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絵カードを活用したコミュニケーション~要求編~
はじめに
前回の記事では、発達凸凹の子ども達にとって、絵カードを使ったコミュニケーションの重要性について書きました。
今回は、具体的に私が使っていた絵カードと、それを使ったコミュニケーション方法を記述していきたいと思います。
今回は、要求を伝える方法です。
発達凸凹の子ども達は、内言語(表出はしていないが、分かっている言葉)はとても豊富だけれども、表出できないお子さんはおられませんか?
身近な人だったら、指差しや、眼差し、表情などで、本人が言おうとしていることが分かると思いますが、
将来のことを考えると、「もっと表現が増えたら」「言葉で気持を伝えられたら」と思いますよね。
ここでは、要求を言葉で伝える練習のためのコミュニケーション絵カードです。
子どもから要求がある時とは、どんなシーンでしょうか?
想像すると、本人が「したいこと」「好きなこと」のための、必要な物をとって欲しい時が多いですよね。
子どもの「したい」「これが好き!」という気持ちは、とっても大切です。
一番大切かもしれません。
子どもからの要求があった時ほど、言葉への成長のチャンスと思って、一工夫絵カードを使用した課題をはさみます。
それを積み重ねていくことで、発語につながります。
要求ボード
私が作った要求絵カードはこちらです!
子どもからの要求が、指差し、手引きだけではなく、コミュニケーションカードによって、具体的に分かるようになっています。
さらに発話にもつながるような「コミュニケーションボード」です。
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こちらは、pecsのコミュニケーションを参考にしております。
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ご飯の時、遊ぶ時など、シーンにあわせて子どもからの要求がありそうなものをカードにしました。
一番良いのは、実際に子どもが日々使用しているものを写真にとってカードにすることです。
使用方法
① 子どもがよく要求するもの(リモコンやアイパッド、おもちゃなど)を台紙の青色部分に貼ります。(始めは2から3枚程度だけ貼り、少ないカードの中から選ぶようにしましょう)
② 子どもから要求があったとき、ボードを見せ、カードを選んで、要求シートの青色部分に貼ってもらいます。
③ 要求シートを大人に渡してから、要求を聞くようにします。
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以上を繰り返すことで、指差し以外のコミュニケーションの方法を学びます。
カードを選ぶことで、物の名前を覚えていく援助になると思います。
慣れてきたら、カードに書かれている言葉を言う練習をします。例「りもこん、ください」など。
発語が難しかったら、くださいの手話(絵カードに書かれている絵)をまねることで、コミュニケーションは広がります。
イラストについて
絵カードのイラストは、こちらのものを使用しています。
発達凸凹の支援のために作成されたものですので、シンプルで、情報が分かりやすいのがいいです。
ご家庭や学校で使用する分には、無料で使用できますので、活用してみてください^^