作詞家の松本隆氏がシューベルトに焦点を当てると
案外元気なムスメの様子に、
あーあ、本当だったらワークショップに行ってたのにな
とちょっぴり拗ねながら、らららクラシックのシューベルト特集を見る。
作詞家の松本隆さんが読み解き、日本語訳詞をつけている。
シューベルトは音楽性の幅が広いだけでなく不気味なものを持っている。晩年の病気(梅毒)にも由来していると思われるが。
愛と痛みを巧みに使いこなしたシューベルト。日本人の琴線に触れる作品が多く、人気も高い。
病気以降、痛みをさらけ出す作品が多くなっていったが、それでも人を喜ばせるようなものを作りたいという思いがあふれ、あたたかく明るい歌を作るようになったという。
そして松本隆さんはやはり作詞家。言葉を大切に扱う。
松本さんは昨年、26年にわたるライフワークの集大成として、シューベルト歌曲集「白鳥の歌」の訳詞を完成させた。
痛みをテーマとしたドッペルゲンガーという作品には今まで影法師という訳がつけられていた。最近ではドッペルゲンガーという言葉自体よく知られているため、確かに影法師という言葉は意味合いが違う。松本氏は最後は生霊として訳し伝えている。
分かりやすいだけでなく、端的な言葉を操り、言わんとしていることがスーッと溶けるように心に入ってくる。
松本隆氏の歌は誰の目にもそれぞれの情景が浮かんでくる。これはかつてのアイドルの曲であっても、有名なルビーの指環にしてもしかり。
作詞家と名乗る人が減り、音楽に携わる人の境界線がぼんやりとしている今、この存在感は貴重なだけでなく、言葉選びの秀逸さが際立っている。
そうそう、なぜかムスメはシューベルトの魔王が好き。
よく「お父さん、お父さん、魔王がいま」
とよく歌っている。どうやら音楽の時間で習い、ツボにはまったようだ。
音楽はジャンルにこだわらず、心を豊かにしてくれるものなので、どんなものでも愛してくれたら嬉しいと音楽好きの母は喜ばしく思っている。
ただ、声が出にくい今はやめてね。
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