炭水化物は減らさないで ~炭水化物に含まれるレジスタントスターチ~
炭水化物とは
炭水化物は、たんぱく質と脂質とともに3大栄養素の一つで、脳や体を動かすための一番のエネルギー源です。接種が不足すると、脳の働きが悪くなったり、元気が出なくなったりなど、体の基礎となる働きが悪くなったり、元気が出なくなったりなど、体の基礎となる働きが損なわれます。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、全ての年代において、1日の摂取エネルギー(kcal)のうち炭水化物は50%~65%を目標としています(例えばご飯1杯150g=252kcal)。
近年、糖質の摂取を制限するダイエットがブームとなり、炭水化物接種を制限し肉などのたんぱく質の摂取量を増やすことで満足感を得ている人が多くいます。
炭水化物=糖質?炭水化物は太る?炭水化物は悪者?果たして本当にそうなのでしょうか。「減らす」ことに意識が向きがちですが、私たちの現在の食事は、意識して減らさなくても、摂り過ぎを心配しなければならない人はそれほど多くはありません。
炭水化物を制限している人の中には、便秘に悩む人も少なくありません。便秘になると、便が出ない不快感だけでなく、おなかの張りや腹痛、痔になる可能性もあります。さらに便秘が続くと血行が悪くなり、肩こりや腹痛、冷えなどの症状も起こります。炭水化物は糖質と食物繊維で構成されていますので、便秘の原因の一つに炭水化物の制限による食物繊維不足が考えられます。
最近の研究で、炭水化物の食餅繊維には小腸で消化されず大腸まで届くでんぷん「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」があることが分かってきました(「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」では食物繊維として扱われています)。
レジスタントスターチを多く摂ると、血糖値の上り方が穏やかになります。また、ゆっくり食べると血糖値の上昇が抑制され、食べる量そのものを抑えることにもつながります。よく噛んでゆっくり食べるようにすれば、満腹感を得られやすくなります。
炭水化物は私たちが生きていく上で欠かせない大切なエネルギ―源です。安易に減らさず、必要な栄養素が不足しないようバランス良く食べることを心掛けましょう。