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尾道帆布|広島県① 

春爛漫な季節。あっという間に4月も終わりに差し掛かり堪能できる春もあと僅か!新商品リリースが立て続けにあり久しぶりのWEBへのしたため。ようやく記事を更新しようと言葉を重ねています。

こんにちは、FUKUNARYフクナリーの田村です。いつもご覧下さりありがとうございます。

振り返ると、金襴緞子シリーズのKUROGIN|広島県が進みはじめ、「もっとお馴染みで、かつ幅広い年齢層に使いやすい!」そんな素材を検討していた頃。広島のモノづくりをテーマで集うという新しい企画でお店をされている有志さまたちと作る、そんなお話しが舞い込んできました。

今日はその後の動きとともに、次の広島素材シリーズについてまとめてみようと思います。

糸へん企業から広がるご縁

作ったプロダクトと合わせて広島素材を活かした企画を膨らませようとしていた頃、同じような「地元の糸へん企業(布加工や縫製関係を生業にしている会社)」が集まる企画がありました。

大型商業施設にある洋裁系の資材屋さん。縮小させたお店の一部に糸へん企業たちの事業で出てくるサンプル品や資材、その他プロダクトやキットなどを一緒に見せて販売する場所を作ってゆく企画。

広島針のチューリップ広島高級ビーズのトーホービーズ尾道の帽子工場の藤井制帽尾道向島帆布テキスタイルの立花テキスタイル呉タイル施工会社の山下商事、そして当社、広島縫製工場の八橋装院。錚々たるメンバーで進めていくプロジェクトです。

どんな出力をすればチームとしてお客さんに喜んでもらえる場所にできるかを一緒に企画させていただいていました。いまはその場所はありませんが、様々な出会いをいただくことができました。

そんなころに出会ったご縁。新しい地元素材に繋がっていくのは、次なる素材。「尾道帆布」です。

尾道帆布とは

【帆布(はんぷ、英語: canvas)】とは
平織りで織られた厚手の布。綿や麻や亜麻で作られることが多く、近代までの物資輸送のための大型船に帆を張って風を受けて進む帆船用に厚手で丈夫な布として作られたのが始まり。

キャンバス生地と帆布とは、英語であるか日本語であるかの違いだけなので、同じものと認識して問題ありません。※厳密にいえば、海外製のものをキャンバス生地、日本製のものを帆布ということがあります。江戸時代から既に使用されており、とても長い歴史があります。

トートバッグ工房さん出典

帆船といえば大航海時代っ!そんな感じの布ですが、現在では海の乗り物のヨットの帆などで使用されています。ほとんどは動力に変わったためその活躍の場はファッションに変わってきています。

カバン、靴、襦袢に付ける衿芯、丸帯・名古屋帯等の帯芯、相撲の廻し、油絵用のキャンバス、テントの天幕など建築材料、各種幌、競走馬用のゼッケン等など。丈夫さを活かして様々なところで利用されます。

鞄や日用品として使われる帆布といえば岡山の倉敷帆布、京都の一澤帆布が有名ですが広島にも尾道に帆布を織っている工場があります。

まえにもチラッとお話にでたように軍都広島や軍港・呉に近い尾道は、造船の街として栄え、以前は多くの帆布工場がありました。現在は化学繊維の普及に伴い、その生産量が減り最後の1軒となっております。

尾道駅から海を挟んだ向島。こちらで様々な課題に取り組む立花テキスタイル研究所という会社があります。

原料も染める材料も自分たちの足元から

綿糸を縒る~整反にいたるまでの工程すべてを行う工場は、現在では全国的にも珍しいことですが、継承者がいなくて廃業、使用用途が減ってきて活躍を失うなどなど、時代が移り変わることででてくる課題たち。

そんな地域のピンチをチャンスと見立て、主宰の新里カオリさんを中心に、広く出力をされる立花テキスタイル研究所。思いがとっても素敵なので紹介いたします。

地域のいらないものを資源に変えられないだろうか。この思いを原点に私たちは布づくりを始めました。

耕作放棄地に棉や藍を種から植え、地元の農家さんや家具屋さんから出る木っ端を染色材料として使用。私たちが扱うのは、一度は「ゴミ」とレッテルを貼られた厄介者たちです。

環境負荷をできるだけかけない、持続可能なものづくりを目指しています。キラキラと輝く宝物は遠い地にあるんじゃない。

一度は見放されたものたちを、染色技術を通してもう一度「資源」として捉え直したい。私たちはそう考えています。

「宝物」というと遠い地にある気がしてしまいますが、そんなことはありません。視点を変えれば私たちのすぐ足元に広がっています。そんな思いを布にたくし、日々モノづくりをしています。

立花テキスタイル研究所より引用

地域と持続可能なものづくりを価値観とする、当代表高橋はこの志しに感銘を受け、次なる素材に尾道帆布工場の帆布を選ぶことに。課題に取り組む当社のモノづくりに非常に共感させていただいた出来事でした。


そして生地を使っていく

ご縁でつながった尾道帆布。福山に続き尾道の素材。この「帆布」という素材を活かし、どんな新たなシリーズに仕上がっていくのか。次回の記事でその点をまとめて参ります◎

というわけで
よりブランドへ親しみを持って頂けますように。
引き続き更新をお楽しみに!

PROFILE
田村 篤史

広島出身、クリエイティブな活動が好き。FUKUNARYの創生から係わっています。作ることが好きで自宅アトリエにて彫金創作も行っています。その他、縫製、音楽、お絵かき、他には言葉を紡いだり。たくさんの学びを経て、やりたいことを素直に。全ての手仕事に尊敬をこめて。

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11.尾道帆布|広島県①

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