見出し画像

青森②初めてのねぶた祭【ひとり旅 青森県#9】

幼い頃から夏休みは、母の故郷である岩手県へ祖父母に会いに行っていました。

東北新幹線に乗る機会が多かったので、ねぶたのポスターなどを見て、その迫力に一度は実際に見てみたいと思っていました。

幼い頃からの夢が今日叶うので、とても楽しみです😊

ねぶた祭とは、明かりを灯した巨大な灯籠(=ねぶた)を山車に乗せて街中を練り歩く大変華やかなお祭りです。

1980年に国の重要無形民俗文化財に指定され東北三大祭りの一つとされています。

19時を過ぎた頃、最初のねぶたがやってきました。

最初のねぶたは、あおもり市民ねぶた実行委員会の『鬼子母神』
史上初の女性ねぶた師の北村 麻子さんの作品です。

北村 麻子さんは、ニュース番組の特集を観て知った女性ねぶた師でした。

麻子さんのお父さん(北村 隆さん)も有名なねぶた師で2008年に麻子さんは、弟子入りをしました。

弟子入りする前から隆さんは、「女性はねぶたを作れない」と言っていました。
ねぶたの制作は力仕事で、危険な作業もあります。
また、ねぶた自体が男性の勇ましい姿を描くものというイメージが強く、女性がどこまで表現できるのかという疑問があったそうです。
そのため、女性のねぶた師がいなかったのかもしれません。

修行4年目で、麻子さんにねぶた師にならないかと協賛団体から依頼がきました。
普通だと約10年修行してねぶた師になります。

依頼の話を聞いて、隆さんは、反対しましたが、2012年にデビューすることが決まりました。

私が、以前ニュースの特集を観たのは、2017年の子育てをしながらねぶたを制作している様子やねぶた大賞を取るまでのドキュメントでした。

2017年に麻子さんがねぶた大賞を取ったことを聞いた隆さんは、
『麻子に負けた~』と言ってとても悔しそうでした。

麻子さんのインタビュー記事でもねぶた大賞を取ってから隆さんからライバル視されるようになったとありました。

そして、今年のねぶた大賞は、麻子さんの作品が受賞しました。
7年ぶり2回目の受賞になります。

地元のニュース番組で隆さんがインタビューされていて
『すごい娘だと思います』とライバルではなく父親として少し嬉しそうに仰っていたのが印象的でした。

そして私が、初めて運行しているねぶたを観るのが麻子さんの作品でとても嬉しかったです😀

次のねぶたは、ヤマト運輸 ねぶた実行委員会のみなさん。
お囃子に合わせて、祭ムードが高まります。

ねぶた囃子は、太鼓・笛・手振り鉦で構成されています。
太鼓がリズムを打ち鳴らし、笛がメロディを奏で、鉦でアクセントをつけます。

そしてねぶたは、先ほどの麻子さんのお父さん、隆さんの作品。
雪の吉野山 激闘。

ねぶたの前で扇子をもって先導するのが、扇子持。

笛と扇子でねぶたの曳手たちに合図を送り、ねぶたをイキイキと躍動的に見せてくれます。

ダイナミックにそしてスムーズに先導するのが扇子持の腕の見せどころです。

そして観客の声援が大きい客席に扇子持がねぶたを誘導するので、私も大きな声でラッセラー ラッセラーと声援を送りました。
観客もただ観ているだけではなく声で参加してお祭りを盛り上げます。

囃子に合わせて掛け声をかけながら踊り跳ね、運行を華やかに彩り、活気つけるのが跳人のみなさん。

跳人の衣装を身に付ければ誰でも参加できます。個人が自由に囃子に合わせて跳ねるのが、ねぶたの特徴です。

新天地 海峡の先へ
十和田湖伝説 八之太郎と南祖坊
大海の守護神 天妃様
浪漫海峡 義経飛龍
足柄の公時 頼光に随う

河津三郎祐泰 「河津掛け」

扇子を握った手が美しく舞い、曳手たちが力強くダイナミックにねぶたを動かす。

囃子の音色が心震わせ、跳人たちが宙に舞い上がる。

観客たちの声援と一体となり、その場を包む熱気が祭りを作り出していた。

この壮大な光景に胸が躍り、感動が溢れました。

初めてのねぶた祭りは、忘れられないお祭りになりました。

最後まで読んで頂きありがとうございました🌟