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札幌から美唄まで歩いた

こんにちは、私は無謀なことをしたがる変人です。
ある意味天才だとも言えるでしょう。

片足を冬に突っ込んだ10月の北海道の寒さの中、
私は札幌から旭川まで歩くことを決意しました。

私が中3の頃、滝川まで歩くことを目的に美唄駅でリタイアして、電車で帰ってきた無計画な少年時代のリベンジです。

中3の頃はセブンのメロンパン一個食べてここまで歩けたし、計画的に休憩して、今はお金もあるからご飯いっぱい食ってエネルギーつけながら歩けば余裕っしょ、ていう考えでした。

結論として、寒さと孤独、足の痛さに耐えられなくなり美唄駅の手前、峰延駅でリタイアしました。

昔はもっと歩けたのにな…
孤独の影響ってでかい。

15時頃スタート。
経路は簡単、ひたすら12号線を北上するだけ。

もっとショートカットできるルートもありましたが、商業施設も多くJRと並走してるこっちのルートにしました。

道中にある彼女の家によるためちょっと寄り道。

さすが冬が近い、日が暮れるのが早い。
すでに寒い。


でかい蜘蛛がいた

彼女と合流。
ポポラマーマでごはん、しかし肝心のパスタとピザを撮り忘れた。何を食べたかは覚えていない、でも美味しかったのは覚えている。

ドリンクバーのホットカフェラテが冷えた体に染みる。

ローソンでバイトして毎回のように飲んで以来、カフェラテ中毒になったのがこの私である。

彼女と別れ、足を進める。
時折彼女は私の位置情報を確認し、この先何があるかを教えてくれる。
こんな化け物と付き合ってくれることが信じられないが、とても頼りがいがあり感謝してる。

ここからは孤独との戦い。
体力より精神力が問われる。
すでに外は真っ暗で、時刻は19時を回っていた。

知ってる人は「あ〜あそこね」ってなる12号線にかかるあの橋のとこまで来た。線路沿いのため時折電車の走る音が聞こえる、まだかろうじて営業列車の走っている時間だ。寒い。

かなり交通量も減ってきた。
ここからはJRも国道も、貨物が中心の時間帯となる。
辺りは畑で、昼間でも人が歩くことはあまりない。

偶然にも、自転車に乗ったおじさんとすれ違いお互い少し驚いた。

煌びやかなイルミネーションが暗闇の中に輝く
すでにスマホを固定して持つほどの体力などない。

休もう。
とにかく温かいものが飲みたい。
セコマで温かいほうじ茶を購入
おいしい

幌向駅を通過、久々に街らしい場所に来たが道中の岩見沢まではまだ遠い。

でかいナメクジと遭遇。
彼女に聞くと外来種で農作物に被害をもたらすそう。

潰せと言われたが、私は歩く修行中の僧侶で殺傷はできぬと答えた。

潰れた看板。
この川の名はダルミ川
名前のユーモアから、ネットでは有名スポットだったりする。

歩道橋の階段で足を休める。
この先のほのかの湯で休息を取ることを計画する。
かなりしんどい、そして寒い。

ほのかに到着。
館内着とタオルがセットで、深夜料金が2800円とかなり高い。仮眠スペースにも惹かれたが、修行中であることを思い出し足を進める事にした。


室蘭線と函館本線が合流する橋に差し掛かる。
ここまで来ると、あ〜もうすぐ岩見沢の市街地だな〜となり、少し足が軽くなった気がする。

24時間営業のすき家に到着
小腹を満たそう

ミニ牛丼と味噌汁と卵のセットを注文
温かい出汁が体に染みる

店内には意外と人がいる。
おそらく街で唯一の24時間営業の飲食店である。

満たされたところ再び歩き始めるが、休んだからだろうか…足がさっきより動かない。
数百メートル先の公園で再び休むことにした。

この公園は使われなくなったSLが2両置いてある。
登ることもできるが、そんな体力はない。

鉄道全盛期の名残で、こんな公園が北海道には至る所にある。

太陽の光が恋しい。

歩き始めるが、かなり寒い
写真を撮る気力もない。

セブンのホットカフェラテを飲みながら歩く。

道中、地下通路やバス停でちょくちょく休みながら三笠市に突入した。

雪のある関係で、雨風凌げる場所が多くあるのが救いだ。

ついに、日が登ってきた。
この時をずっと待っていた。
やっと暗闇から抜け出すことができ、安堵に包まれる。

朝ごはん。三笠の道の駅でセブンのメロンパンを頬張る。
旭川まで到底歩くことはできないと自覚しているが、ここで諦めても後悔はしないだろう…
というほどにまで疲れた。

日光を浴びてちょっと元気が出た。
始発列車が動き始めた時間になる。

だけど、無性に寂しい

帰ろう


美唄市には差し掛かったんだからもういいだろう
と、自分に言い聞かせる。

美唄市に差し掛かって最初の駅、峰延駅に到着
美唄駅まではいけなかったが、もう満足だ。

ホームで電車を待つ、旭川行きの普通列車が出ていった。
券売機も乗車証明書発行機もなければ、車内で精算するタイプでもないので乗り方がよくわからない。

とりあえず他の乗客の見様見真似で乗ってみる。


車内に車掌が回ってきた。
どうやら社内で切符を買うスタイルのようだ。

到着。

駅の途中まで彼女が迎えにきてくれた。

家に帰って、痛む足を熱い風呂に入れて癒す。

いくら丼とビールを飲んで、寝る。

おしまい

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