カフェで語る文豪と酒場《旅日記・番外編》
先日の佐賀一泊旅で、カフェに行った時のお話です。おまけとして読んでいただけると、嬉しいです。では、では、スタ~ト。
『ねぇ、芥川賞と直木賞ってどう違うの?』
娘さん、いきなり、難解な質問をぶつけてきました…。
『うーん。純文学作品と大衆作品の違いかなぁ?いや、違ったかも…。あとで調べてみよっか?でも、何で急にそんなことを??まさか、狙ってるとか?!』
『違うよ…気になったのぉ』
どうやら、娘は太宰治が欲しくて、欲しくて仕方なかった芥川賞がどのような賞なのか?興味を持ち、私に尋ねたようです。何冊かの太宰さんの作品に触れ、その人柄も気になり始めたのでしょうね。私も気になります!
『あーぁ。早く大人になりたいなぁ~』
『何で?!』
『だって、お酒飲めるし』
『お酒って…』
『お母さん、いつも美味しそうに飲んでるし、楽しそうだから。いいなぁ~って思うでしょ?大人、ズルいーー!!』
『まぁ~ね。あと、7年?8年後には飲めるから・笑。一緒に飲もうね。楽しみだぁ♡』
『7年後ー。長っ?!まだまだ先だぁ。あっ、見て!見て!こんな感じがいいなぁー』
『???』
何とそこには、銀座のバー『ルパン』で、クールにポーズを決める太宰さんの写真があるではないですか!!*小説の中表紙に掲載されたあの有名なお写真です。
『こんな感じがいいって言われても…。うーん。どうだろ?そんなにかっこいい飲み方したことないし…』
『そうなの?でも、かっこいいよねー』
『カッコいいねー♡』
そこは意見一致した母娘でした。
ルパンには太宰治の他にも、無頼派の坂口安吾、織田作之助、檀一雄などの文豪たちが集ったのでしょうか?思えば、お酒と文豪、文豪と女性たちにまつわるエピソードってたくさんありますよね。(真実は分かりませんが…)きっとどちらも、切り離せないものなのでしょうね。
バーかぁ。私には縁もない場所だなぁーなんて思っていたのですが、ふと、思い出しました。チェーンの居酒屋ではなくて、お洒落でちょっと高級な焼き鳥屋さんも、シャカシャカしてくれるおじ様がいるカウンター式のバーも、初めて連れて行ってくれたのは、10歳年上の姉だったことを!今は外で飲むことなどなく、大人しく家飲みを楽しんでいる私ですが、いつかバーの似合う素敵な女性になりたいなぁ。なれるかな?大衆居酒屋×焼き鳥&ビールがぴったりな気もしますが…なりたい姿を描くことは自由ですからね。せめてもの楽しみとして、脳内一人遊びの時間を大切にしようと思います・笑。
娘と一緒にお酒が飲めるようになるのは、7、8年後なので…その頃には《バル・モア》はマスター不在になっているかもしれませんが・涙。*詳しくは『僕、ベタ日記』をご覧下さーい。娘をお気に入りのバーに、さり気なくエスコートしたり、宿泊先のホテルのバーで軽く一、二杯楽しめるような私でありたいなぁと妄想しております。ぐふふ。
『頭が疲れた時は、甘い物が一番~』(忘れていましたが、学校帰りですからね)満足そうに微笑む娘と向き合って座り、芥川賞から、太宰治、バーに至るまで色々な話をしました。
あっ、他にも唐突にこんなことを聞かれたり。
『愛されたい?愛したい?』
『せーの!!』
『愛されたい~』『愛されたい!!』
『おもしろーい』『揃った~・笑』
その昔、スナックでキンキの《愛されるより 愛したい》を熱唱していたおじのことを思い出しました・笑。おじは愛したかったのでしょうか?
皆さんは、愛したい?愛されたい?どちらですか?(愛し、愛されたいもありですよね!)
どんな会話してるんだよ!って話ですが、娘とこんなにもゆっくりとカフェで語らえる日が来るなんて…ちょっと感動です。もしかしたら、未来は思っているずっと、明るいものなのかもしれませんね。よし!チャージ完了です。2月も残り僅かとなりました。早いもので、3月はいよいよ卒業式です。娘の旅立ちと共に、私も新境地の扉を開こうと思っています。VIVA!文豪!ラッタッタ☆
それでは、次回もどうぞお楽しみに。