める本」というラインナップがよくなかったのか?

本を立てるようにしてディスプレイしていたけど、崩れやすくて手に取りにくいのかも?平積みにしようかな。

箱の手前にいろいろ置いているから、箱の中身が遠すぎて見づらい?箱の位置を調整して、イチオシ本は前面に出していこう。

ちょこちょこと改善しては、様子を見ての繰り返し。

声も積極的にかけてみるようにしてみます。あくまでほどよい距離を探りつつ。

あるお客さまに好きな作家さんを聞いたところ、ちょっとお話が弾みました。

ここでちょっとテンションの上がった店主、なぜか「(魔法騎士)レイアース世代なんです」と、唐突にだいたいの年齢を告白。
※「魔法騎士レイアース(CLAMP)」、連載期間が1年と短いからすぐ年齢バレる説。

最終的にそのお客さまが80〜90年代頭の同人誌ブームの頃のことを語ってくれました。

「漫画家CLAMPさんの超初期、7人いた頃(現在は4人の漫画家集団なのです)」、「高河ゆん先生の商業デビュー前」の話にもなり、ガンダム00の話まで……。ついつい20分くらい話し込んでしまいました。

おすすめの手塚治虫の漫画「フライングベン」まで教えていただきありがとうございました!さっそく読もうと思います。

そんなふうに、だんだん会場の雰囲気にも慣れ、「イベント出店、楽しいじゃん!」の境地へ。

お昼〜閉店

お昼を過ぎた頃、お客さまも増えてきて、ちょこちょこと旅立つ本が増えてきました。

ラジオで取り上げていただいた「ショート・プログラム」は持ってきた1・2巻ともに、早々に完売しました。「ラジオを聴いて、ふらっときたんです」という方にもお会いしてうれしかったです!


少女漫画や女性作家さんの本が多いPLOWは、傾向として、女性の方に足を止めていただくことが多かったのですが、お昼過ぎからは男性の方も徐々に見てくださるように。

「プラネテス(幸村誠)」は、男性の方に「NHKで(アニメ)やってたのおもしろかったですよね?」とお声をかけていただき、最終的に全4巻、まとめて(!)お買い上げいただきました。

ちなみに、この方、わざわざ一度お金を下ろして、戻ってきてくれたんです。
いやものすごいわかる、古本市は諭吉さんが簡単に飛んでいくよね……!

ZINEのワークショップでお世話になりました、ライター・編集者の南陀楼綾繁さんもいらして、ZINEをご購入いただきました。今回初めて製作したZINEも、この辺りから少しずつ売れていきました。みなさんありがとうございます!


そうそう、POPをその場で作っていたのですが、これがなかなかよかった。
おすすめ本がわかりやすかったようで、このコーナーからどんどん売れていきました。結果、どんどんPOPを書く羽目に。嬉しい悲鳴!

15時半ごろから、急に人がざわざわ……。
スタンプラリーの景品交換のために来た方々が寄ってくれたようです。

このタイミングで、Twitter繋がりのお友達がご来店。
一度オンラインで話しただけ(しかも、そのときはオンラインスクールの課題の話だったので、超絶真面目)なのに、駆けつけてくださったのです!うれしい!

Twitterでお知らせ流しまくってよかった……(そこ?)。

「つぼやきのテリーヌ(森博嗣)」の解説が「ももち(Berryz工房の嗣永桃子ちゃん)」だったので、ハロヲタの店主は独断と偏見でオススメ。

森博嗣さんの正論を突いていくエッセイに、ももちの♡だらけの解説はギャップがありすぎるよ。でもこの違和感が最高だから!

本をZINEも含めて4冊(であってる?)もご購入いただきました。
しかも、お土産までいただいちゃいました。ありがとうございます!



16時前にも滑り込みで、「スター・レッド(萩尾望都)」、「11人いる!(萩尾望都)」がざざざっと売れていきます。


昨日、お客さまに1番手にとっていただいたのは、間違いなくこの「スター・レッド」でした。

40〜50代の方からは、「ちょっと懐かしい」「一度読んだことがあるけど忘れてしまった」「有名どころだけど萩尾さんの他の作品しか読んでない」とさまざまなコメントをいただきました。

「この頃、たくさん漫画読んでたわ〜!」と思い出話をしてくださる方もいらっしゃって、すっごく興味深かったです。

あの……ちょっとアラサーの店主から一言、いいでしょうか?

……名作をリアルタイムで読んでいるなんて、羨ましすぎるんですけど!!もう10年ぐらい早く生まれたかった!!(心の叫び)


ちなみに、アラサーぐらいの方は「君しかいらない(吉住渉)」を懐かしいと言ってくださる方が多かったです。

20代ぐらいの方とは、安藤ゆきさんの作品や「こばと(CLAMP)」「下弦の月(矢沢あい)」について、絵がきれいですよね!と盛り上がりました。

漫画は、世代ごとに手に取っていただけるものがまったく違うんですね。新旧入り乱れで持っていって正解でした!

しいていうなら、もう少し少年・青年漫画を増やせばよかったかなぁ。男性の方々からも漫画の話、聞きたかったです。

とはいえ、里中満智子さんの話から、最新のところでいうと「僕のヒーローアカデミア(堀越耕平)」のお話まで、あまり触れてこなかった漫画のお話をたくさん聞けたので、今から読んでみたくてウズウズしております。


あと萩尾望都先生の作品は、3冊持っていったのに、全部お嫁に行きました。かわいがってもらってな……!

小説などもラインナップしていたはずなのに、圧倒的に漫画の売り上げが良かったのは、周りの他のお店があまり出していなかったからかな?

閉店後・閉会式

閉店後はお片付け。

行きよりは軽くなっているとはいえ、やはり重い荷物……。帰省するときと同じくらいだから、慣れているとはいえ、本は重い!

閉店後は、閉会式があるということで、会場の童心社へ移動します。
移動途中、雨がパラパラと。ぎりぎりのぎりぎりで降らないでいてくれたのね。


いつも図書館のお仕事で、紙芝居の読み聞かせも行っています。その紙芝居の出版社である童心社に足を踏み入れるなんて〜〜〜!

内心、ものすごくウハウハわくわくウハウハでした。エントランスにある「いないいないばあ」の絵本のオブジェを撮影したかったし、
いろいろ物色したかったけど、一ミリの理性でなんとか欲望を抑え込んだ店主。


そして閉会式。
各会場の様子は全然見られなかったので、お話を聞けて良かったです。どの会場も大盛況だったよう。

賞の受賞もありまして、&Booksさんが「千石賞」、一夜文庫さんが「メルカード賞」を受賞されておりました!

お二人の箱もTwitterで拝見したのですが、おふたりの個性が爆発してるぅ!と一目でわかる箱で、とってもおもしろそうでした。

そして、PLOWは、まさかの「猫まったり賞」を受賞!
どうやらSNSやnoteでの情熱が熱かったらしい……。

昔から、文化祭、イベント大好き、テンション爆アゲ! お祭り女の性が滲み出てしまっていたようです。そうか、バレてしまっていたか……。

右も左もわからない中、ZINEワークショップから関わっていただいたみなさまのおかげです!

お店の両隣の店主さんが、たまたまZINEのワークショップメンバーだったんです。ワークショップで運営さんとも顔見知りになっていたのもあり、わたしは1人での出店でしたが、なんとなく心強かったです。

お客さまとも本でつながり、店主同士もつながり、本で広がる輪がとても心地良くて、楽しい1日になりました。

今日の反省

最後に、次回出店のためにも、ちょこっと反省と改善点のメモを残しておこうと思います。これから出店してみたい方への参考にもなれば。

・本の値段がわかりにくかった

「本の値段はどこですか?」と言われること多数。
普段、下北沢の店舗では対面で売ることがないのであまり気にしていなかった&取れにくい位置に挟み込んでるのですが、値札の位置がわかりにくかったようです。

次回はスリップの上にシールを貼るなどして対応してみます。

・セット売りはまったく売れなかった

イベントといえば、シークレット本でしょ、と思って(そこから既に謎なんだが)、試しに中身が見えないように包装した2冊セットを販売したのですが、これが本当に売れない&反応が悪かった。

1冊ふらっと買うにはたしかに不向きだし、今日のコンセプトであった「この時期特有の、心身が揺らいでいるときにサクッと軽〜〜く読める本」というコンセプトにもあっておらず……。

ぶれぶれや〜ん!!!!!

出店場所にもよるのかもしれませんが、次回参加するときにはなくてもいいかも?

・長編漫画や最近の漫画も売れなかった

今回は年齢層がミドル層〜シニア層中心、ときどき若い方がいらっしゃる、という感じだったので、まあ、最近の漫画はぜんぜん売れませんでした。

比較的近年の作品である「こいいじ(志村貴子)」「昏倒少女(安藤ゆき)」は、触れる方すらほぼいなかったのです。巻数が多い「piece(芦原妃名子)」もまったく、でした。

逆に、1冊で完結する漫画、あるいは巻数が少ない漫画(4巻ぐらいならギリセーフかな?)はほとんど旅立って行きました。


小説や単行本は老若男女、手に取ってもらえますが、漫画は、イベントにご来場される世代がまったくわからないと、なかなかご購入につながりにくいのかも?

客層がある程度予想できれば、ラインナップを調整してもっとたくさんのお客さまに本との出会いを楽しんでいただけそうかな、と思いました。

・ディスプレイは取りやすく

箱から取りにくく、すぐ崩れるディスプレイをしてしまうと、お客さまも手に取りにくいし、私たち店主側も何度も直す手間が必要に。

本のディスプレイは取りやすさ重視で作るのが1番のようです。

私も最初は箱の前に出していた本を箱に立てかけておいていました。

が。

途中から、本を寝かせるようにしたら、手にとってもらえる回数が確実に増えました。値札の件といい、ちょっとしたことが本当に大事ですね。

・太字のペンを持っていく

ボールペンしか持っていかなかったのですが、POP書くために持っていっておくべきでした。同様にハサミや糊もあるとベター。

・ZINE、埋もれちゃった感

一応POPは書いてみたものの、薄い分存在感がイマイチ薄めだったZINE。

売れ残り感を出したくなかったので、積まなかったのですが、もっと積むなり箱を作るなり、もうちょっと存在感を出してあげてもよかったかもしれません。

・痛恨のミスを犯さない

今回、1番のしくじりはこれですよ。「看板を忘れる」。

これは絶対やっちゃあかん!荷物の整理、チェックは慎重に!

帰路にて、店主が向かった先は

帰り道、何を思ったかフラーと本屋に吸い込まれた私。

え?また本買うの?

大荷物を持ち歩いてきながらうろうろして選んだ2冊。

気になってた本たち。
逃避の名言集については語りたいことが多すぎる。

レイアースの話をした影響で、ふたたび読みたくなってきたので、10月13日から発売される新装版・原画集も買っちゃうんだからね!

売上は、一瞬にして本に。なんだかエンドレスに循環していますね……。

長い長いレポをここまで読んでいただきありがとうございました!また次回、千石の地でみなさんとお会いできるのを楽しみにしております。

・不定期でnoteマガジン『一箱本屋「PLOW」のひとりごと』を更新中!

不定期で、おすすめ本の発信、本との付き合い方をご提案しています。こちらでは、図書館員や保育の経験も活かして、絵本のお話も!

・一箱本屋「PLOW」のTwitter・Instagramで、入荷情報をお届けします!

Twitter・Instagramは主に入荷のお知らせを載せていますが、たまに店主のつぶやきも……。お知らせ関係はこちらが一番早いです◎


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ZINEの販売開始に伴い、10月10日(月・祝)以降、一部のnoteを有料公開マガジンでまとめます。詳細は後ほど!

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