【会計士受験生必見】監査法人と事業会社(外資系)の違い3選
公認会計士を目指す皆さん、監査法人で働き始めた皆さん、監査法人から事業会社への転職を考えている皆さん、監査法人と事業会社の違いって気になりませんか?私が監査法人から事業会社(外資系)に実際に転職して感じたこと、そのなかでも特に大きな違いを3つ、厳選してお届けします。
組織内会計士もいいかも、、と思い始めているあなたに届け!
1.本当に残業がない
これは転職して一番おどろいたことですね。定時を過ぎると本当に人がいなくなっていくんです。。
事業会社に転職後、私が最初に所属したのは内部監査部門でした。
就業時間は規則上は17時15分までなのですが、私は当然のように17時15分を過ぎてもPCで調書のまとめをやっていました。
すると、周りからどんどん人がいなくなっていくのです!もちろん上司も早々とPCを閉じて退社してしまいました。気がつくとフロアには私一人、時刻は17時30分。とまどいながらも私も退社したことを覚えています。外がまだ明るい!と軽く感動しました。
監査法人では繁忙期に業務が集中し、どうしても残業が発生します。対照的に、事業会社では繁忙期というものが存在しないため定時に帰る、というのが当たり前のマインドとなっているのが実に新鮮でした。
2.上司と部下が明確
監査法人も事業会社も組織です。ですが、その組織構造は大きく異なります。
監査法人は公認会計士という個々の専門家が集まってできた組織です。監査を行う際にはクライアントごとに監査チームが組成され、監査チームごとにパートナー(社員)、マネージャー、インチャージ(主査)という役割が与えられます。これらはあくまでも役割であって、上司ー部下の関係性ではありません。どのパートナーの元で働くと出世しやすいとかそういう人間関係はありますが、上司ー部下というよりも師匠と弟子のようなイメージが近いですね。
上司ー部下の関係性が明確でないため、組織として人を成長させようという意識が希薄です。というよりもそのようなノウハウがありません。成長する人は勝手に成長しますし、成長できない人は監査チームを外され、仕事もなくなり、退職していく、というのが監査法人という組織です。プロフェッショナルの組織という性格上、ある程度は仕方がないとも思います。
事業会社は、上司と部下という関係性が明確です。Report Lineと呼ばれますが、自分が誰の元で仕事をするのか、ということが明確にされており、その関係性で成果を出すことが求められます。何をもって成果とするのか?という点も上司ー部下の間で決められているため、個人の成長の機会が確保されていると言えるでしょう。
もちろん、上司は何かあったときに部下を守ってくれるということもマインドとして浸透していますので、心理的安全性も確保されています。
ただ、ここまで上司ー部下の関係性が明確になっているのは外資系だからかもしれませんね。
3.みんなこんなに会計のこと知らないの??
ある意味カルチャーショックでした。
監査法人ではまわりのみんな公認会計士、会計士試験合格者ですので会計の話が通じないことはありません。
監査で事業会社におうかがいしていたときも、窓口は経理部門の方が多かったのでまぁ会計の話は通じます。
一方、事業会社の中では話をするのは経理部門だけとは限りません。内部監査では総務部、法務部、マーケティング、販売部、サプライチェーン、etc.と普段会計をまったく意識していない方々と話をする必要があるわけです。借方貸方といった専門用語が通じないのであればまだわかります。難しい会計基準について仕訳のテクニカルな話をしたいわけでもありません。
しかしながら、発生主義や売上の計上タイミングといったところが通じないのには正直まいってしまいました。費用が計上されているということはお金を払ったんでしょ?という現金主義での話をされている方もいました(というかほとんどの人の頭の中は現金主義です)。
会計はビジネスパーソンの必須教養の一つ、と考えていた私にとって、あまりにも基本的なことが浸透していないので説明に苦慮した記憶があります。
例えば会社で新しいビジネスを始めるとき、新しいビジネスフローを作るとき、新しいシステムを入れるとき、必ず会計的な観点での検討が必要です。いつ売上が計上される?漏れなく過不足なく数字が計上される?フローとして有効な統制はある?このような検討をしておかないと、いざ実装されてから大慌てすることになります。
だからこそ、組織内会計士が事業会社で求められ、活躍できる場があるんだな、と感じたものでした。
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