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Japan Beauty and Fashion Tech Awards 2022でFULL KAITENがFashion Tech大賞を受賞。授賞式の様子とトークセッションをレポートします。

フルカイテン戦略広報の斉藤です。この度、ファッション、美容およびヘルスケア業界の優れたテック企業を選出する「Japan Beauty and Fashion Tech Awards 2022」(株式会社アイスタイル、WWDJAPAN主催)にて、弊社が開発・提供する在庫分析クラウド「FULL KAITEN」がFashion Tech部門で大賞を受賞しました。
審査では、弊社が小売業の在庫問題に対して在庫を利益に変える王道の手法で立ち向かい、導入企業の売上や利益を改善するなど高いパフォーマンスを上げている点が評価され、他業種にも応用可能で事業的なスケールが今後期待される点も受賞理由となりました。

プレスリリースはこちらでご覧になれます。

Japan Beauty and Fashion Tech Awards 2022の概要

ファッションとビューティをイノベーションの面で最もリードした企業・プロジェクトを表彰することを目的に、様々な分野で活躍するプロフェッショナルの審査員によって「革新性」「事業性」「技術性」「社会性」を審査評価基準として審査が行われ、今後注目される製品やサービスであると総合的に判断されるものに賞が贈られました。今回は国内外の企業64社の応募があり、13件が2次審査に進みました。その中からFashion Tech部門とBeauty Tech部門の大賞、準大賞などが選出され、弊社はFashion Tech部門の大賞となりました。

今回、「Japan Beauty and Fashion Tech Awards 2022」の選考でプレゼンテーションを担当した弊社ビジネス部門の責任者である取締役COO ハリー(宇津木)が、授賞式に参加しました。このnoteでは、授賞式やハリーが登壇したトークセッションの内容など当日の様子をレポートします。

授賞式当日の様子

本授賞式は2022年12月13日に六本木グランドタワーの41階(株式会社ヤプリ様の本社)で開催されました。中に入ると、とてつもなく開放的な空間が広がっており、バーカウンターやテレビの収録が出来そうなひな壇があるガラス張りのお部屋などがありました。

株式会社ヤプリ様の本社。素敵な空間でした

ハリー(宇津木)に、「緊張してますか?」と聞くと「いやぁ、それがあんまり緊張してないんだよ!」とのこと。筆者は緊張していたので、ハリーの言葉に少しホッとしました。

授賞式で話すことを確認するハリー(宇津木)

さぁ、いよいよ授賞式が始まります!

FULL KAITENの評価ポイントは?

本アワードはそうそうたる面々が審査をしてくださいました。審査委員長は、梅澤高明様(A.T.カーニー日本法人会長兼CIC JAPAN会長)で、七丈直弘様(一橋大学 ソーシャル・データサイエンス教育研究推進センター・副センター長/教授)、田中杏子様(Numéro TOKYO編集長)、皆川朋子様(一般社団法人Femtech Community Japan代表理事)もいらっしゃいました。

審査委員長の梅澤様からは、フルカイテンは本当にオーソドックスに小売業界の課題に対して真摯に立ち向かい、極めて高いパフォーマンスを上げていることを評価頂きました。

審査委員長の梅澤様(画像左)から盾を受け取るハリー(宇津木_画像右)

ヌメロ・トウキョウ編集長の田中様からは、「フルカイテンという社名が凄いなと思います。フルカイテンをカタカナで書くセンスで、世界規模を狙っているのかなと分かりました。グローバル化して、フルカイテンの名前と共にその活躍を世界で聞くことができる日が来るのではと凄く楽しみにしています。」と評価を頂きました。

田中様のコメントを聞いて、ハリー(宇津木)は『「フルカイテン」という言葉をトヨタ自動車株式会社様の「カイゼン」のように、世界中に通じるようなサービスにしていきたいと思っております。』と話していました。

評価を踏まえて感謝のスピーチをするハリー(宇津木)

ハリーのスピーチを聞いた弊社社員からは、『「フルカイテン」という言葉をトヨタ自動車株式会社様の「カイゼン」のように、世界中に通じるようなサービスにしていきたいと思っております。」はやっぱりいいねえ👏』という感想も寄せられました。

運営チームが当日撮影してくださったお写真を紹介します。

左:審査委員長 梅澤高明様 右:ハリー(宇津木)※photo by Yuta Kato
後列左から、こたつ 共同CEO 坂田ミギー様、フルカイテン取締役COO 宇津木貴晴、コーセー 研究所 研究戦略室 研究戦略グループ課長 築山文彦様  前列左から、nanoni代表取締役 張聖様、ファーメンステーション 代表取締役 酒井里奈様、Retocos 代表取締役 三田かおり様 ※photo by Yuta Kato
前列:受賞した面々 後列:審査員の面々。左から、皆川朋子様(一般社団法人Femtech Community Japan代表理事)、田中杏子様(Numéro TOKYO編集長)、七丈直弘様(一橋大学 ソーシャル・データサイエンス教育研究推進センター・副センター長/教授)、梅澤高明様(A.T.カーニー日本法人会長兼CIC JAPAN会長)※photo by Yuta Kato

受賞企業によるトークセッション

表彰式の後は、3つのトークセッションが行われました。弊社は、最後のセッションに参加し、トークセッションのテーマである「喫緊の企業課題を解決するアイディアとテクノロジー」についてコーセー 研究所 研究戦略室 研究戦略グループ課長 築山文彦様、nanoni 代表取締役 張聖様とお話ししました。

弊社が登壇したトークセッションのモデレーターは、過去2回のJapan BeautyTech Awardsで大賞と特別賞を連続受賞し、「殿堂入り」を果たしたパーフェクト 代表取締役社長 磯崎順信様が務めました。

以下では、トークセッションでハリー(宇津木)がお話しした内容をご紹介します。

左から、モデレーターのパーフェクト 代表取締役社長 磯崎順信様、フルカイテン取締役COO宇津木、コーセー 研究所 築山文彦様、nanoni 代表取締役 張聖様

【磯崎様】フルカイテン様では、どんな壁があってそれをどんなイノベーションを繰り返して乗り越えたかを教えて頂けますか?

【宇津木】弊社は小売企業向けに、手元の在庫をAIで分析して更に売上や利益を作ることができる分析サービスを提供しています。サービスの成り立ちは、今から10年前に自分達でベビー服のEC小売を営んでいた会社、というところからきています。現在はベビー服EC事業を売却し、FULL KAITEN事業に専念していますが、ベビー服のEC時代に在庫を起因とした倒産危機を3回経験しました。危機的な状況でしたが、「世間一般に言われてる方法で在庫分析をしてるのに、なんでこんなに上手くいかないのだろう?」と常識を疑い、在庫の分析のロジックを考えてシステムに落とし込みました。

なので、元々は自社のために作ったサービスでした。しかしこのサービスにより事業は好転し、「どうやら一般的に言われてる在庫分析の方法は必ずしも正しくないのでは?」と気付きました。すると、当時の取引先から「うちにもその在庫分析システムを売ってほしい!」という声が相次いだので外販したところ、とても反響を頂きました。

自社のベビー服EC事業でもその効果を実証できたので、自信を持って他の企業様にも提供を開始しましたが、想定外の出来事に見舞われます。 
FULL KAITEN ver.1をリリース時は、「我々と同じ中小企業からの引き合いが多いだろう。」と見込んでいましたが、蓋を開けてみたら、大企業からの問い合わせが多かったんですよ。

【磯崎様】えぇ!そうなんですか?

【宇津木】はい。大企業はこういった分析をきちんとできていると思っていたのですが、実は名だたる企業でも、在庫分析は非常に属人化していることが分かりました。 
しかし、FULL KAITEN ver.1は中小企業を想定して設計したので、大企業の膨大なデータを連携しようとすると全くシステムが動かず、非常にご迷惑をおかけした経験もあります。理想を実現できない期間が続いて、結果的にシステムを3回作り変えました。

困難な開発でしたので、その過程で退職する社員やお客様からもお叱りを受ける経験もありました。しかし、我々は実体験を通じて「FULL KAITENは必ず小売業のお客様の役に立つことができるシステムだ。」という想いがありましたので、「絶対諦めない!」と誓い、3回目にして理想を実現できるレベルのシステムが出来上がりました。FULL KAITENを使ってくださっているお客様が成果を創出できる段階にきたと考えております。

【磯崎様】すごい経験ですね。 御社のサービスは仕入れから生産、流通、小売まで跨ったサービスだと思います。それらを全部跨いでサービスを販売するのは、ヘドが出るくらい大変ですよね。その辺りはどう乗り越えたのですか?

【宇津木】仰る通りでヘドが出るほど大変な思いをしました。我々が取り組む在庫に関する課題は、経営マターの問題です。ですので、今の業務のやり方で中々上手くいっていないということであれば、思いっきり業務の進め方を変えるべきだというお話をさせて頂いています。FULL KAITENは経営者にコミットして頂いており、逆に言うと、経営層にコミットしてもらわないとお客様の社内に浸透していかないと思っています。なので、必ず経営者の方とお話しさせて頂き、一緒に覚悟を持って取り組んでほしいとお伝えしたうえで、現場のご担当者様に使って頂いております。我々もシステムを提供するだけではなくて、必ず専任の担当者をアサインして一緒に成果に向けて支援する人的サービスをプロダクトと同じぐらい尽力しています。システムを導入するだけではなく、実際に使って頂き業務に定着して成果が出るところまで泥臭くやっています。

【磯崎様】なるほど!御社のパッションと覚悟が伝わってきました。最後に、FULL KAITENを利用する企業や消費者マーケット市場に対して、どのようなインパクトを与えたいか意気込みをお聞きしたいです。

【宇津木】はい。弊社は世界の大量廃棄問題を解決するという壮大なミッションを掲げております。現在提供している小売企業向けのサービスでは、小売企業様が良質なお買い物の体験を提供できる企業になるための支援をさせて頂きたいと思っております。どういうことかと言いますと、 国内市場は人口減で2030年には1400万人も減ると言われています。これは九州と同程度の人口が減るということです。加えて、高齢化で税負担が増えると可処分所得はどんどん減ってきます。
 
そうすると、今までよりも買い物できる機会が減るので、毎回より良いお買い物体験を求めると思います。このような動きが加速すると、より良いお買い物体験ができる企業 が選ばれ、逆にそうでないと到汰されてしまうと思います。 この「良いお買い物体験」とは、商品、売り場、販売スタッフに対してきちんと投資できる企業が、生き残っていくと考えています。

商品、売り場、販売スタッフに投資するには「粗利」という源泉が必要です。

粗利をきちんと生み出せるようになるには、在庫を効率よく利益に変える力が必須です。ですので、弊社はそのようなご支援ができる力をつけていきたいと考えています。

【磯崎様】素晴らしいですね。そういったバリューを世の中に提供することを目指していらっしゃるのですね。ありがとうございました。

編集後記

戦略広報の斉藤です。授賞式を終えて、ハリー(宇津木)と会場近くの駅まで歩いている際にこんなことを話しました。

ハリー「いやぁ、今回の受賞は本当にびっくりしたね。実はさ、うちが受賞するとは思ってなかったから。」

斉藤「どうしてですか?」

ハリー「こういうアワードって、目新しいサービスが受賞しやすい傾向があると思ってたから。FULL KAITENって誕生してから歴史もあるし、本当に王道のアプローチだから。」

斉藤「確かに、FULL KAITENを野球のボールで例えるならストレート!!って感じですもんね。でも、評価してくださったことは本当に励みになりますし、色々なサービスが誕生する中で、ある意味、原点回帰じゃないですけど、思考がシンプルになってきているのかもしれないですね。」

ハリー「確かにそうかも。でも本当に嬉しいね!」

今回の受賞に関して弊社のお客様からも、「Fashion Tech Awardの受賞おめでとうございます!本当に最近すごいですね!」という嬉しいお言葉も寄せられ、社員一同とても励みになりました。

今後も、FULL KAITEN導入企業に対する提供価値の最大化に社員一同より一層取り組んでまいります。

ここまで読んでくださってありがとうございました。


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