過去と今、未来の自分をつなぐ「申し送り」
「ちょうど良いだろう」と思って、ニット1枚で外出したら、予想以上に肌寒い。電車の中を見回すと、世間のみなさんはすでに上着を着ていて、毎年乗り遅れる。
そう、季節の始まり(終わり)は、たいがい出遅れる。そんなことを毎年繰り返しているのに、一向に学習しない私。
衣替えなど、季節ごとにすべきことをまとめておきたい。忘れっぽくてめんどくさがりの私が、すぐ行動に移せるようなきっかけを作っておきたい。
そこで、どこかで見かけた「来年の自分への申し送り」を試してみることにした。
申し送り、どう作る?
まず考えたのは、デジタルで作るか、アナログで作るか。
手帳と一緒に見直していきたいので、紙に書いていくことにした。
ここは即結!
さて、申し送りする内容は?
主にこんなところ。
アラサーになってから、メンタルがぐらつきやすい時期がなんとなくわかってきた。落ち込む前にできそうなことをメモしておく。
一人暮らしだと、季節を感じられる行事をスルーしてしまいがち。イベントのリマインドも入れておく。
あと、コロナ禍に入ってから、友人たちをもっと大切にしたいとという気持ちが湧いてきた(それまでは正直、来るもの拒まず去るもの追わず、に近い状態だった)。そして祭りごとも結構好き。みんなの誕生日を盛大に祝いたい!
そのくせに人の誕生日を忘れがちなので、それもリマインド。
いざ、制作!
ある程度、形式が固まったところで、12ヶ月分のカードを作成した。
ちまちま書き込んでいくのでなるべくシンプルに。
月ごとのカードができたら、ちまちまと申し送りを記入……。
たくさん思い浮かぶ月もあれば、全然思いつかない月も。特に2月と5月は、今年気になったことがまったく思い出せない。手元にある手帳や写真を総動員して記憶をなんとか掘り起こす。
Xの投稿を見返すうちに、すっかり忘れていた「オーブリー・ビアズリー展」のプレスリリースをXのブックマークから発見。書き足しておこう。
今年、藤の花を撮りに行ったら、まだ一分咲きで結局つつじを撮って帰ってきたこともあった。今年こそ、藤リベンジがしたい。
夏には青森に旅に出た。来年は少し南に行ってみたい。
2024年を振り返ると、だんだん来年の自分にやってほしいことが思い浮かんできた。
振り返りつつ、来年の自分を想像する。
あれ、この作業、想像以上に大変だぞー!?
でも楽しい。来年の自分に手紙を書いているような感覚。
ペンが滲む紙だったことは反省。字が少しぼやけているけど、私が読めればいいのでまあいっかあ。
疲れてきたので、ちょっと休憩。
そんなこんなで、数日かけて、徐々に埋めていく。
カードが完成したあとは、せっかくだから封筒に入れておくことにした。毎月、封筒から取り出して、手帳に挟む予定。
過去を振り返り、未来に思いを馳せる
申し送りを作ってみたら、ちゃっかり1年の振り返りができちゃったのは思わぬ副産物だった。
写真や文章から記憶を辿っていくと、今年やり残したことや、やり忘れたことがザラザラと記憶の箱から転がり落ちてきた。
やり残したことを、来年の自分に手渡す。この作業はなかなか楽しかった。
1年後の未来を想像して見通しを立てられたのも良かった。1年後の自分は案外想像できないもので、「来年のこの時期に自分にやってほしいことってなんだろう?」と考えると、なかなか思い浮かばない。
具体的にイメージが描けていなければ、ぼんやり過ごすことになってしまいそうだから、未来について考える機会をこんな感じでときどき作っておかないといけないなあ。
一通り描き終わった今は、ワクワクした気持ちで2025年を迎えられそう。
来年の準備のひとつに「来年の自分への申し送り」、おすすめします。