3つのハートで書く簡単!感想文のコツ
こちらの記事は有料記事とさせていただいています。(3650字)
先日、子どもの「読書感想文」の宿題を見ていて率直に思ったことは「これでは、清書をする前に疲れちゃう・・・」というものです。読書感想文を書くにあたり次のような過程がありました。
①担任から「読書感想文」を上手にそして、スムーズに書くためのコツについての話がある(この日はオンライン授業でした)
②「読書感想文マスター」というシートには「本の中で好きな主人公」や「どの場面が好きなのか?」などを記載する欄が複数あり、前段階でぎっしりと書き込んでいきます
③上のシートを基に下書きをします
④下書きを基に清書をします
もちろん、①~④をサクサクとこなせるお子さんもいることでしょう。しかし、大半の子ども達は前段階で疲れてしまうのではと思います。中でも「文章を書くことが嫌い」「作文が苦手」なお子さんや「文字を書くのが苦手」なお子さんにとっては④清書に辿り着くまでの道のりは容易でないことが予想されます。
私が今日、ご紹介する「3つのハートで書く簡単!感想文のコツ」は読書感想文に限らず、授業などで簡単な感想文を書く時にも役に立つ方法です。是非、試してみて下さい。
【感想文の課題が出たら焦らず3つのハートを書こう】
○まずはじめに、白紙(ノートでも可)一つ目のハートを書きます。ハートはあなた自身の気持ちを表しているものです。その一つ目のハートの外側に読書感想文であれば「最初に本を読んだときに思ったこと」や「本のタイトルを見た時の印象」を書きます。読書感想文でなければ、これを応用して下さい。大切なことは「一番はじめの気持ち」を書くことです。この気持ちは必ずしも良いことである必要はありません「怖い」「悲しい」「大変そう」「興味が持てない」なんでも構わないので「一番はじめに感じた気持ち」を正直に書きましょう。
○次に2つ目のハートにあなた自身や本であれば主人公の心情の「変化」を書きます。一つ目のハートで書いた気持ちや印象から必ず何かしらの気持ちの変化が生じていると思うのでそこを書きましょう。どんな些細なことでも構いません。2つ目のハートの周りには「変化」「気付き」「疑問」「共感」について簡単でいいので書けるだけメモをしましょう。箇条書きでOKです。
「変化」・・・これはあなた自身が感じた「気持ちの変化」や「印象の変化」そして、本であれば登場人物の言葉や行動から読み取れる「気持ちや行動の変化」を書きます。
「気付き」・・・これはあなたが本を読んだり、映像を見て「気付いたこと」を書きます。例えば、繰り返し使われている言葉や表現を見つけたらそのことをメモします。お話の中に多様される「表現」や特定の「物」があればそれを書きます。よくあるのは天気や季節の描写です。その点にも注目して本や映像を見るようにして下さい。
「疑問」・・・これはあなたが本や映像、お話を聞いた時、何かを体験した時に感じた「疑問」や「不思議に思ったこと」「知りたいこと」を記します。
「共感」・・・あなたが「これは私も同じように感じた」と思った言葉や場面、同じような体験をした時のことを書きます。いわば、感想文の対象との「共通項」「共通点」探しをするということです。
○最後に3つ目のハートにこれまでのまとめを書きます。文書全体の締めとなる部分なので、本であれば「作者が伝えたかったであろうこと」(あくまで憶測に過ぎませんが)や自分が一番「心に残ったこと」を書きます。出来れば未来に繋げるような「こうしていきたい」「こうありたい」という本から自分が受けた影響について書けるといいと思います。
3つのハートの周りには「思ったこと」をどんどんメモで構わないので記して下さい。そして、出来上がったらそれぞれのハートの中に「特に」「一番強く」心に残ったことを1つ書きます。感想文の場合、配布されたプリントや原稿用紙の枚数に合わせて文章の「長さ」を変える必要があります。短い文書であれば、ハートの中からそれぞれ一つずつ「伝えたいこと」を選び「はじめ・中・おわり」を意識して文を簡素に分かり易くまとめます。本来なら入れたいエピソードを思い切って削ぎ取る作業も大切です。短い文の場合は内容をシンプルにすることを心掛け「簡素に分かり易く」がポイントです。
一方、原稿用紙2~3枚以上の文章であれば、もう少しエピソードを盛り込み、肉付けする必要があります。3つのハートをよく見直して「文章の構成」をイメージしましょう。ここでは「まとまり」をよくする「流れ」を意識することが大切です。文章には流れがあります。その流れるイメージを大切にして下さい。
「はじめ」の冒頭部分で読み手を惹き付け→「中」で盛り上げる→「おわり」部分で「こうきたか!」と思わせるような気持ちの良い文末になるよう心掛けましょう。せっかく書く文章ですから、何十枚もある感想文や読書感想文の中に埋もれてしまわないよう「面白くない」と思われてしまうことのない文章に仕上げましょう。そのためには読み手を惹きつける、読み手の感情を揺さぶるような「展開」や「強弱」を文に入れるよう意識してみて下さい。
【タイトルの付け方】感想文に付けるタイトルで悩んだことはありませんか?文章が出来たら必ずもう一度、出来れば声に出して文章を読み返しみて下さい。途中、「おかしいな」と思う文や文と文の繋ぎ目があればこの段階で直します。また同時に誤字のチェックをしましょう。そして、タイトルですがいわばこれはこの感想文の看板です。皆さんがお店や広告などを見る際にも「看板」や「売り文句」が一番先に目に付きますよね。なので、出来るだけインパクトのあるタイトルを付けるよう心掛けましょう。私は最低4つ位を箇条書きで候補に出してから、文章全体の雰囲気と合うものを中から選びます。読み手に「この文章、おもしろそう」「どんな内容なのかな」と興味を持ってもらえるようなタイトルを目指して下さい。ポイントはあまり「定番」「無難」になり過ぎず「ロマンチック」で「キザ」な位がいいと思います。恥ずかしがらず思い切ったタイトル付けをして下さい。それだけでも今までの感想文とは随分と持たれる印象は違うと思います。
《文章は言葉のパズルのようなもの》だと思っています。沢山の言葉のピース(欠片)の中から、ぴったりとくる、しっくりくる言葉や表現を選び取り、繋げていきます。この作業ははじめは「苦手だな」「大変だな」と思われる人も、経験と回数を重ね慣れてくると「快感」に変わるはずです。自分の思いや伝えたい気持ちにピッタリと合う言葉を見つけた時、それらを繋げていくことはとても気持ちの良い作業です。文章を書くことで何だかすっきりするのはその作業が脳に刺激を与え活性化されているからだと思います。
そして最後に・・・感想文を上手に書くために役立つものとしてはやはり一番は経験を重ねることです。いきなり長文・大作に挑戦するのではなく「短い文章を読み、短い感想文を書く」このことを繰り返し練習していきます。「文章をまとめることに慣れる」これが上達の近道です。それと、もう一つ。「漫画を読む」これも感想文を書く上で参考になると思います。
【漫画で養うセンス】これは単に私が漫画好き・・・ということもあるかもしれませんが、漫画は「展開」や「流れ」「強弱」が分かり易い構成になっています。「子どもに漫画を読ませていいのしら・・・」と思われる方もいるかもしれませんが、お子さんの年齢に見合ったもの、大まかな内容を把握した上では大いにいいと思います。漫画は「惹きつけるタイトル付け」の参考になります。楽しく漫画を読んで言葉のセンスを磨きましょう。
いかがでしたか?3つのハートで作る感想文。本来ならこの内容をレッスンでお話しながら説明したいのですが、今日はあくまで文章で伝えることに挑戦してみました。私の文章からイメージが沸き、文章を書く際のヒントとなってくれれば幸いです。感想文・・・難しく考えず「借り物ではない自分の言葉」で挑戦してほしいと思います。
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