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文化人類学カフェ便り

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※2010年7月から京都府舞鶴市の特別養護老人ホーム「グレイスヴィルまいづる」主催事業である「シリーズとつとつ」(ダンサー 砂連尾理・哲学者 西川勝・文化人類学者 豊平豪が協働し…
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2021年1月の記事一覧

文化人類学カフェ2015年2月

文化人類学カフェ2015年2月

<巡回公演を終えて>
 グレイスヴィルまいづるで2010年から行ってきた「シリーズとつとつ」。そのやってきた内容を舞台上でも深めてみたいという気持ちからはじまったちょっと変わったダンス公演「とつとつダンスpart2 愛のレッスン」は舞鶴を皮切りに、大阪、東京、仙台と、すべての公演を無事に終えることができました。

 巡回公演ではありましたが、そこはさすが砂連尾理演出。計8舞台すべてが少しずつ変化し

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文化人類学カフェ2015年1月

文化人類学カフェ2015年1月

<いろいろある幸せ?>
 ラジオ番組を聴いていたら、60代の男性が「年に一回のケーキが何よりの楽しみだった」と話していました。朝食はもちろん、昼食も抜いて、夕食はケーキだけ。箱も捨てずにとっておいて最後までケーキの匂いを楽しんだそうです。

 現在ではケーキが嫌いな子もいます(ま、昔も嫌いな子はいたとは思いますがともかく)。なぜなら、ケーキも数多くある選択肢の一つでしかないからです。嫌いなものを食

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文化人類学カフェ2014年12月

文化人類学カフェ2014年12月

<メキシコにいってきました>

 2014年の10月末から11月頭の2週間、僕は砂連尾理さんと西川勝さん、文化人類学者の池田光穂先生と共にメキシコにいました。地球の裏側です。乾季に入ったばかりのメキシコはひたすら空が広く、からっとした空気で満ちていました。

 空港に降り立ったとき、気になったのが「匂い」です。柑橘系の、シトラスの香りとでもいうのでしょうか?鼻につんとくる匂いです。タクシーに乗って

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文化人類学カフェ2014年11月

文化人類学カフェ2014年11月

<「あまい」ということば>

 「あまい」ということばで皆さんが連想するものってなんでしょうか?先月の人類学カフェはそんな質問からはじまりました。「考えがあまい」「線があまい」。はては「詰めがあまい」など。「あまいもの」になると、今度は当然の「砂糖」や「果物」から、「はちみつ」と続いて、「あまい図形」とか「あまい数字」とか不思議な話になっていきました。

 □(四角)はあまくないけど、○(丸)はど

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