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おとーさん日記 2022年4月 ネグリジェ着てるの!?

ひさしぶりのおとーさん日記。
ひとり暮らしからグループホームへと生活のベースが移り、日々のお薬やゴミ捨て確認の電話、冷凍おかず作りがなくなり、コロナ禍中で外出・外泊禁止などのためすっかりおとーさんと過ごす時間がなくなって、関わりが薄くなってしまった。
はっきり言って淋しい…ネタも少なくなり、書く気力がなかなかわかないのだ。

とはいえ、毎日おとーさんとは電話でおしゃべりしている。前とは違うのは夜が多いということと、一回の電話が平均10分と長いこと。仕事前に電話をしていた朝の3倍以上だ。その大半は、グループホームでの愚痴。おとーさんにとってデイサービスでの記憶がそのままグループホームに置き換わっているようで、前と違うことが不満なようだ。馴染みのある職員の人がいなくなってぜんぜん会話がない、来ている人も変わってしまったんだという。施設そのものが違うんだからしょうがないのだけれど、記憶がごっちゃになっているおとーさんにそれを話したところで、その時は納得してもまた同じことを繰り返すわけだ。

そしておとーさんから電話がかかってくるので、私からはあまりしなくなった。だいたい晩ごはんを食べて部屋に戻った頃にかけてくることが多い。愚痴を聞いたり他愛もない話をしていることがほとんどだけど、たまに大笑いすることもある。

「晩ごはんを食べ終わって、部屋に帰ってきたところだ。歯も磨いたし、あとは寝るだけだ。」
「もう着替えたの?」
「いや、まだネグリジェには着替えてない。」
「え?ええーっ!ネグリジェ!?」
度肝を抜かれた。おとーさんからネグリジェという言葉が出てくるとは、想像だにしていなかったもん。あ、でもそういや自分のパンツのことをパンティって言ってたことあったなぁ。わたしが大笑いしていると言い間違いに気がついたおとーさん、
「あ、いや、パジャマだ。」
なんでネグリジェ?なんでだろうな?と、しばらくふたりで大笑いした。

会えないいまはこんな時間がとても愛おしい。



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