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ナイジェリアからインド、アメリカまで、30か国以上の外国人採用をやってみえてきた海外人材の見抜き方

採用は、一丁目一番地の経営課題。良い人を採用したい!と事業に関わる多くの人が思うことではないでしょうか?また、昨今の人口減少やグローバル化を鑑み、外国人採用に興味がある方も増えてきているのではないでしょうか?

自己紹介をすると、本業は海外市場、特に新興国の事業企画や事業開発で日系企業のアフリカ進出やアフリカ現地のスタートアップの欧米進出や事業グロースを行っていますが、2018年から約6年間グローバル人材採用に携わっています。Y-combinatorが出資したInsura-techスタートアップなどからVCにおいて、ビジネス職、エンジニア職、VC投資家、CxOクラスのポジションでナイジェリアからインド、アメリカまで約30か国以上にわたる1,000人以上の候補者と面談し、30,000枚以上のCVをレビューしてきました。採用はもはや趣味。最近グローバル人材採用に関して問い合わせいただくことがあったので、他にも興味のある方がいるかもと思いこの記事を書きました。

前提として、私は、すべての人間には強みがあり、成果を出せるかどうかは会社のカルチャーや仕事内容に合うか次第だと信じています。なので、採用面談の際に重視する点は会社や人によって違うものの、採用ではまず人の強みとフィットを慎重に検討することが重要だと思っています。そこで、今回はグローバル人材採用の際にそういったフィットを見極める観点をまとめました。(あくまで個人の経験によるものです。)

1. この人は誰か

あいまいな問いですが、候補者の人となりの理解を一番重視しています。なぜならば、人の性格などの特性は変動性が低く、その特性に合う仕事は成果を出しやすい傾向があるからです。しかし、本来の特性には合わなそうな職能の経験が多い人もいます。例えば、本来ならば営業よりはカスタマーサポートのような後方支援が向いてそうなのに、営業経験が多い。という人です。なので、CV上の経験だけで判断するのではなく、目の前の候補者がどういう人で何が好きなのか等、人となりを理解した上で、仕事内容やカルチャーフィットを見極めます。

そして、グローバル人材採用といっても本質的には日本人採用と変わらず、人との出会いです。なので、「インド人だから●●」のようなステレオタイプをもつことは、採用面談時には非常に危険です。もちろん、生まれ育った生活環境や教育水準の違い、あるコミュニティに所属している人の傾向もあります。ただ、日本人でも沖縄生まれの人と東京生まれの人がいるように、国籍のような違いはただの出身地の違いでしかないと捉えています。そうした様々な違いがあることを前提に、国籍や学歴などフィルターを外して、人となりを理解します。

人となりを理解しようと面談時に、How would you describe yourself?などと質問しても、候補者の特性はわかりません。なぜならば、自己認識と実態は異なる場合があるからです。そのため、私は大きな意思決定の理由を聞くようにしています。具体的には、もし候補者に留学経験があるならWhat brought you to ●●? もしその人が営業としてキャリアをスタートしていたなら、Why did you decide working as a sales? もしその人がテック関連のスタートアップで働く経験が多いなら、Why have you worked for several tech startups?など。そうした質問を通して候補者が何を思い、何を大事にして、どう行動する人なのか、を理解していきます。

2. その人の過去と未来が期待する役割や成果につながるか

その人の人となりがある程度イメージがついたうえで、要件定義された仕事内容やカルチャーのフィットをみていきます。仕事内容のフィットに関しては過去の実績と未来への期待の2つの観点から深掘りします。

1. 過去の実績

過去の経験や実績から、候補者がどういう成果を出す人なのかを理解します。

注意点は、成果を誇大表現して語る人がいるので(本人は悪気はないことが多い)、形容詞、副詞は事実に落とし込むことです。形容詞と副詞の表現は人によってなんとなく感覚が違います。たとえば、Rapidはある人にとっては1時間ですが、他の人にとっては1日だったりします。なので、候補者の発言の正しい理解が必要です。

例えば、I made rapid changes. という発言に対して、Rapidとはいつからいつまでで、その時どういうチーム構成で働いていて、候補者が何の役割を果たしていたのか。また、この発言の場合はChangesとは過去がどういう状況でどうなったのか。(具体的に数字まで聞く)まで聞かないと過去の実績を正しく理解できません。

2. 未来への期待

候補者の方が将来何をしたいかを理解し、その期待していることと仕事で得られることが合っているかを考えます。

私は、What are your expectations at ●●? What is your career aspiration? などとよく聞きます。注意点は、What is your career aspiration?の問いに対して、I’d like to grow. といった回答が非常に多いですが、あいまいな理解で終わらせないことです。どのように成長したいのかを深堀りすることで、候補者の期待値が理解しやすくなります。たまにI will take any opportunities your company will give me. のような受け身の回答をする人もいます。そうした場合は、ネガティブにとらえる必要はなく、受け身なタイプなのかものくらいにとらえ、必要としているポジションに合うかどうかを考えます。

また、What is your expectation at ●●?などの問いに対して、候補者がどのようなキーワードを出すのか出さないのかをよく聞くと良いかと思います。例えば、仕事内容の重要な要素に外部折衝があるにも関わらず、外部折衝のキーワードを一度も言わなければ本来はあまり興味がない場合が多いです。というのも、思考は言葉に影響するので、発言しないということは思考してない可能性が高いからです。

※前提として、正しい要件定義があった上で面談での質問が活きてくるので、要件定義が大事です。

3. その人の楽しみと苦しみが組織にあるか

最後にカルチャーフィットをみます。その組織で楽しく働いてくれそうで、既存のメンバーと相性が良さそうかどうかをみます。組織へのフィットの見極めは、色々な方法がありますが、What makes you feel frastrate when you work?といった質問を通して候補者の苦手な組織を理解することで、その要素がその組織にないかどうか検討するのがよいかもしれません。Frastrationのようなネガティブな感情が多発すると、組織への愛着の減退に繋がります。なので What kinds of organization you’d like to work? というポジティブな質問よりは、ここではあえてネガティブな質問をした方が組織の雰囲気に合うかどうかがわかりやすい印象です。

おそらく人によって色々とやり方が違うと思うので、こういう観点も大事だよね。みたいな意見があったら知りたいです。また、質問票の作り方やポジションの要件定義など、もっと詳しく知りたいという方は是非ご連絡ください!


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