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毒親育ちが大人になって依存症になる脳の仕組み

依存症のタイムリーな話題として
大谷選手の通訳であった水原被告の裁判が行われていて、弁護側はギャンブル依存症による情状酌量を求めている一方で
検察側は、犯罪の意識があったといっていますね。
水原さんはどんな幼少期をすごしたのでしょう。


さて、前回のNOTEの続きです。
虐待を受けた子どもたちの脳は
ノーマルな生育を受けた子どもの脳と比べると、
脳が萎縮していたという話でした。
それは、眼の前で行われている暴力に対して
自分を守るために、脳がシャットダウンして、
情報を受け付けないようにしてるとありました。
そして、攻撃や批判を感じることに人一倍敏感な脳になります。

さて、そのような脳で育った子どもたちは
大人になってどのようになるかというと

短期的に見れば生き延びるための不可欠な反応が長期的には様々な困難や不都合を引き起こすことになります。過剰反応によって、緊張や警戒心が続きたり、刺激やストレスに反応しやすいといった「脳の特性」は、生きづらさにも繋がります。
このしんどさをアルコールや薬物の良いで麻痺させて乗り切ろうとすれば、依存のリスクが高くなります。
「大人になってからのアルコール、薬物依存症、うつ病、摂食障害、自傷などの精神的な問題の原因の少なくとも一部は子ども時代の脳の発達段階で負荷がかかったことにあると言えるでしょう」

友田明美; 廣中直行. トラウマと依存症 脳に何が起きている? アスクセレクション (p.21).

生きづらさを解消するために、アルコールなどや薬物に依存する。
アルコールだとわかりやすいですよね。
お酒が入ると、気をゆるして不満や愚痴を言いたくなりますよね。それが毎日とつづくようになるとそれはもはや依存症でしょう。
依存してくるとすぐ酔えるようにアルコール度数の高い酒を飲むようになります。
わたしの父は典型的なアルコール依存症でして
機嫌よくお酒を飲んでいる分には「いい人」なんですけど、一旦、彼のプライドなり、なにかを
傷つけてしまうと烈火のごとく怒り、鉄拳と怒号が飛んできました。
ですから、わたしは口を聞かないのですが
母の態度なり、発言が気に入らないと
「ごらあああああ」と怒りまくり
一度はトイレに母親と逃げ込んだところ、
トイレのドアを叩く父の拳でドアが壊れた
こともありました。

その依存症の所為で、母は常にノイローゼ気味で
いつも病院に通い、自律神経失調症を患っていました。内科に通ってはいましたが、精神科に行くべきだったのではないかと今では思います。

そして、わたしはというと
小学校の通信簿に
「気持ちにムラがあり浮き沈みが激しい」と
書かれる子になりました。
今思うと、友達と遊んでいても
身体の小さい子を羽交い締めにして、プロレスごっこのようなことをしたり、一方で、図書館で
ぼーっと外を眺めているような子でした。

では、父親だけが悪いのかというと
そうでもなく、母親もそんな父のことを
理解しようともせず、攻め立て
父が居ないところで、わたしの前で父の悪口をいい、
しまいにはわたしが彼女の気に入らないことをしたり、云うことを聞かないと
「あんたもあの父親の子だからね」と
もう救いようのないひと言を言い放ち、
突き放すのでした。

でも、そんな両親にも、
過去には同じように
両親に甘えられなかったり、
無視されたりさみしい思いをしたことも
あったのだろうな、と
今は思えるまでになりました。

これには、戦争の影響が大きいと思います。
終戦によって価値観が180度変わる世の中を
多感なころに見て、
大人たちのいうことが
まったく逆のことを言い始めたことに
戸惑いがありながらも、理解できずに
とにかく食べるために、生きていくために
中学生でも働いて終戦を生き延びてきた人たちですから。

ちなみに、私には11歳年の離れた兄がいるのですが、
この兄も父と同じアルコール依存症のようで
父と酒の飲み方や喋り方がそっくりなのです。

一度、わたしと兄夫婦と食事にいったときのこと。
兄と義姉が意見の相違で言い争いになりました。大した内容ではないのです。
姉の言葉で個人攻撃を受けたと感じた兄が
姉を口撃します。「そんなん考えは甘い」とか
「そんなんじゃ、世間で通用しない」とか
そんなことです。
でもその様子はわたしの母と父との争いと重なり、わたしはシュンと黙って下をうつむくしか出来ませんでした。
そして、耳がきーんと耳鳴りがするような感じがして、身体が覚えていたのか、聞きたくないという態度をしていました。
あー、兄にも両親による呪縛は引き継がれていたんだなと、空恐ろしく感じて悲しくなったことを覚えています。


さて、わたしの両親や兄の話でそれましたが

幼少期に親の暴言や暴力で傷ついた子どもは
成長して大人になって、依存症になりやすいという話から、
どうして依存したくなるのか、
脳では何がおきているのか
本の内容に戻ってみましょう。

虐待を受けた子どもたちの脳では「ドーパミン機能の低下が見られ、物事に対してやる気になりにくい。

実験で、正常に生育した子にはドーパミンがでるような状況を同じように愛着障害の子に与えてみてもドーパミンが生成されないようなのです。

ドーパミンというと薬物依存で言われる神経伝達物質で快楽に関係するものというイメージがありますよね。
このドーパミンを出したくて薬物に手をだして、依存していくみたいな。

ですが、専門家によると
このドーパミンは近年の研究では快楽のための神経伝達物質ではないようです。

ラットの実験から

ラットの尻尾をピンセットでつまんでも、ドーパミン神経が活動したのです。つまり快感どころか、嫌な思いをしているときにもドーパミンはが出たということ。
「ということは、この神経系が、何か目立つものに対して反応しているようだ、ということがわかってきました。」
いいことが起きそうな予測、いいものを手にいれるぞという高揚感、いったい何がおきたのか確認すべき事態に対し、
ドーパミン神経は、自分の周囲に注目すべきものがあることを教えて、そこへ向かって行動するようにガイドしているのだということです。
「さらにドーパミンは、身体を動かくシステムとも直接関わっています。ドーパミン神経は、よりよく生きるための目標に向けて、私達を動かすエンジンのようなものです。」
<中略>
何度も闘争に負けたマウスは側坐核からドーパミンが出やすくなり、コカインを与えると短期間で依存に陥ります。さらに敗北体験をさせたマウスは痛みを感じやすく、モルヒネ依存に陥りやすくなります。
「つまり、こうしたつらい体験は依存の背景になるということです」
扁桃体や海馬はドーパミンを出す側坐核の働きを調整する役目を持っています。そして今までみてきたこのふたつの場所はトラウマによる影響を受けやすいのです。

つまりは、
ドーパミンは何かうごかなきゃと反応しているでてくる物質であり、
それが本人が望む状況ででているのか
本人が望まないけれども、自分を守るために出てくる状況かにおいて、
依存行動と結びつくかどうかということ、かなと理解します。

例えば、わたしの場合でいう
摂食障害は、
何か不快な気持ちを
食べることでドーパミンをだし
その状態をつづけようと
過食が進んでいたんだと思います。
そして、食べすぎたと気付いたときに
今度は、自分を責める気持ちを鎮めるために
吐くという行動をします。
そして、この吐く行動に対しても
ドーパミンがでていたのではないかと思います。(しらんけど)
これで帳消しになった!と
思っていました。

結局は依存による異常行動の常習化は
自分の感情を認知できない
受け止められない、
言語化できない
モヤモヤするを
行動で解決させようとした結果なんだと
思います。

大人の依存症は修復できるのでしょうか。
それについては
また改めて書いてみようと思います。

ココまで読んで頂き
ありがとうございます。

最後に本のリンクを貼っておきます。


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