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【レポート】UI Crunch#14 に行ってきた話

こんにちは、ふくちゃん(@fukupukugo)です。
今年の4月から19年度新卒デザイナーとして株式会社ミクシィで働いています。そうです、まだひと月も経っておりません...!😳

そんな社会人としてもデザイナーとしてもぺーぺーな私ですが、今回は渋谷ヒカリエで行われたUI Crunch#14「スマートフォンを超えた体験を創る。導くUI」についてレポートさせて頂きたいと思います。
(UI Crunchって?という方は↓へ)


このイベントを知った時には既に600人以上の参加応募があり、ダメ元でnoteレポート枠で申し込んだところ、なんと前日(17日)に繰り上げで参加できることになりました✨(嬉しい!)

UI/UX勉強中!な私ですが各登壇者の方の大まかなプレゼン内容とともに、自分なりの感想を書いていきたいと思います。今回参加できなかった方や「同じく勉強中だよ!」という方と共有できれば嬉しいです。

また写真が綺麗に撮れなかったり載せきれない内容が多いためtwitterで他の参加者の方がレポートされているのをモーメントにまとめさせて頂きました...!
会場の様子など気になる方はご覧ください〜!👀


※さらっと読みたい方は太字目安に追ってお読みください🙇‍♀️

1.イベント概要

今回のイベントテーマは「スマホ画面に止まらない。体験と体験を繋ぐUIデザイン」
4社のサービス事例を基に登壇者の方のお話しを聞く事ができました。

◇イベント概要
私たちの一日は、さまざまな体験であふれています。 朝起きてからの身支度、移動、買い物など生活のなかでの体験において、心地良さとはどんなものでしょうか。 今回注目したのは、スマートフォンの画面に留まらず、リアルなプロダクトや画面操作後のオフライン顧客体験と連携した最新サービスです。
体験と体験をつなぐUIは、どのようにデザインされているのか。 新しい体験を人々の生活に浸透させ、導くため、様々な施策や設計を行うデザイナーの挑戦をお届けしたいと思います。

サービスを展開する際の画面外の体験とは?仕組みのデザインとは?について噛み砕いてお話しして頂けたイベントだったと思います。
各20分前後でのお話でしたが、シンプルな要点スライドやイメージ図を多く使用されていたため、なるほど〜と見ていたらあっという間に終わり...!?となりとても濃い時間に感じました...!

それでは順に1つずつ書いていきたいと思います💪


2.ROLLCAKE株式会社 
木坂 名央 さん 「かわいいが届くまで」


1人目はかわいいが届くお花便「FLOWER」についてのお話でした💐FLOWERは自分で選んだお花が隔週で届く定期便になります。
詳細は上記サイトでも見る事ができますが、「かわいい」を届けるためのユーザーに寄り添った様々な工夫が特徴のサービスとなります。

◇サービス概要
誰のため?:忙しくて生活が乱れていると感じる人
どんなサービス?:自分好みの花が隔週で自宅に届いてかわいく飾れる
主なターゲット:働く女性
特徴:[選ぶ] 自分好みの「かわいい」お花が選べるアプリ
   [届く] 「かわいい」状態で届けるためのポストに入るデザインの箱
   [飾る] どんなお花も「かわいく」飾るためのオリジナルの花器 etc.

木坂さんの会社ではサービス開発の際に必ず体験設計書を用いてサービスの根っこをの部分を決める(これができないと作らない!くらいなのだとか)そうなのですが、今回はその根っことなった「かわいい」を軸にどの様にサービスを作っていったかのお話でした!
実際には事前のユーザー調査でお花を飾ることの課題も洗い出し、それも踏まえとことんかわいいを突きつめていった結果、
「選ぶ→届く→飾る」
とシンプルに3つにサービスの構造を分け、分かりやすく且つ魅力的なサービスとなっていました✨

個人的感想
・体験設計書で根っこを決めることで何をデザインするべきか?そのデザイ
 ンはどのようなものであるべきか?が明確化
され、作り手は共通の認識が
 持ちやすく、ユーザーも理解しやすいサービスになっていると感じた。
・従来の「花を飾るまで」と「花を飾り続ける」という行為の前後の問題点
 を上手くサービスの+αの価値として組み込んでいると感じた。

ちょうど最近、就職で引っ越しをした友人に会った際に「これを機にお花を飾る生活とかしてみたいよね〜」という話になったのですが、「まず花器を買わないとなぁ」「綺麗に飾れるかなぁ」と流れてしまったことがありました...笑
まさにそんな私にぴったりなサービス、1度使ってみたいと思います🙋‍♀️✨

3.ecbo株式会社
ワラガイ ケン さん 「ecboが導くUI」

2人目は荷物預かりサービス「ecbo cloak」 ついてのお話でした👜
ecbo cloakは旅行中使わない荷物を店舗に預けて手ぶらで観光できるサービスになります。

◇サービス概要
誰のため?:旅行先での預け荷物トラブルに悩むユーザー
どんなサービス?:スマホで対象店舗を予約、支払い、預けることで不要な
         荷物を持ち歩かず、手ぶらで旅行を楽しむ事ができる。
主なターゲット:県外や国外からの旅行者
特徴:倉庫に空きのある店舗と預け先に悩むユーザーを繋ぐ仕組み
   相互のユーザーに安心安全に利用してもらうためのガイドUI

ワラガイさんのお話では、サービスの企画発案からリリースまでの試行錯誤から得た学びや体験作りについてお聞きする事ができました。

企画発案当初「荷物のストレージサービス」という形でサービス開発をスタートしましたが進行は芳しくなく、リリースが近づけば近づくほど倉庫、車、人件費など、金銭面での問題にも直面していたそうです。
そんな中、相方である代表の工藤さんがコインロッカーに空きがなく、荷物を預けられない外国人観光客に出会ったことからヒントを受け、今回のサービスの企画のきっかけとなりました。

この時、ワラガイさんはデザイナーとして2年間尽力してきたサービスを振り出しに戻したくないという思いが強くあったと言います。(自分だったらと思うと確かに...)
しかしリリースの予定時期は迫り...一度冷静に考え直したところ、金銭面等の直面していた問題を解決しうるサービスの可能性に気づき、サービスの再発進を決めたそうです。

それからのサービス開発では限られたリソースの中で100%のクオリティーは100%無理!であるという気持ちの切り替えから何にリソースをかけるべきかを見極めることになりました。

◇リソースをかける要素を見極めるために行ったこと
・画面の中ではなく実際にその体験(荷物を預ける/預かる)を再現し調査
 →「安心安全の担保」のために各ユーザーに必要なガイドの検討 
・調査では極力ユーザーには関わらず、実際にサービスで受けられる情報を
 元に行動してもらい、観察、ヒアリング、  
 →心に強く残るのはリアルな体験  

この様に開発を進めたおかげで、リリースした際にサービスを利用し終わった後のユーザー同士の交流などサービスで受けられる体験以外の新しい体験を生むことに成功していました。

個人的感想
・実際に体験を再現することで、想定では思いつかない着眼点やイレギュラ
 ーにも対応できる仕組みづくりに活かせる
と感じた。
・調査でユーザーに干渉しないことでサービスが与える情報がどう影響する
 か
が分かりやすくなると思った。

ワラガイさん達は今後も「ものの所有を自由に」という思想のもと、国内、国外への展開を目指しているそうです😊
また途中でMVPについてのお話をされていて、考え方は知っていたけどこんな名称ついてるんだ...!と驚いたのでご存知ない方は是非見てみてくださいね👀


4.株式会社ディー・エヌ・エー 
久田 歩 さん / 向井 毅男 さん
「みちびきをつなぐデザイン」


次は2名の登壇でした。次世代タクシー配車アプリMOVのお話です。🚖
もともとはタクベルという名称で神奈川県で先行配信していたそうなのですが、昨年末にサービス拡大とともにこの名前に変わったそうです。
公式サイトはアニメーション付きで楽しく見る事ができますので是非...!

◇サービス概要
誰のため?:「ちょっと先の未来」を快適に生活したい世の中人々のため
どんなサービス?:一般利用客とタクシー運転手を繋ぐサービス。アプリでタクシーを呼び、場所や服装などの目印の情報を提供する事で運転手が見つ
        けやすくなっている
主なターゲット:タクシー利用者
特徴:一般利用客とタクシー運転手それぞれのユーザー像にあったUI
   情報提供における表示や音声案内のタイミング

こちらではこのMOVのアプリUIを作るために圧倒的にユーザー情報の少ないタクシー運転手を知るために現地に赴きヒアリング、仮想体験を通じて感じたことをお話して頂きました。

ユーザーのことを知らなければ始まらない...!ということで運転手の方へのヒアリングだけでなく1日行動を共にしたり、教習生という体で営業中のタクシーに乗せてもらったり、、
加えて運転手の方に関わる配車オペレーターの方など周囲の人にもヒアリング、ユーザーのおかれている環境の理解を高めていました。

そしてUIのプロトタイプを試作。運転手には年配の方が多いということで操作画面を大きめに配置...したつもりだったそうなのですが、実際には「全然見えない!」と予想外の反応がかえってきたこともあったとか💦
また、タクシーの予約を通知する文字/音声のタイミング、順番、なども普段の環境を前提としたUIでは適切でないといった想像と現実の差もあることから何度も足を運び、プロトタイプを試作、検証を繰り返していきました。
一般利用客側のUIも同じように試作、検証をくり返し、結果的にそれぞれのユーザーにあわせたUIが完成したようでした!
その中でお話しされていたポイントは

◇ユーザーが使いやすいUIのために
・相手を知る
・サービスの中で使う「言葉」をデザインする
・ユーザーのおかれている環境をイメージする
・何の目的でユーザーに見せるかを意識したアウトプット(プロトタイプ)

であり、とにかく
「足、頭、手を動かせ!」
とのことでした。🏃‍♂️💨

個人的感想
・ユーザー本人だけでなくユーザーを取り巻く環境まで知ることからヒント
 が得られることもあるんだなぁと思った。
・同じ意味であっても言葉のニュアンスにまでこだわって相手に速く、正確
 に伝わる言葉
かを意識することが大事だと感じた。

これまで地方暮らしだったので別の配車アプリを使っていたのですが、制作話を聞いた後にそのサービスを使うとまたより面白そうだと思いました。今度MOVも使ってみたいと思います🙌


5.株式会社グッドパッチ
國光 俊樹 さん
「リアルとデジタルを繋ぐサービスデザインの観点」


この方が最後です。最後は東急ハンズに導入されたセミセルフレジのお話でした。💰

◇サービス概要
誰のため?:サービスの質を期待して来店して下さっている顧客のため
どんなサービス?:商品の読み取り、打ち込みまでを店員が行いそこから先
         の支払いをお客自身で行う
ことでレジの混雑を緩和し、
         店員がサービスの向上に努めるのを助けるサービス
主なターゲット:来店顧客
特徴:視覚的に操作が理解できる様なアニメーションベースのUI

ところでセミセルフレジって?という方に

【セミセルフレジ】
商品バーコードの読み取りは店員が行い、精算はレジ横に設置された精算機で行うレジのこと。
                    --「レジチョイス」より引用--

というものです🤗
最近はセルフレジよりも顧客が普段やり慣れていないバーコードの読み取りをしなくていい分回転率が良いということでセミセルフレジの導入が増えてきているそうです✨
確かに良くスーパーなどで見かけるようになりましたね..!

さて、今回のお話は「ピークタイムにレジ待ちの列が常態化していて、従業員がレジの対応以外の業務ができない」という問題をどうにかできないかという依頼を受け、どのようにこの仕組みを提案していったかについて、7つの観点から話してくださいました🙌

◇サービスデザインの7つの観点
1. 体験を観察して本質的課題を抽出する
2. サービスの型を理解する
3. ユーザーの目的を正しく捉えて、本質的な効果を見据える
4. 誰が、何(誰)とインタラクションするのかを考え抜く
5. それぞれにしかできない役割分担を定義する
6. あらゆるユーザー(顧客、店員)がセミセルフレジを中心とした体験の中
 で触れるすべての対象や行動をつなげてデザインする
7. ユーザが大切 ≠ エンドユーザーだけ見ればよい

いくつか簡単に触れながら内容を説明致します。
まず今回の件の本質的課題は「レジの回転率の悪さ」でした。
しかし國光さんはただこの課題を解決するのではなく、「何が原因なのか?」且つ「ユーザーが本当に困ってること/期待していることは何なのか?」という観点からもこの問題を捉えようとしました。
結果、

レジの回転率悪の原因 → 顧客の財布を出して支払い/カード出しの手間

という原因が分かり、更に

=豊富な専門知識を活かした本来の東急ハンズらしいサービスが提供できていない(受けられていない)

ことがユーザーの本当に困ってること/期待していることではないかというという結論に至りました。
そこで先程のセミセルフレジを導入することになるのですが、ここで問題となるのは店員側の負担は減るものの、顧客側の会計処理を自身で行う動作が負担(問題)になる可能性があるという点です。
國光さんはこのような「新たな仕組みを作ることで新しい課題が生まれてはならない」と考えているため、「どうすれば顧客に負担の少ない仕組みが作れるか」を検討し、今回は顧客ユーザーを誘導するアニメーション主体のUI画面になったのでした。

実際にはここに書いてある何倍ものプロセスを経ているのですが、こんなに一度のことを考えられない...!とならないようにユーザー体験のインタラクションを把握するツールの1つとして「サービスブループリント」を紹介されていました。
サービスに関わるユーザーや要素などが増えるほど、頭が混乱&共有も困難になってくるのでこの様なツールは積極的に使用していきたいですね✨

個人的感想
・サービスの全体を捉える意味でも触れる【全ての対象や行動】をデザイン
 という観点は常に意識して行きたいと感じた。
・サービス全体を見渡した時に情報を整理するツールを活用したいと思っ
 た。

6.まとめ

簡単にまとめるつもりだったのですが予想以上に長くなってしまいました...!
写真等綺麗に撮れずに文字ばかりで読みにくくなってしましましたが、ここまでお読み頂きありがとうございます!
また機会があればイベントレポートも書きたいと思いますので、次回はもっとみやすく...頑張ります💪

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